- 販売開始日: 2013/03/22
- 販売終了日:2015/03/02
- 出版社: 河出書房新社
- ISBN:978-4-309-02172-0
想像ラジオ
著者 いとうせいこう (著)
海沿いの町で、なぜか高い杉の木のてっぺんに引っかかっているというDJ(ディスク・ジョッキー)アークがパーソナリティをつとめる番組「想像ラジオ」。彼は「想像」という電波を使...
想像ラジオ
商品説明
海沿いの町で、なぜか高い杉の木のてっぺんに引っかかっているというDJ(ディスク・ジョッキー)
アークがパーソナリティをつとめる番組「想像ラジオ」。
彼は「想像」という電波を使って、「あなたの想像力の中」だけで聞こえるラジオ放送を続けている
リスナーから次々に届くメールを読み上げ、饒舌におしゃべりを続けるアークだったが、彼にはどうしても聞きたい、ひとつの〈声〉があったーー。
著者紹介
いとうせいこう (著)
- 略歴
- 1961年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。作家、クリエイター。88年「ノーライフキング」でデビュー。99年「ボタニカル・ライフ」で第15回講談社エッセイ賞受賞。
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書店員レビュー
耳を澄ませば聞こえるはずだ
ジュンク堂書店新潟店さん
3.11を舞台背景にした物語である。生き残った被災者やそれを支援する人々の視点ではなく、突然の目の前で起こった出来事に理不尽にも命を奪われていった人々の視点で物語は進行する。残された側、生き延びた側、傍観するしかできなかった側の人間は想像することしか出来ない。何を想い、何を語り、何を残していきたかったのかを。これは生きている人間の驕りなのか。著者は読者に突きつける。たとえ日常に紛れ想い出す回数が少なくなっても、決して忘れず、愛する人の声を想像するのは、自分がその時を迎えるその日まで
すべきなことの様に思える。耳を澄ませば聞こえるはずだ。
感受性だけ強くて、想像力が足り…
丸善札幌北一条店さん
感受性だけ強くて、想像力が足りないなんて本当に最悪だ。
第四章に以下のやり取りがある。
「あなたは感受性だけ強くて、想像力が足りない人なのかな?」
「それ、最悪だね」
この台詞にはっとした。ひどく頭を殴られたような気がして
被災地から遠く海を隔てた、北海道は札幌市に暮らすわが身を振り返る。
一昨年の3月11日以降、テレビや新聞等で、繰り返される震災の報道。
あまりに多くの死を前に、誰もが胸を痛め、不安な日々を過ごした。
たとえ直接、被災していなくても、皆が皆、心に大きな傷を受けた。
そうして2年。果たして、わたしは自分の傷にきちんと向き合ってきただろうか。
想像力を働かせて、心から、死を悼んだだろうか。
あの日の日本を知る全ての人に、読んで欲しい。
想像力こそが、生者と死者を繋ぐ。
想ー像ーラジオー。
いまこそ、物語の力を!!
文芸 伊藤
想像力のもたらすデカさ
2013/07/17 10:03
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タカサン - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは色々と考えさせられた小説です。
3.11以降、みんな何かが変わったと思う。それはエンタの世界だって同じはずなんだ。アメリカがテロという災害を受けて変わったみたいに、みんな人の痛みを想像出来るようになった。相変わらずそこが欠落している大陸とその子分はもう、前時代に置いてけぼりにしよう。
そして、自分たちは前を向いて歩いていこう。後ろより前の方が大事なのは、子供だって知っている。敏感なだけなら子供の方がよっぽど敏感だ。
この作品を読んで改めて、想像力って大きな意味を持つなって感じさせられました。感動です!
今日もどこかで想像ラジオが流れている
2015/03/26 16:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る
DJアークはあの日からのパーソナリティーとしてみんなの想像に語りかけていく。考えていたものとは違うものをかなり掴まされた気がする。今日もどこかで想像ラジオが流れている。
言葉
2016/02/13 15:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
DJアークとリスナーの関係。だから、タイトル通り「想像ラジオ」なのだろうが、まさに、よく想像しないと何が言いたいのか解らない。いや、想像しても解らない。東日本大震災を中心に、広島、長崎など、死者と生者を考えろという事か。にしても、他に書きようが…ラジオはテレビと違い、画がないメディア。もっと言葉を大事にすべき。