『KINTOにはどんなデメリットがあるの?』
『よく言われてるキントのデメリットは実際どうなの?』
『KINTOやめた方がいいかな?自分に向いているか知りたい』
トヨタ車の購入を考えている方の中には、トヨタのサブスク「KINTO(キント)」の利用を候補に上げている人もいるのではないでしょうか?
KINTOにはたくさんのメリットがあるのはご存知かもしれませんが、デメリットも気になるところかと思います。
結論を先にいうと、KINTOには次のようなデメリットがあります。
- 自動車保険の等級を引き継げない、育たない
- 車は必ず返却。買取やもらうことはできない
- 車の使用に関して制限・禁止事項がある
- 月1,500km走行前提の月額料金だから割高に感じる
- 中途解約は精算金の支払いが必要
- 車両返却時に原状回復費用を請求されることがある
- 取り扱い車種はトヨタ・レクサス・SUBARUのみ
当記事では、実際にKINTOを2年以上利用しているボクがKINTOのデメリットについて解説していきます。
メリットだけに目を向けて契約してしまうと「こんなはずじゃなかった!」「失敗した・・・」と後悔することにもなりかねません。
KINTOの利用を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
- トヨタKINTOのデメリット
- KINTO(キント)の勘違いされているデメリット3選
- ボクがKINTOを利用して感じたデメリット
- KINTOはやめた方がいい人の特徴
- トヨタKINTOのメリット
- まとめ
- よくある質問
トヨタKINTOのデメリット
KINTO(キント)のデメリットは次の通りです。
- 自動車保険の等級を引き継げない、育たない
- 車は必ず返却。買取やもらうことはできない
- 車の使用に関して制限・禁止事項がある
- 月1,500km走行前提の月額料金だから割高に感じる
- 中途解約は精算金の支払いが必要
- 車両返却時に原状回復費用を請求されることがある
- 取り扱い車種はトヨタ・レクサス・SUBARUのみ
デメリットをおさえておくことで失敗を防げます。契約してから後悔しないためにも、KINTOのデメリットを理解しておきましょう。
KINTOのデメリット1.自動車保険の等級を引き継げない、等級が育たない
KINTO(キント)の月額利用料には自動車保険も含まれていますが、等級制度がないフリート契約のため加入中の自動車保険の等級を引き継ぐことができません。
※フリート契約・・・保険契約者が所有する車の総付保台数が「10台以上」ある場合の契約のこと。KINTOの自動車保険は「株式会社KINTO」が保険契約者となるためフリート契約に当たります。
通常、個人で加入している自動車保険は等級制度があり、等級が高くなるに連れ割引率が高くなるため、保険料が安くなります。
しかし、KINTOの自動車保険は他の自動車保険からの引き継ぎができないため、保険料割引の恩恵を受けることができません。
じゃあ、KINTOを利用する場合は今の自動車保険は解約するってこと?
KINTOを利用する場合、加入している自動車保険は中断手続きされることをおすすめします。解約する必要はありません。
自動車保険は中断すれば等級を「最長10年キープ」可能(クリックで開きます)
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KINTO(キント)の任意保険は、加入済みの任意保険の等級を引き継げないため、『今の任意保険を解約しないとダメってこと?』と思われた方もいるのではないでしょうか。
しかし、加入中の任意保険は契約の中断手続きをすれば等級をキープすることができるので安心してください。
ボクも加入中の任意保険を中断しました。10年間は等級を保持できるので、KINTOの契約期間が終わったら再開させようと思ってます。↓
等級を保持できる期間は保険会社によって異なるので、KINTOと契約する間に確認しておきましょう。
KINTOの契約期間中に中断期間が切れてしまった・・・では、せっかく育てた等級がもったいないですからね。
また、KINTOの自動車保険は等級制度がないことから、1年間無事故であっても保険料が安くなることがありません。
KINTOの自動車保険は外せない
「加入してる自動車保険を使いたい!KINTOの自動車保険を外して」
と、思われるかもしれませんが、KINTOは自動車保険が契約とセットになっているため外すことができません。オプション扱いではないので注意しましょう。
何等級だとKINTOの自動車保険は損するの?
今現在、自動車保険の等級が16等級(保険料54%割引程度)以上だと、KINTOでは損する可能性が高いです。
ただし、KINTOの自動車保険は事故で保険を使用しても料金が高くなることはありません。
事故で保険料が高くなるのが不安であれば、保険料が高くならないKINTOを利用するのも一つの手です。特に年齢の若い人や運転に自信がない人はKINTOがおすすめです。
以下のように、KINTO公式サイトにて保険等級別に料金比較シミュレーションが可能です。
⇓ ⇓ ⇓
加入している自動車保険があってKINTOの利用を迷われている場合は、まずはKINTO公式サイトで料金比較シミュレーションしてみることをおすすめします。
KINTOのデメリット2.車は必ず返却。買い取り、もらうことはできない。
KINTOは、契約満了を迎えると車を返却となります。「買い取り」や「車をもらう」といったことはできません。※
※3年/5年契約は最長7年まで延長(再契約)も可能です。
同じ車に乗り続けられるのはどんなに長くても7年まで。引き続きKINTOを利用することは可能ですが、再度、新規契約する形となります。
実際KINTOを契約された方の中には「買取もできたら良いのにな・・・」という口コミもあります。マイカーにできないことに不満を感じている人は多少なりともいます。
車は7年も使用すれば修理費用も嵩んでくるので、7年も使えれば十分という方は返却が条件のKINTOでも問題ないでしょう。
7年以内にクルマは乗り換えるものと考えている方にとっては、クルマを返すことはさほどデメリットに感じないでしょう。
KINTOのデメリット3.車の使用に関して制限・禁止事項がある
KINTOは、返却車両の価値(残価)を維持するため、車を使用するにあたって次の制限・禁止事項を定めています。
2.車内禁煙/ペットの同乗原則禁止
3.カスタムは簡易的なものに限る
1.走行距離の制限(月換算1,500km)
走行距離は「走行距離のトータルが1,500km×利用月数」を超えていなければ、超過料金は発生しません。ひと月の走行距離が1,500kmを超える月があっても、その都度、超過料金を請求されるわけではないので安心してください。
ちなみに、月間1,500kmは通常利用であれば十分な設定です。ほとんどの人はデメリットに感じないでしょう。
年間走行距離の目安は?(クリックで開きます)
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ソニー損害保険株式会社の「2021 全国カーライフ実態調査」によると、車の年間平均走行距離は6,186kmという結果が出ています。⇓
出典:ソニー損害保険株式会社2021 全国カーライフ実態調査
KINTOの走行距離制限は18,000km/年ですから、毎日のように長距離を走るということがない限りはオーバーすることはないでしょう。
2.車内禁煙/ペットの同乗原則禁止
KINTO(キント)契約車両は、電子タバコを含め全面禁煙です。車内で喫煙して臭いや汚れが染み付いた場合は、クリーニング費用の請求対象となります。
ペットは、ケージに入れた状態であれば同乗は可能です。ただし、ペット乗車により車内の汚損がひどい場合は修繕・修復費用が発生します。費用は高額となるため、ペットを乗せる頻度が多い場合は要注意です。
ちなみに車内喫煙やペット乗車による汚損による修繕費用は下記の通りです。
こちらは、車両返却時に渡されるチェックリストです。これをもとに内外装の状態を自己申告します。
チェックリストによれば、動物の毛やペット臭などの修繕費用は55,000円、タバコの焦げ穴や臭いなどは110,000円と高額な費用がかかります。
車内でタバコを吸いたい人、ペットを乗せる事がある人はKINTOはやめた方がいいかもしれませんね。
3.カスタムは簡易的なものに限る
KINTO(キント)契約車両でもカスタムは可能ですが、カンタンに取り外しができ、車両への損傷がない市販アクセサリー品等に限られます。これに該当しないものは禁止されています。
あくまでも損傷なく元に戻せる範囲の改造・カスタムが認められている程度です。
ボディーに直接穴を開けたり切断して、もとに戻せない状態にして返却した場合は原状回復費用を請求となります。
KINTOではカスタマイズカーの「MODELLISTA(モデリスタ)」仕様を選ぶこともできますよ。
【補足】KINTOはモデリスタ・GRパーツ仕様もある(クリックで開きます)
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KINTO(キント)では、トヨタ直系のカスタムカーブランド「MODELLISTA(モデリスタ)仕様車」や「GRパーツ仕様車」も取り扱いしています。
自分で改造・カスタムすることはできませんが、KINTOならカスタムカーに乗ることもできますよ。
・ハリアーモデリスタ仕様
・ランドクルーザー250モデリスタ仕様
個性的な車に乗りたい、周りと同じ車は嫌だという方はKINTOのカスタムカーを検討してみてはどうでしょうか。
KINTOのデメリット4.月1,500km走行前提の月額料金だから割高に感じる
KINTO(キント)は、走行距離制限が月換算で1,500kmです。車両返却時の総走行距離が「1,500km×利用月数」を超えていなければ超過料金は発生しません。
KINTOの走行距離制限は余裕がある設定なので、走行距離が多い人にとってはありがたいことです。
一方、走行距離がさほど多くない人には割高に感じられるでしょう。というのも、走行距離制限1,500km/月ということは、月の走行距離1,500kmを想定して月額料金を設定しているということだからです。
車は走行距離が長くなるほど、さまざまなパーツが劣化していく可能性が高く価値が低下する傾向があります。KINTOは返却車両を中古車販売するため、過走行のリスクも踏まえて月額料金を高めに設定しています。
仮にひと月の走行距離が300kmでも、1,500kmでも月額料金は全く一緒です。そう考えると、走行距離が少ない人は割に合わない、ムダにお金を払っていると感じてしまうでしょう。
一般社団法人日本自動車工業会が公表している「2021年度乗用車市場動向調査」によれば、車の1ヶ月あたりの走行距離の平均は370kmです。年間に換算して4,440kmとなります。
もちろん、普段の車の使い方や休日の過ごし方などによって走行距離は変わってきます。
しかし、この点も踏まえて考えるとKINTOの走行距離制限は余裕ある設定と言える反面、月1,500km走行を想定した料金設定は走行距離が少ない人にとってはムダにお金を払ってしまう可能性があるとも言えます。
ひと月の走行距離を事前にシミュレーションして、KINTOはライフスタイルに合ったサブスクなのか見極めることが大切です。
KINTOのデメリット5.中途解約は精算金が必要
KINTO(キント)はいつでも中途解約が可能です。ただし、「初期費用フリープラン」※で契約した場合は、解約するときに精算金の支払いが必要となります。
※KINTOの契約プランは「初期費用フリープラン」と「解約金フリープラン」があります。
以下は、KINTO公式サイトにて公開している、KINTO解約時の精算金の計算グラフです。
こちらは3年契約の場合。精算金は「中途解約金+未払いリース料」で算出されます。
たとえば、3年契約で月額39,000円のクルマを契約し、24ヶ月で解約する場合は月額利用料2ヶ月分の78,000円ですが、25ヶ月目だと月額利用料6ヶ月分の234,000円となります。
解約するタイミングを間違えなければ、中途解約金を大幅に減らすことができます。
KINTOの契約期間は6ヶ月毎の自動更新という形を取っており、半年ごとの契約終了のタイミングで解約すれば精算金を抑えられます。
【補足1】中途解約金0円プラン「解約金フリープラン」に要注意(クリックで開きます)
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KINTO(キント)の契約プランには解約金0円でいつでも解約可能な「解約金フリープラン」があります。
『いつでも解約金0円で解約できるの!?絶対コッチのほうがいいじゃん!?』
と思われるかもしれませんが、解約金フリープランでは契約時に月額5ヶ月分相当の申込金が必要となります。
たとえば、月額料金5万円の車両を解約金フリープランで契約する場合、約25万円の申込金を支払わなければなりません。
申込金はリース料総額に充てられるので、その分、月額料金は初期費用フリープランよりも安くなります。
でも、中途解約しなかったら申込金がムダになるというか・・・。それに、カーリースってまとまったお金不要で始められるのがメリットだから、個人だと解約金フリープランを使うメリットはあまりない気がしますね。
期間満了までクルマを使用する場合、初期費用フリープランで契約するほうが月額料金1ヶ月分おトクです。
途中で解約する可能性がほぼ確実な人以外は、解約金フリープランはおすすめできません。
⇒KINTO解約金フリープランのデメリットは?申込金や再契約、向いている人を詳しく解説
【補足2】期間中に乗り換えるなら「のりかえGO」がおすすめ(クリックで開きます)
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KINTO(キント)の初期費用フリープランには契約期間中でも乗り換えできる「のりかえGO」というサービスがあります。
もし、KINTOで色んな車に乗り換えたいと考えているのであれば「のりかえGO」の利用も選択肢の1つとして入れておくと良いでしょう。
のりかえGOは、乗り換えできるタイミングが決まっていますが月額利用料1ヶ月分〜という割安な手数料で、別の新たなクルマへ乗り換えることもできます。
3年契約なら18ヶ月目〜契約満了4ヶ月前まで、5年/7年契約なら36ヶ月目〜契約満了の4ヶ月前まで「のりかえGO」が利用可能です。
「中途解約→改めて新規契約」で乗り換えるよりも、のりかえGOで乗り換えるほうが断然安く済みます。のりかえGOの詳細はこちらの記事で解説しています。
KINTOのデメリット6.車両返却時に原状回復費用を請求されることがある
KINTO(キント)では、車両を返却する際は原状回復が必要となります。
※原状回復・・・車を契約時に設定された価値の状態に戻すこと。
たとえば、ボディにキズが付いていれば修理し、ナビやホイール交換などのカスタムをしたら元のパーツに戻さなければなりません。
原状回復せずに車両を返却した場合は、原状回復費用が発生しますので注意してください。
傷や凹みはどの程度から原状回復費用の請求対象なの?
たとえば、40cm以上の線キズや20cm以上の凹みは1箇所につき22,000円(税込み)の原状回復費用がかかります。
日常的な使用で避けられない傷、経年劣化の範囲内と判断できる傷や凹みに関しては、原状回復費用の請求対象とならない可能性があります。ただ、その判断はKINTO側が行うため、契約者は傷を見つけ次第連絡するようにしましょう。
傷や凹みは、その都度、KINTO付帯の自動車保険(車両保険)で修理するようにしましょう。返却・査定後の保険修理はできませんので、車両返却までに必ず修理を完了させてください。
ちなみに、KINTOの契約方式は「クローズドエンド方式」です。そのため、中古車市場の価値下落による残価精算はありません。
KINTOのデメリット7.取扱車種はトヨタ・レクサス・SUBARU
KINTO(キント)で選べる車種はトヨタ車・レクサス車・SUBARU車となります。この他のメーカーの車を選ぶことはできません。
他社カーリースだと国産全メーカー・全車種を取り扱いしているところも多いので、車種の選択肢でいえばKINTOはカーリースに劣っていると言わざるを得ないでしょう。
また、現時点では軽自動車の取り扱いもありません。
逆に乗りたい車がKINTOで扱っているなら、他社のカーリースよりもおトクに乗れるのでおすすめですよ。
KINTO(キント)の勘違いされているデメリット3選
KINTO(キント)のサービス内容に対して、一部デメリットだと勘違いして捉えられているものもあります。
ここではKINTOの勘違いされているデメリットについてご紹介します。
- 事故を起こしたら解約金や違約金を払わないといけない
- ディーラーはKINTOだと儲からないから対応が悪い
- 他のカーリースと比べて料金が高すぎる
それぞれ詳しく解説していきます。
KINTOの勘違いデメリット1.事故を起こしたら解約金や違約金を払わないといけない
『KINTOの車で事故ったら解約なんでしょ?』
『事故で高額な違約金を払うのは怖いからKINTOは選ばないね』
ネット上ではこのような意見が見受けられます。しかし、これらは勘違いされている内容ですので注意してください。
実際は、KINTOの契約車両で事故を起こしても修理可能な状態であれば契約は継続となります。解約金・違約金は発生しませんので安心してください。
KINTO付帯の車両保険で車を修理可能です。免責金額(自己負担額)は最大で5万円となり、5万円を超える分はすべて保険で支払われます。
つまり、事故による車の修理費用はどんなに高くても5万円で済みます。2回目以降の修理も同額です。
ボクもKINTOの車で事故って修理費用は27万円でしたが、自己負担額は5万円で済みましたよ。
KINTOで全損の場合は強制解約!違約金なし&再契約も可
一方、車が全損の場合は、車を物理的に使用することができないため契約は強制的に解約となります。
ただし、KINTOの自動車保険には「リースカー車両費用特約」が付帯されており、解約金・違約金を保険で全額カバーしてくれます。つまり、全損の場合は自己負担なしで解約となります。これは車が盗難された場合も同様です。
※全損とは・・・車が物理的に修理することが不可能な状態。または、修理費が事故時点における当該車両の市場価格等を上回る場合。
また、全損によって解約となっても、KINTOと再契約して車を利用することも可能です。
つまり、リスクなしでトヨタの車に乗れるということです。
KINTOの勘違いデメリット2.ディーラーはKINTOだと儲からないから対応が悪い
『ディーラーはKINTOだと儲からない』
『KINTOは販売店では毛嫌いされるから対応が悪い』
KINTO(キント)はオンラインで契約しますが、納車やメンテナンスなどのアフターサポートはトヨタディーラー(正規販売店)が行います。
上記のような話を聞いてしまうと、KINTOの利用を躊躇ってしまう人もいるかもしれません。しかし、実際のところKINTOを契約してもディーラーの対応は通常購入と変わりありません。
このようにKINTOののぼりや看板を出してアピールしているディーラーが多いです。ディーラーにKINTOでの儲けがなければ、まずやらないですよね。
また、KINTOはほとんどの手続きをオンラインで完結するので、ディーラーとしては接客不要だから、その分、人件費を抑えられるので実際のところ毛嫌いされるようなことはありません。
ボクが利用しているディーラーも対応はめちゃくちゃ良かったです。
とは言え、残クレなど他の購入方法をおすすめしてくるディーラーも多いです。そのようなセールスが嫌だというのであれば、申し込みはWEBがおすすめです。
KINTOでは申込時に対応するディーラーを自分で選べます。事前に口コミなどを調べて評判の良い販売店を選ぶのも一つの手ですね。
KINTOの勘違いデメリット3.他のカーリースと比べて料金が高すぎる
『KINTOは他のカーリースと比べて高いよ』
『わざわざ料金が高いKINTOを選ぶ必要ない』
『他社のリースのほうが安いよね』
KINTO(キント)はサービス開始当時から、他社と比較して料金が高いという意見が多く見受けられました。
しかし、これはKINTOの月額料金に車の維持費が全て含まれているから「高く感じるだけ」です。
実際、他社カーリースと条件を揃えて比較すると、KINTOを利用するほうが費用を抑えて車に乗れることがわかります。
試しに、カローラクロスを3年/5年/7年で乗った場合の月額リース料金を比較してみたいと思います。
車種:カローラクロス グレード:G ガソリン車 2WD
リース会社 | 7年契約 | 5年契約 | 3年契約 | リース料に含まれない費用 |
---|---|---|---|---|
KINTO | 45,870円 | 47,410円 | 50,930円 | ガソリン代 |
SOMPOで乗ーる | 47,170円 | 46,840円 | 50,260円 | ・ガソリン代 ・任意保険料 |
オリックスカーリース | 47,080円 | 56,540円 | ー | ・ガソリン代 ・任意保険料 ・メンテナンスの一部 |
コスモMyカーリース | 49,060円 | 55,880円 | 72,710円 | ・ガソリン代 ・任意保険料 |
定額カルモくん | 49,170円 | 52,370円 | 64,635円 | ・ガソリン代 ・任意保険料 ・メンテナンスの一部 |
ピタクル | 45,540円 | 48,400円 | ー | ・ガソリン代 ・任意保険料 |
※月額リース料金は2025年1月8日時点の情報です。
他社のカーリースでは「任意保険(自動車保険)」を含めることができず、別途契約が必要となります。任意保険料を上乗せすると、KINTOがおトクなのがわかりますね。
任意保険に個人で加入する場合、年齢や等級などによって保険料は変わってきます。初めての加入だと特に若い世代の人は保険料が高額です。20〜25歳の任意保険料の平均は14,500円/月、26〜29歳で7,200円/月(いずれも車両保険あり)程度となります。
このようにKINTOの月額料金は高く感じますが、きちんと条件を揃えて比較すれば決して高くないことがわかります。
特に、付帯されている任意保険は誰でも同じ保険料となり、保険を使用しても値上がりがありませんので、保険料が高くなりがちな若い人ほどKINTOを利用するほうがお得です。
>>トヨタKINTOと現金一括・カーローンとの比較詳細はこちら
ボクがKINTOを利用して感じたデメリット
ボクがKINTOで契約したトヨタヴォクシーです
ボクもKINTOを契約して車を利用していますが、実際にKINTOを利用して感じたデメリットは次の2つです。
- 車に気を使う
- 返却時の追加費用を気にする
KINTOを利用して感じたデメリット①:車に気を使う
これまで車は購入(所有)で乗り継いできたこともあり、車の所有権が自分にはないKINTOだとはじめの内は気を使います。
KINTOで契約したヴォクシーの車検証
車の所有権が自分にないということは、最後は返さないといけないわけですから「借り物感」が拭えません。
『なるべく傷つけないように』とか「車内を汚さないようにしなきゃ・・・」とか、はじめの内は結構気を使いながら運転していましたね。
さすがに2年も乗っていると慣れるもので、今は全然気になりません。常に車が手元にあって使いたいときに使えるマイカー感覚で、「車の所有権がない」ことは案外気にならないものです。
KINTOを利用して感じたデメリット②:返却時の追加費用を気にする
KINTO(キント)はクローズドエンド方式の契約なので、車両返却時の残価精算はありません。
ただし、原状回復費用と走行距離オーバーによる追加費用には気をつけなければなりません。
今のところ、走行距離をオーバーする可能性は全くなさそうなので問題ありません。心配なのは原状回復費用の方です。
返却車両の状態が悪いと修理費用やクリーニング費用を請求されることがあります。これが原状回復費用です。
KINTOで一度事故を起こしているものの、きちんと保険で修理しているので査定には影響しません。
とは言え、どうしても車両返却時の原状回復費用のことを心配してしまうことがあります。
今のところ、軽い事故一回きりで済んでいますが、事あるごとに返却時の追加費用を気にする・・・これはカーリースあるあるのデメリットなのかなと考えています。
KINTOでは万が一事故っても付帯の保険できちんと修理していれば、返却時の査定には影響しません。ただし「返却するときに直せばいいや」ではダメです。保険での修理は返却前じゃないと使えないからです。返却後は保険修理できませんので注意してください。
KINTOはやめた方がいい人の特徴
ここまで紹介してきたKINTOのデメリットをもとに、KINTO(キント)はやめた方がいい人や向いてない人の特徴をご紹介します。
1.トヨタ車・レクサス車・スバル車以外に乗りたい人
2.軽自動車に乗りたい人
3.車の所有権やカスタムにこだわる人
4.走行距離が多い人
5.長期間(8年以上)車を利用したい人
1.トヨタ車・レクサス車・スバル車以外に乗りたい人
KINTO(キント)の対象車種はトヨタ車・レクサス車・スバル車となります。
他メーカーの車に乗りたい人や、対象車種が気に入らないという人にはKINTOはやめた方がいいです。
2.軽自動車に乗りたい人
車の維持費用全てコミコミで月々の支払いが一定なのがKINTOの特徴です。
しかし、比較的安価に利用できる軽自動車のラインナップがKINTOにはありません。
他社のカーリースでは軽自動車を選べるところも多いため、軽自動車をリースで乗りたい人はKINTOはやめた方がいいでしょう。
3.車の所有権やカスタムにこだわる人
車を購入した場合と異なり、KINTO(キント)では車の名義はリース会社になります。
こちらはボクがKINTOで契約しているヴォクシーの車検証です⇓
このように車の所有権は「株式会社KINTO」となっています。
「使用者」の欄は契約者の名前が記載され、期間中は車を常に手元に置いておけるためマイカーのように使用できます。
しかし、あくまでも借りている車という位置づけとなるので、所有権が自分にないことに抵抗があるという人もいるでしょう。
『車は所有するもの!』『所有権が自分にないのは何かイヤだ!』という人はKINTOはやめた方がいいでしょう。
ボクも初めは所有権が自分にないことに抵抗がありましたが、車を使っているうちに全く気にしなくなりましたけどね。マイカーのように使えることに変わりはありませんから。
また、車の所有権がないということは、カスタムを自由に行うことができないなどの制限があります。
車をいじるのが趣味だという人や自分好みにカスタマイズしたいという人もKINTOはやめた方がいいでしょう。
4.走行距離が多い人
KINTO(キント)では走行距離に制限が設けられているため、走行距離が多い人は注意が必要なサービスです。
KINTO走行距離は月換算で1,500kmですが、最終的には1,500km×利用月数で走行距離をオーバーしているかどうかが判断されます。
月1,500kmは日常使い程度で、たまに遠出するぐらいであれば余裕があります。
一方、長距離走行が多い人や通勤メインで車を使用する人だとオーバーする可能性が高いのでKINTOはやめた方がいいでしょう。
KINTOの走行距離制限は月々の精算ではなく利用月数換算なので、ある月の走行距離数が規定を超えていても、車両返却時に合計値を超えていなければ超過料金を請求されることはありません。
5.長期間(8年以上)車を利用したい人
KINTO(キント)の契約期間は最長7年です。
一台の車に乗り続けられる期間はどんなに長くても7年となるため、8年以上乗り続けたいと考えている人はKINTOはやめた方がいいでしょう。
契約満了を迎えても再びKINTOと契約すれば、引き続きサービスを利用可能です。ただし、新たに月額料金を払っていくことになるので、その点を許容できるかどうかも十分に検討する必要があります。
車は7年も使用すると修理費用も増えてくるので、返却が条件でも問題ないと考えるのであればKINTOが向いていますね。
トヨタKINTOのメリット
ここまでKINTO(キント)のデメリットや向いていない人について解説してきました。
『やっぱりKINTOはやめておこうかな・・・』と思われた方もいるのではないでしょうか。しかし、冒頭でもお伝えしたとおりKINTOはメリットがたくさんあります。
1.クルマ関連の出費が月々定額!管理がラク
2.誰でも同じ負担額の任意保険がコミコミ
3.クルマの面倒ごとなし!乗り始めがカンタン
4.購入するより早く新車に乗れる
5.ライフスタイルに適応しやすい
6.クレジットカード払いでポイントを貯められる
7.KINTOでしか変えない「特別モデル」「専用グレードがある」
8.正規ディーラーでサポートが受けられる
もし、これらのメリットに魅力を感じる、デメリットを十分カバーできるメリットだ、と思うのであればKINTOはあなたにとって十分検討する価値があるサービスだと言えるでしょう。
KINTOは月額利用料に任意保険や車検、メンテナンス費用もコミコミだから突発的な出費がなく安心して車を利用できます。手続きや支払いなどはお任せできるので、クルマ関連の面倒ごとがありません。
契約まではWEBで完結でき、納車されたらディーラーに取りに行くだけでなので手間をかけずに新車に乗り始められるのも魅力です。
そして、KINTOは自動車メーカー大手のトヨタが手掛けるサービスなのでトヨタ・レクサスの正規ディーラーでアフターサポートが受けられます。スタッフのサービスや整備技術の質が高いのでメンテナンスも安心して車を預けられます。
まとめ
今回は、トヨタKINTO(キント)のデメリットについてご紹介しました。
- 自動車保険の等級を引き継げない、育たない
- 車は必ず返却。買取やもらうことはできない
- 車の使用に関して制限・禁止事項がある
- 月1,500km走行前提の月額料金だから割高に感じる
- 中途解約は精算金の支払いが必要
- 車両返却時に原状回復費用を請求されることがある
- 取り扱い車種はトヨタ・レクサス・SUBARUのみ
事前にデメリットを抑えておけばKINTOでの失敗を防げるでしょう。もし、これらのデメリットが許容できないのであればKINTOはやめておいたほうがいいかもしれません。
KINTOにはデメリットを補えるほどのメリットもあるので、メリット・デメリット両方の観点から検討してみるのも良いでしょう。
よくある質問
Q:トヨタKINTOの欠点は何ですか?
A:KINTO(キント)の欠点は、今回紹介した6つのデメリットが該当します。中でも、自動車保険の等級を引き継げないのは、等級がMAX近くまで育っている人にはデメリットでしょう。一方で、年齢・等級に関係なく誰でも同一料金なため、保険料が高額になりがちな若い人や等級が低い人には大きなメリットと言えます。
Q:KINTOで禁止されていることは何ですか?
A:KINTOで禁止されていることは「車内喫煙(電子タバコを含む)」です。他には、車両の改造や競技・サーキット走行など車の価値を低下させる行為も禁止となります。
Q:kintoの走行距離制限はデメリットなのでしょうか?
A:KINTOの走行距離は月換算で1,500kmと十分すぎる設定ですから、ほとんどの人はデメリットに感じないでしょう。逆に毎日の通勤で使用する、長距離運転を頻繁にするという人は注意が必要です。反面、月々の走行距離が短い人も注意してください。KINTOは月1,500km走ることを想定した料金設定なので、走行距離が短すぎる人にとっては割高になります。
Q:KINTOが向いてない人は?
A:以下に該当する人はKINTOを利用するのは避けたほうが良いかもしれません。
- 自動車保険が20等級の人
- 車を所有したい人
- 1台の車に長く乗り続けたい人
- 自動車保険の等級がMAX(20等級)の人
- 車のカスタムにこだわりたい人
- ひと月あたりの走行距離が1,500kmを超える人
- 車内で喫煙したい人
- ペットを乗車させる機会が多い人
Q:KINTOで全損したらどうなる?
A:KINTOで全損した場合は車自体が使用できなくなるため契約は強制的に終了となります。通常は解約金・違約金を支払わなければなりませんが、KINTOは「リースカー車両費用特約」を付帯しており保険で全額カバーされるため契約者の自己負担はありません。なお、全損による解約後もKINTOと契約は可能です。
Q:KINTOでは車両返却時に残価精算は発生しますか?
A:KINTOはクローズドエンド方式のため、中古車市場の下落による残価精算はありません。ただし、車両状態がひどい場合は、別の追加費用(原状回復費用や走行距離の超過料金など)が発生するので注意してください。
Q:KINTOは最終的にどうなる?
A:KINTOは最終的に必ずクルマを返却となります。3年・5年契約の場合は再契約(延長)も可能ですが、1台の車を利用できる期間は最長7年までとなります。7年後は返却・乗り換えしなければなりません。