解答編

緊張する。手汗が止まらない。

何度も観たのに、一度も観ていない。

初めて会うのに、初めてじゃない。

10年来のネット友達に初めて会う時も、同じ気持ちなのかもしれない。

 

観ましょう。

 

※※※ここからは、「ハヤカワさんの物干竿」に関する重大なネタバレを含みます※※※

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アバンタイトル

「ワカメ、三叉(さんまた)知らない?」

 

「Yのやつ」ではなく「三叉(さんまた)」と言ってました。

それ以外の流れは予想通りです。ここはまあ良いでしょう。

 

タイトル

「ハヤカワさんの物干竿」

 

はい、言った!

やはり、カツオ自らタイトルコールを言いました。

サザエ以外のタイトルコールがどれくらい珍しいのかはわかりませんが、とにかく嬉しい。

幸先良いのでは!?

 

シーン1:物干竿を持って帰ってきたカツオ

「ママ~!カツオ兄ちゃんが電車ごっこに混ぜてくれないです~!」

 

だぁ~っ!外した!

電車ごっこかよ!!!

 

今まで載せていたイラスト、実はちょっとだけ実際と違うところがありまして、本当は、

 

こうだったんです。

両手で竹を持って、腰の位置で運んでいました。

いやまさか、竹の持ち方が関係しているとは思わなかった。

 

タラちゃんが冒頭不機嫌だった理由は、「電車ごっこに混ぜてくれないから」でした。

(確かによく考えると、竹馬関係だとしたらカツオ登場前から不機嫌なのはおかしい・・・嗚呼)

 

「『良かったら物干竿に使ってください』って」

カツオはやはり、ハヤカワさんから「物干竿に使ってください」と言われている模様。

しかし、中島が自分の竹の用途を何も言いません。

竹馬にするつもりだよね!それでカツオとの対比になるんだよね!中島!

 

結局中島は、この竹が「ハヤカワさんの親戚の竹林」のものだと説明しただけでした。

 

「うちは、おじいちゃんに竹馬を作ってもらおうと思って」

「うちは、物干竿にしようよ!姉さん、すぐなくしたり壊したりするでしょ」(アバンタイトルの4コマが軽い伏線になっている)

 

全然こうではありませんでした。

マズい。

 

カツオは「大事な竹だから見張っておいて欲しい」とサザエに言い残して去っていきます。

 

シーン2:庭に物干竿を設置したカツオ

「この竹は僕みたいにまっすぐだけど、中には姉さんみたいに曲がった竹もある」

という、マジで余計でしかない一言を言うカツオ。

 

やたら喋ってる時はだいたい余計な一言の法則は、ここで適用されるべきものだったか。

 

直後のカットでは、カツオがサザエに対して

「変なものを干さないで欲しい。お父さんのステテコとか、タラちゃんのおねしょのふとんとか」

という要求をしていました。

 

「おねしょなんかしないです!」

タラちゃんがこのシーンでまた不機嫌だった理由は、おねしょをすると言われたからでした。

 

どうやらカツオの今回の行動原理は、「大事な竹だから変なものを干さないで欲しい」のようです。

 

僕の予想、大外ししている可能性が高い。

 

悔しい。

 

散々こうです。とか言っておいて、めっちゃ外してる。

でももう、進むしかない。

すべてを受け入れるしかない。

 

シーン3:家族に物干竿をアピールするカツオ

「お~!星がキレイだねェ~!」

マスオ、まさかの小ボケ担当

 

物干竿に興味を示さず竹馬の方を懐かしむと予想した、波平との会話。

 

「物干竿かあ、興味ないなあ(素っ気なし)」

それより腹が減った、飯にしてくれ(笑顔)」

「はいはい(微笑む)」

しょんぼり

 

違いすぎる。

というか興味なさすぎて逆に面白い。

ルフィにとっての世界情勢くらい興味ないじゃん。

 

シーン4:登校中もしくは下校中

「うちも物干竿にしたよ」

「うちも物干竿にしたよ」

 

はい終了!

 

酒飲むぞ!!!!

 

誰ですか?

「花沢さんはハヤカワさんとカツオを直接コミュニケーションさせないための舞台装置」だなんて言ったのは。

 

シーン5:カツオ帰宅、庭にて

「何も干してないじゃないか!?(驚)」

 

台詞は「あぁっ!?」だけでしたが、ここは合ってました。

カツオはこの竹を家族にも物干竿として使って欲しい。それは当たっている。

しかしもう、出会いがしらの事故くらいたまたま当たっただけです。

 

カツオが「変なものを干すな」とうるさいから、何も干さないことにしたそうで。

 

かといって使わないのももったいないということで、

「タラちゃん、鉄棒の練習する?(挑発)」

「するですー!(鉄棒の練習をしたいので)」

「ダメ!(物干竿として使いたいので)」

 

ただサザエがカツオを煽っただけでした。

磯野家の煽り合い、強すぎる。

 

 

ここから先は、かいつまんで答え合わせします。

 

問1:二度目の花沢さんの台詞

(僕の解答)

花沢「ハヤカワ家の竹は全部さばけてしまい、かつ物干竿として使っている人は磯野家くらいのものである」

⇒カツオ、驚きつつ使命感に燃える

 

(正解)

花沢「ハヤカワさんが花沢家に物干竿の見学に来たので、母が張り切って大量の洗濯物を干した」

⇒カツオ、自分の家では洗濯物が干されていないので、慌てる

 

不正解。

 

部分点、無し。

 

問2:カツオが自分の服を干す理由

(僕の解答)

あの竹が物干竿として使われている状態にするため、自分の服を無理やり干した

 

(正解)

あの竹が物干竿として使われている状態にするため、自分の服を無理やり干した

 

正解。

途中式が違うのに答えだけ合ってて助かるやつ。

 

問3:受話器の前での押し問答

(僕の解答)

ハヤカワさんへ「服を干したので見に来てほしい」とカツオ自らが電話する決意表明をしている

 

(正解)

ハヤカワさんへ「服を干したので見に来てほしい」とワカメに掛けさせようとしている

 

不正解。

「ワカメに受話器を突き出しているのはミスリード♠」って書いた記憶があります。

 

問4:波平の説教が長い理由

(僕の解答)

カツオの行動が傍から見ると謎すぎるので、波平に説教というテイで解説をさせているから

 

(正解)

「最近新しいノコギリを買ったんだけど、切れ味を試したいんだよね」

わざわざ遠回しに竹の切断をほのめかしたから

 

不正解。

シリアルキラーしか言わない台詞が出てました。

 

問5:サザエがハヤカワさんと電話した理由

(僕の解答)

カツオがやたら物干竿にこだわっているが、本当にハヤカワさんが物干竿として使って欲しがっているのかどうかを直接確認するため

 

(正解)

カツオが物干竿の使い方についてあれこれうるさいから、ハヤカワさんからもらった物干竿を竹馬に改造するという了解を取り付けるため

 

不正解。

正解の方、文章にするとすごいことをしている。

これぞ『サザエさん』という感じだ。

 

 

 

 

「カツオ待ちなさ~い!靴忘れてる~!」(正解)

 

 

パッ

 

おしまい。

 

=====

はい。

 

以上が、「無音サザエさん」模範解答です。

 

 

大・不正解でした。

敗因としては「磯野家の”余計な一言力”を考慮していなかった」ことや「カツオの展開力を過剰に見積もっていた」こと、何よりも僕の力不足など、色々ありますが・・・

 

55年という歳月の積み重ねについて、全く考えていませんでした。

 

冒頭申し上げたように、サザエさんは今年で55周年。

ストーリーも、展開も、出尽くしに出尽くしている。

それでも尚、毎週毎週作品を提供し、変わらぬ日常をやり続けている鉄人の境地なんです。

 

たった1-2ヶ月、たった何十本鑑賞してわかる程度の構造なんて、彼らはとうに超越しているんです。

それなのに入口の入口でキャッキャ遊んだ末に、無邪気に巨星に挑もうとしていたなんて。

 

反省です。

「無音サザエさん」、あまりにも奥が深すぎました。

 

しかし、

 

楽しかった。

 

楽しかった。

 

めちゃくちゃ楽しかった。

 

まず、「無音視聴でまず推測」⇒「有音視聴で答え合わせ」という組み合わせがかなり楽しいです。

1話で二度おいしいどころか、無音で観るだけでいつも以上に広く深く、アニメ作品の奥深さを味わえた気がします。

 

特に『サザエさん』の場合、

 

冒頭に挙げた理由がまさにこの通りで、無音でもギリついていけるかいけないくらいの絶妙な競技難易度になっていたと思います。

 

 

そして僕は、この激闘を通して『サザエさん』が大好きになりました。

まだまだ初学者ですが、これからも精進していきたい気持ちです。

 

日曜の終わりを告げる鐘、訪れてほしくない存在だった『サザエさん』でしたが、これからは日曜18時半が待ち遠しくなりそうです。

 

皆さんもぜひ一緒にやりましょう、「無音サザエさん」。

 

 

 

 

ということで、

 

次回もまた観てくださいね!

 

じゃん、けん、

 

 

 

 

ポン!

 

(おしまい)