こんにちは、ほそいあやです。
皆さんは客家(はっか)料理をごぞんじでしょうか。
客家料理というのは中華料理のひとつで、もともとは華北から移住してきた漢民族たちの独自の料理です。昔は「よそ者の料理」と称されることもあったそうですが、今では大陸や台湾の一部地域で親しまれています。
特徴はざっくりいうと、
・あまり香辛料を使わない。にんにくや生姜は使う
・味は濃いめだがダシを多用
・こってりしている
だそうです。
日本に台湾料理店は沢山ありますが、客家料理を食べられる店は多くありません。
今日はそんな希少な客家料理のお店を紹介します。
御徒町にある「台湾客家料理 新竹」にやって来ました。
店の外の貼り紙から台湾感がビンビン放たれています。フルーツ台湾ビールがいくつか揃っているみたい。
店内は広々としていてゆっくりできる中華料理屋さんという感じですね。
しかし気になるのが・・
壁のフルーツコラージュ。台湾といえばフルーツだけど、なかなかに存在感のあるデコレーションじゃないですか。好き。
パイナップルビールとライチビールで乾杯。パイナップルの果汁が5%なのは知っていたけどライチビールは果汁が9%とは知らなかった。かなりフルーティーでビール飲んでるのだかライチ食べてるのだかわからなくなる。おつまみに落花生の塩ゆでが出てきて嬉しい。
クローバーの皿がかわいい前菜三種盛り(700円)。 左から豆腐の醤油漬け、腸詰め、砂肝。ほどよい塩加減です。これは客家料理というわけではないけど、お酒を飲むなら頼んで損はないですな。
梅菜扣肉(1,100円)。メイツァイコウロウと読みます。豚の三枚肉がトロトロに煮込まれた、客家料理の代表的メニュー。梅菜というのは高菜によく似た漬物。中華料理でよく使われる酸菜(スァンツァイ)とは乾燥の度合いが違うだけで、元は同じ野菜です。梅は入ってませんが、梅の香りがするので梅菜らしい。
これはもう絶対おいしいよね。梅菜、高菜よりも塩気が薄くて、たしかに梅っぽい。トロトロホロホロの豚肉は文句なしのおいしさ。
そしてたしかに八角の香りがしない。香辛料を使わないことでシンプルな素材のうまみを感じることができる。一味違う豚の角煮です。
そうそう、この店には珍しい野菜もあります。
それは「百合の花のつぼみ」。百合って食べられるのね?
金針花の炒め(1,200円)。 メニューには百合と書いてありますが金針花はワスレグサのことで、ニッコウキスゲなどと同じ仲間です。
ちょっとインゲンに似てるけど、それよりサクサクしてます。筋もなく固い所もなく、スナック感覚で食べられてしまう。
味付けは濃くなく、ホタテのようなだしがきいています。一皿でも二皿でもいけてしまいそう。
夏にはサツマイモの葉っぱも食べられるみたいです。客家の人たち粋なもの食べてるなあ。知らない料理の店ではこういう体験ができるから楽しい。
客家豆腐(1,100円)。豆腐の黒豆炒めです。
中国や台湾の豆腐料理というと麻婆豆腐や臭豆腐など強烈な味のものを想像するけど、これめっちゃやさしい味なんですわ。豆豉(黒豆の発酵食品)ならではのまろやかさと、だしのタッグ。たっぷりの野菜にもだしの味が染み込んでいてうまい。体調の悪い時でも食べたくなるくらいのやさしさです。
客家料理は「中華料理のなだ万」かもしれない。
仙草ジュースもあります。なぜか見かけると飲んでおかなくてはと思う不思議な飲み物。
アイコンがかわいい♡
締めは担仔麺(500円)。客家料理じゃないけど見かけたら食べておかねばとなっちゃうので……。
お椀サイズではなくラーメン丼よりちょっと小ぶりくらいのサイズなのでお腹いっぱいになれます。味のほうは、現地に忠実な味。揚げにんにくたっぷりでうまい!この担仔麺だけでも食べに通いたい。
以上、「台湾客家料理 新竹」でした。スパイシーな中華料理に飽きたという人はぜひ食べてみてほしい。やさしい味に包まれてみてほしい。中華界のなだ万は御徒町にありますよ!
紹介したお店
- ジャンル:台湾料理
- 住所: 〒110-0016 東京都台東区台東3-14-9 水野ビル1F
- エリア: 御徒町
- このお店を含むブログを見る | 御徒町の台湾料理をぐるなびで見る
著者プロフィール
ほそいあや
「猫を愛でることと虫を食べることが趣味」
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