火の粉が幻想的に舞う 韓国の地方伝統の火祭り「咸安落火ノリ」

10月下旬、韓国の東南部を巡る2泊3日の視察ツアーに参加してきました。旅のメインイベントは「咸安(ハマン)落火ノリ」という火祭り鑑賞。『生まれ変わってもよろしく』や『最愛の敵〜王たる宿命〜』などの韓国ドラマやバラエティー番組に登場し、その美しい光景が人気となっている伝統的なお祭りです。
年に一度、お釈迦様の誕生日の旧暦4月8日に行われてきましたが、昨今SNSで注目されて見物客が急増したことから、今年は完全予約制で何度か開催されているのだそう。そんな「咸安落火ノリ」の日本向けの限定スペシャルデーが韓国観光公社主催で企画され、約600人の日本からの観光客が幻想的な火祭りに魅了されました。
取材協力:韓国観光公社
大邱のご当地グルメ「マクチャン」を堪能

成田空港から直行便で降り立ったのは、韓国東南部に位置する人口約236万人の都市・大邱(テグ)広域市です。ソウル、釜山(プサン)に次ぐ韓国の第3の都市である大邱へは、大阪と福岡からも直行便が就航しています。

この日は、テーブルを囲んで大邱名物のホルモン焼き「マクチャン」を堪能しました。外側がカリッとするまでじっくり焼いた豚の直腸に特製味噌(みそ)ダレをつけて、エゴマの葉っぱなどで巻いて食べるのですが、これが箸が止まらない美味(おい)しさ! ほどよい脂と食感がやみつきでした。

間違いなくお酒——特に焼酎!——に合うマクチャンですが、最後に出てきた味噌チゲまでぺろりと平らげてしまってお腹(なか)いっぱいに。韓国グルメの奥深さをあらためて思い知った大邱の夜でした。

韓屋スタイルのスターバックスコーヒー 大邱鐘路古宅店

翌日は、韓屋(ハノク)スタイルが人気の「スターバックスコーヒー大邱鐘路古宅店」へ。黒い瓦屋根の下に掲げられた「STARBUCKS」の看板を見なければ、博物館かと思うほどの立派な佇(たたず)まいです。

建物は中庭を挟んで2棟あります。正面入り口のある韓屋に注文カウンターがあって、こちらは伝統様式を取り入れて新築した建物。奥が1919年に建てられた古宅をリノベーションした韓屋で、靴を脱いで上がるお座敷スタイルとなっています。

実はこのスタバ、音楽鑑賞に特化した店舗でもあります。デンマークの高級オーディオブランド、バング&オルフセンとコラボして、最適な音楽鑑賞のための店内空間を作り上げたのだそう。営業時間は8時~22時まで。できれば時間帯を変えて訪れてみたい、文化体験空間ともいえる素敵なスタバでした。

韓屋スタバから徒歩10分ほどのところにある近代文化体験館ではノリゲ作りを体験してきました。「ノリゲ」とは、韓服のチョゴリ(上衣)やチマ(スカート)の紐(ひも)に通す飾りのこと。クリスマスのオーナメントにもなりそうな華やかなノリゲが完成しました。



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落下ノリに行きたかったのですが、仕事の都合で行けずに終わってしまいました。美しい写真ありがとうございます。この恋は不可抗力でも出てきました。池におちてゆく火の粉がなんとも美しく幻想的。来年も日本人観光客向けにやっていただけたらと思います