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「怒ると黙る彼氏」 と題する28歳の女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。交際して1年半になる10歳上の恋人がいるトピ主さん。ささいなことでけんかをすると、彼は黙り込み、質問を投げかけても「何が?」「別に何もないよ」などと話をそらすといいます。この点以外には尊敬できる部分がたくさんあるのに、唯一、この問題に頭を悩まされており、「こういうパートナーがいる人は、どうやってうまく付き合っていますか」と読者に問いかけています。
そもそも100%わかり合える、とは思っていないのかも
彼が黙り込んでしまったとき、トピ主さんは「今じゃなくて時間を置いてから(の話し合い)でもいいよ」と提案するものの、その後、彼から何か言ってくることはなく、これまで話し合いが成立したことはないそうです。
まず前提として、人と人がけんかや口論になるのは、意見が食い違い、かつ双方が「自分はこう思う、自分は正しい」と主張し合っているときです。
「彼は黙り込んで問題に背き、私は(問題を)解決したく、話し合いたいタイプ」という記述から察するに、トピ主さんはおそらく、お互いが思っている「正しい」をきちんとぶつけ合い、意見や価値観のすり合わせをしたいと考えているのでしょう。
しかし、相手の意見や価値観が自分と違うとわかったときに、「まあ、共感はできないけど、この人はそう考えているのだな」と違いを認めてしまうと、けんかに発展しないことが多いです。
投稿には「けんかしたときも自分から話を切り出したり、仲直りしようと提案したりはしない」という彼の言動が紹介されていますが、彼は「自分とトピ主さんは、〇〇については違う考えなのだな」とありのままを受け止めるタイプなのかもしれません。その違いをどうにかしようと思っていないために、後から「話し合いをしなければ」とも思わないのでしょう。
「恋人だからといって、何でも無理に意見や価値観をすり合わせる必要はない」という彼の態度が、トピ主さんの目には問題から逃げているように見えてしまう、ということは、可能性の一つとして考えられるかと思います。
「寂しい」などの気持ちを口に出してみよう
人は価値観や考え方が近い相手と仲良くなる傾向がありますが、意見が多少合わなくても、一緒に過ごしていくことは不可能ではありません。意見の違いがあるからこそ、相手に学んだり、相手にひかれたり、ということもあります。夫婦や恋人、仲の良い友人であっても、意見や価値観が100%合う人はいないというのが現実的な見解ではないでしょうか。
ただし、「人と人は100%わかり合えない」「何もかもわかり合う必要はない」と考えている人は、「コミュニケーションを取れば、きっとわかり合える」と思っている人から見ると、冷たい印象を与えることがあります。
トピ主さんには、彼がそのように見えているのかもしれませんね。コミュニケーションを取ってくれないことが寂しく、拒絶されたような感じがして、内心傷ついている。恋人に対する寂しいという感情は、怒りとして表現されることが少なくありません。トピ主さんが黙り込む彼に対して怒ってしまうのは、「恋人としてわかり合いたい」という情熱や「話せばもっとわかり合える」という希望に彼が応えてくれないことを寂しい、と感じているからかもしれないということです。
もし、この推測が的外れでなければ、彼が話し合いに応じてくれないときに、持論をぶつけるよりも、まずは自分の気持ちを言葉で表現してはいかがでしょうか。「そういう態度は寂しいな」「あなただからこそわかり合いたいと思うから、話しているんだよ」などと伝えることですね。片方が素直な気持ちを表現できると、話し合いの様相は変わることも多いので、よろしければ試してみてください。
「黙っている=全権を委ねられた」と捉えてみる
人が黙り込む理由としては、上記以外にもいろいろあると思います。よくあるものでは、「問題を直視するのが面倒だから」「相手に強い言葉をぶつけてしまいそうで、感情を抑えようとして黙ってしまう」「気まずいことがある、うそがバレそうで黙っている」などでしょうか。中には、威圧的に「黙る」という態度を取ることで、相手をコントロールしようとする人もいます。
理由はさておき、重要なテーマについて話しているときに毎回黙り込むような相手では、人生を一緒に歩いていくのが不安になってしまいますよね。ただ、今回の投稿には「ささいな問題でけんかをする際」という一文があります。さほど重要な問題でないのなら、「黙っている=彼に意見はなし、全権を委ねられた」と理解して、トピ主さんが主導権を握って物事を進めていく、という手があるかと思います。
たとえば、生活の中の小さなことで意見が食い違ったときに、彼が黙り込んでいるならば、「じゃあ今度からはこうするからね。異論があるなら受け付けるよ!」と一方的に宣言してしまうのですね。それは嫌だ、おかしいと思えば、彼は反論してくるでしょう。
二人は10歳の年の差があるとのことなので、世代的に見えているものに違いがあったり、恋愛に使えるエネルギー量に多少の差があったりするのかもしれません。あるいは「10歳も年下の彼女と、同じ目線でけんかはできないよな」と彼が思い込んでいる可能性もあるでしょう。
ともあれ、トピ主さんは「対応の仕方や感情の収め方をまだ模索中」とのことですが、そうであれば、少し状況を