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クリスマスイブの夜、サンタクロースが家に来てプレゼントを届けてくれる――。子どもの頃そう信じていたのに、あるとき正体を知ってしまい、ショックを受けた経験がある人も多いのではないでしょうか。読売新聞が運営する掲示板サイト「発言小町」に、小学生の息子にサンタの正体を打ち明けるべきかどうか迷っている親からの投稿が届きました。告げるタイミングはいつがいいか、そして、うまい伝え方はあるのでしょうか。
小5で打ち明けられショックを受けた
「そろそろサンタさんは親だとバラして良いですか?(小2)」と題する投稿を寄せた「のの」さん。「公然の秘密とはいえ、嘘をつくのに罪悪感がある」として、小学2年生の息子にサンタの正体を打ち明けたいと考えています。
息子はませていて、サンタが親だと知ってもショックを受けたり、友達に真実を明かしてマウンティングを取ったりする心配はなさそう。一方で、トピ主さんは「小2ではまだバラすのは早いでしょうか?」と迷いも見せています。
この投稿には、80件を超えるレス(反響)が寄せられました。
トピ主さんの息子の年齢と同じくらいの時に親から打ち明けられ、納得できたと、自身の体験を話すのは、「さくらなみき」さん。「『サンタクロースは多くの子どもに(プレゼントを)配っていて忙しいから、(サンタが)いるって強く信じている子どものところへだけ回っているの。信じなくなった子どもの家には、お父さんとお母さんが(プレゼントを)お願いされるんだよ』と説明を受け、理解できた記憶がある」と語ります。
「R」さんは、「サンタクロースの存在をほのめかすことに、まったくメリットを感じなかった」として、我が子が幼稚園児の頃から、親が直接クリスマスプレゼントを手渡すようにしているそう。「どんな状況でも、君の両親は決して嘘をつかないよ」というメッセージを子どもに伝える意味でも、親が手渡すべきだと考えています。
一方で、真実を伝えるのはまだ早いと主張するのは、自身は「小5でバラされた」と明かす「りり」さん。「妹はまだだけど、私にはもうバレてるつもりだったらしく、夜に突然『プレゼント買いにいこう。○○ちゃん(妹)には内緒で』って言われて、かなりショックでした」と、子どもの頃の体験を思い起こしました。「プレゼントは2個用意」さんも、「サンタを信じている期間が長いほど、子どもは幸せに満たされ、成長の糧となると聞きました。小2ではまだまだ早いと思う」と訴えます。
その他、「サンタクロースを卒業する時期は、子ども自身が決めるのがいい」という意見も。「パッサカリア」さんは、「プレゼントはもうサンタからでなくていいと思えば、子どもからそう伝えてきます。子どもが『サンタからのプレゼント』という話に乗ってくるなら、まだサンタにいてほしいということだと思う」と推し量ります。「りん」さんも、「私は子どもにサンタがいると断言していません。子どもはいると信じているから、贈り物がサンタからだって思うのでしょう。いないという気持ちになれば、親からだと子どもは気づきます」と主張します。
サンタは「何らかの形でいる」
サンタがプレゼントを持ってきてくれるわけではないけれど、別の形でいると認識するのがいいというアドバイスもありました。「なな」さんは、「冬のある日に、親が子どもにクリスマスプレゼントをあげたい、ケーキを食べさせてあげたいという気持ちになるのは、サンタに魔法をかけられたからかもしれません。いると言い切るのが嫌なら、何らかの形でいると思っていれば罪悪感もないかもしれない」と語ります。
「とんこつ」さんは、サンタクロースとは「giverの精神の一部」だと説明します。「クリスマスにプレゼントを渡す行為をサンタクロース的な行為とし、それを実行する者をサンタクロースとするってことです。子どもがある程度大きくなって疑問に思ったら、この定義で説明するといいですよ。『あなたも大切な人へクリスマスにプレゼントをすれば、サンタになれるのよ』ってね」
中には、子どもがサンタクロース(=サンタクロース的な行為を実行する者)になる家庭もあるようです。「ある時から、(親である)私にもサンタが来るようになった」と明かした「通りすがり」さんは、「高校生の子どもが手づくりのプレゼントと手紙を枕元に置いてくれます。お互いサンタクロースからという
サンタを信じるのは11歳まで?
親子外出情報サイト「いこーよ」の運営会社「アクトインディ」(東京)では2023年10月、同サイトの会員を対象に、「子供のクリスマスプレゼント事情」をテーマにしたアンケート調査を実施しています。
子どもがサンタを信じていた時期を親に尋ねたところ、7歳までは9割近くの親が「信じていると思う」と回答しましたが、8歳から「信じていると思う」と答えた親が減り始め、11歳になると「信じていると思う」と答えた親は5割を切りました。
子どもがいくつになったらサンタの正体を打ち明けるべきか。それまで親が教えてきたことや、子ども自身の性格などによって、正解は異なるに違いありません。でもいつか、「サンタクロースとは、クリスマスに無償の愛をプレゼントする人の象徴であり、そう信じることで、自分が幸せになれたり、誰かを幸せにできたりするのかも」と我が子が感じてくれる日が来るといいですね。
(読売新聞メディア局 長縄由実)
【紹介したトピ】
▽そろそろサンタさんは親だとバラして良いですか?(小2)