「カーネーション」
第43回~第8週 「果報者」
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<小原家>
(大きな長方形の包みを開ける糸子)
(「小原洋裁店」と書かれた看板)
ハル) これが、
お父ちゃんのけじめのつけ方や。
黙って受けちゃり。
(看板を見つめる糸子)
糸子) どこ行ったん? お父ちゃん。
ハル) 隣の大松町や。
神宮司さんのつてでな、質屋の
店主に、なる事になったんや。
糸子) お母ちゃんらは?
ハル) その質屋の奥に、家がつい
ちゃあるし、そこで暮らす事になる。
ならあんたは、7人も家族養う事
あらへん。うちと、あんたの2人分
で十分じょ。
糸子) うちは嫌や。家族がバラバラ
になんのなんか、嫌や。
ハル) 分かっちゃりて。お父ちゃん
かてな、しんどかったんやし。
あんたの稼ぎで、食わせてもらう
のが、ず~っとな。
**********
(台所で2人分の食器を洗うハル)
急にガランとしてしもた家は、
寂しいし心細いし、
ただの雪まで、何か知らん、怖い。
**********
(店の電気を消す糸子)
(戸をたたく音)
糸子) へっ?
(戸をたたく音)
糸子) 嫌!
千代) 糸子~。
糸子) えっ?
千代) 糸子、開けて~。
(戸を開ける糸子)
糸子) あっ、あ~お母ちゃん!
千代) はあ~寒かったあ! う~いや~。
糸子) どないしたん?
千代) はあ~寒かった。
糸子) いや~寒かった、ねっ。
千代) それが夕方、引っ越しがおおかた
一段落したら、お父ちゃん、途端にあん
たの事が心配になってきたみたいでなあ、
「糸子んとこ行っちゃれ! 今すぐ行っち
ゃれ!」って言いだして…。
ほんまはあんたが仕事から帰ってくんの
ん、迎えちゃるつもりで出かけてきたん
やけど、慣れてへん道やさかい「あれ?
あれ?」ちゅうて歩いとったら、訳の分か
らんとこに出てしもて…。はあ~。
(布の上に座る千代)
糸子) あ…。
(看板の上に座った事に気付く千代)
千代) はっ、はれ、はれ、はれ、いや。
糸子) う~ん。
千代) いや…ご…ごめんな。
堪忍、ごめんやて。
いや、これ…これかいな、看板?
糸子) うん。エヘヘヘ…ほら。
(布をめくる糸子)
千代) はあ~! まあ、ええやんかあ!
小原洋裁店…へえ~! いや~!
糸子) 何や…。
千代) うん?
糸子) お母ちゃんの顔見たら、やっとこの
看板、喜んでもええ気ぃなってきたわ。
千代) 喜びいな、あんた何ぼでも。
あんたの看板や!
とうとう小原洋裁店ができるんやで。
糸子) うん…そやな。
そやけどな…。
千代) ん?
糸子) うちのせいで、家族がバラバラに
なってしもたんや。お父ちゃんが、ず~
っとしんどかったんやて思たらな…。
千代) あれあれあれあれ…。
糸子) うちは…
なんちゅう事してしもたんやろ。
みんなに、どないして謝ったら
ええんやろと思たらな…。(泣)
千代) アホやなあ。
そんな事思わんでええ。
あんたはただ、頑張ったんやし。
お父ちゃんかて、静子らかて、あんた
が悪いなんかちっとも思てへん。
(泣きじゃくる糸子を抱きしめる千代)
ハル) あれ? 来ちゃあったんけ。
千代) はい。
ハル) あれ? どないしたん、糸子。
糸子) おばあちゃん、あっち行ってて!
ハル) 何や? 泣いてんけ?
糸子) 「あっち行って」て言うてるやろ!
(微笑み、立ち去るハル)
**********
昭和9年(1934) 春
それからしばらくして、
ちょうど桜が咲いた頃に、
うちの屋根に、
小原洋裁店の看板が上がりました。
静子) 姉ちゃ~ん!
光子・清子) 糸子姉ちゃ~ん!
糸子) 見て! 見て見て!
静子) うわ~!
光子) 小原洋裁店!
栄作) どや、すごいやろう!
(善作に気付き、駆け寄る糸子)
善作) おう。
糸子) お父ちゃん、うちな…。
善作) お前…肥えたやろ?
糸子) はあ?
善作) ちょっと見んうちに顔、パンパンや。
糸子) 肥えてへん。肥えてへんわ!
善作) お~い、酒、持ってきたど~!
栄作) いやいや持ってきたて、そら、
糸ちゃんの開店祝ちゃうんけ?
善作) かめへん、かめへん!
はよ下りてこい!
**********
保男) ほい。
(糸子に花を渡す保男)
糸子) うわ~きれえなあ。
保男) 開店、おめでとうさん。
糸子) おおきに!
美代) ほんまおめでとうなあ。
繁盛させや。
糸子) うん。
節子) おめでとうさん。
男性) おめでとうさん。
女性) おめでとう!
男性) おめでとう!
(拍手)
糸子) おおきに! おおきに!
うち頑張るさかい、見とってな!
男性) 糸ちゃん、万歳!
(拍手)
糸子) おおきに!
おおきに。おおきに!
**********
そいでも、やっぱし商売ちゅうんは、
そんな簡単なもんやありません。
店開けてすぐ、駒ちゃんとサエが、
注文に来てくれたものの、
まだまだお客さんはチョロチョロ。
人っこ一人来えへん日ぃもあります。
ヤス子) ああ、ここやここや。
大山) はあ、やっと見つけた~。
糸子) あれ~こんにちは。
ヤス子) まあ、久しぶり!
あんた末松辞めたんやて?
糸子) はい。
自分で、店始める事になったんです。
小原洋裁店いいますねん。
ヤス子) あ~ほんまじょ!
大山) ごっついわ~。
糸子) 入って入って。
ヤス子) いや、ほんでな、うちらこないだ
また末松に生地買いに行ったら、あん
たいんようになってしもてたやんか。大
将に「生地切ってくれんと困るわ」ちゅう
たら、あんたがここにいてるて、教えて
くれてな。
大山) 悪いねんけど、あの生地切る
やつ、やってくれへん? これ。
糸子) そら、堪忍して下さい。うちはもう、
生地屋の店員とちゃうんやさかい。
大山) そんなケチくさい事言わんと。
頼まあ~。
ヤス子) あんたとうちらの仲やんか。
ほれ、土産にわらび餅かて
買うてきてんで。
糸子) いやいやいやいやいや…。
**********
結局押し切られてしもて
(客の体に合わせ、布を裁断する糸子)
ヤス子) ええわ~大山さん。
それやっぱし、よう似合うてら。
大山) ほんまけえ?
**********
そんなある日、久しぶりの、
珍しいお客さんがありました。
正一) こんにちは。
糸子) おっちゃん。いや~。
正一) ハッハッハ。糸子、見たで。
立派な看板が上がっとうやないか。
糸子) どないしたん?
正一) ハッハッハ。どないや?
うまい事いっとうか?
糸子) ぼちぼちや。
正一) ぼちぼちで上等や。
出だしはそんなもんや。
ハル) まあ、正一さん!
ご無沙汰してます。
さあ、どうぞどうぞ!
正一) ええ、あ、いやいや、
う~ん。あ、糸子、ちょっと
コーヒーでも飲めへんか?
糸子) へっ?
**********
<カフェ太鼓>
平吉) いらっしゃい!
糸子) フフッ、声裏返ってんで。
平吉) お連れさん、あっこです。
糸子) 川本さん。
正一) お待たせ。
勝) 久しぶりやな。
開店、おめでとうさん。
(カーネーションの花束を差し出す勝)
糸子) ああ、おおきに…。
正一) まあまあ、座り。
(テーブルにつく3人)
平吉) 何にしましょ?
正一) ああ、僕はコーヒー。
勝) 僕も、コーヒー下さい。
糸子) この店は、
ココアておいてんけ?
平吉) おこわ?
糸子) ココア!
平吉) ココアは置いてません。
糸子) ほな、ぜんざい。
平吉) コーヒー2つと、ぜんざい。
(自分を見ている平吉を睨む糸子)
(糸子に微笑む勝)
そやけど…何や?
おっちゃんと川本さん。
一体、何や、これ?
**********
これだから、暴力的でも、横暴でも、最後
は許しちゃうんだよね~善作おとうちゃん。
不器用過ぎるけど、男が優位な時代だし、
男として、父親としての沽券もあるしで…。
なんだかんだ言って、愛情深い男だよね。
そして、にぶちん糸子のもとに、あの川本
が、神戸のおじさんと一緒にやってきた。
全然その気がなくても、お年頃だから~w
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