「カーネーション」 
第65回～第11週 「切なる願い」

 

 

※無断転載対策のため、不本意ですが、

しばらく、注意喚起させていただきます。

 

こちらの記事は、「日々のダダ漏れ」 の

記事です。ご覧になっているブログ名が

「日々のダダ漏れ」、以外のブログ名は、

記事を無断転載しているブログです！！

↓　オリジナルのブログはこちらです♪

「日々のダダ漏れ」

 

 

泰蔵にいちゃんが、

出征する事になりました。

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

善作）　いらん！ ついてくるな！

千代）　せやけどお父ちゃん。

善作）　ま…待たせたのう。　

　ほな、行こうけ。

保男）　へ？ リヤカー乗らんのけ？

善作）　泰蔵の、出征じゃ。わしが、

　リヤカーやら、乗ってられるかい！

栄作）　はあ？

糸子）　ええやん。もう自分で歩いて

　行くちゅうてんやさかい。お父ちゃ

　んが一回言いだしたら聞かへんて。

千代）　せやけど万が一転びでもしたら。

栄作）　まあ千代さん。

　わしらも一緒やさかい。

保男）　万が一ん時は、

　医者連れて行くさかい。

千代）　え～？

栄作）　リヤカー頼ま！

千代）　え～！

糸子）　そやけどお母ちゃん、

　ほんまあんまし大人数で押し

　かけたら、向こうも迷惑よって。

　お母ちゃん、心配せんと、

　家で待っといて。

千代）　う～ん。

糸子）　ほな行ってきます。

千代）　行っちょいで。

 

勘助の時は、何も考えんと、

ただ日の丸振って、

バンザイバンザイちゅうちゃった。

あれから４年がたって、

戦争へ行くちゅう事の意味が、

みんなよう分かってきて。

お父ちゃんが、何でああまでして、

自分の足で見送らんと

いてられへんのか、

うちにも分かる気がします。

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

＜カフェ・太鼓＞

男性）　手柄たててこいよ。

女性）　お父ちゃん格好ええな。

男性）　めでたいな。

男性）　気ぃ付けや。

男性）　しっかり頑張ってこい。

男性）　こっちの事は

　心配せんでええからな。

八重子）　糸ちゃん！

糸子）　よかった、間に合うた！

　お父ちゃん、間に合うたで！

　早う、早う！

泰蔵）　糸ちゃん。

善作）　やかましい！ 分かっとるわい！

泰蔵）　どないしたんですか？

保男）　あの…やけどしよってん。

泰蔵）　何で？

栄作）　近所で、

　たき火をしとったおばあちゃがな。

善作）　ボヤや。

泰蔵）　ボヤ？

善作）　わしが、自分で出したんや。

泰蔵）　気ぃ付けて下さい。

善作）　お前こそじゃ。気ぃ付けよ。

泰蔵）　はい。

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

＜喫茶・表＞

（一同を見る泰蔵）

泰蔵）　ほな、行ってきます。

善作）　おう。

栄作）　行っちょいで。

糸子）　行ってらっしゃい。

泰蔵）　行ってきます。

男性）　おう。

男性）　頑張って。

八重子）　行ってらっしゃい！ 

　気ぃ付けて。

　家の事は、任しといて下さい。

　気ぃ付けて。

（頷く泰蔵）

泰蔵）　お母ちゃんを、

　よう、助けるんやで。

子ども達）　はい。

泰蔵）　ほな。

八重子）　（涙）

善作）　安岡泰蔵君！ バンザ～イ！

一同）　バンザ～イ！ バンザ～イ！

　バンザ～イ！

善悪）　バンザ～イ！

一同）　バンザ～イ！ バンザ～イ！

　バンザ～イ！

栄作）　あ！ 善ちゃん、善ちゃん！

保男）　大丈夫か！ 息してるか？

（物陰から見ている奈津）

糸子）　奈津…。

 

奈津と八重子さん、

余計つらいんはどっちやろな。

 

奈津）　（泣）

 

まあ、どっちもやろな。

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

＜小原家＞

保男）　ほら着いたで。な！

千代）　お父ちゃん！ どないしたん？

糸子）　ちょっとな、

　頑張りすぎてしもたんや。

千代）　せやから言うたのに！

保男）　堪忍やで、千代さん。

千代）　お父ちゃん大丈夫ですか？

保男）　中…中入ろう。

千代）　お父ちゃん！

栄作）　お、お、お…重たい。

千代）　すんません。お願いします。

保男）　頭気ぃ付けや。

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

＜小原家・二階＞

保男）　ゆっくりやで。ゆっくり！

（善作を布団に寝かせる木之元達）

（泣きじゃくる千代）

 

その時ふと、

何でかやけどの時より、今日の方が、

悪い事になってしもた気ぃがしました。

 

糸子）　お母ちゃん、何で泣くん？

千代）　え？

糸子）　泣かんといてよ！

　縁起でもない。

千代）　（泣）

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

＜夜＞

（布団に寝ている糸子たち）

 

案の定、弱った体で、

無理をした事は、思った以上に、

お父ちゃんにこたえたようで。

 

ハル）　糸子、糸子。

糸子）　ん？

ハル）　お父ちゃんがな、

　何や眠れんで、う～う～言うてん

　ねん。ちょっと見ちゃって。

糸子）　うん？ どないしたん？

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

＜善作の部屋＞

善作）　う～う～。

糸子）　お父ちゃん、どないしたん？

　しんどい？ かゆい？ 痛いんか？

善作）　う～う～。

糸子）　何やろな。ここか？

善作）　う～う～。

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

＜翌日＞

医師）　疥癬（かいせん）ちゅうやっちゃ。

糸子）　かいせん？

医師）　こら、皮膚科やないとあかん。

　紹介状書いちゃるよって、

　心斎橋の、皮膚科へ行き。

糸子）　心斎橋？

医師）　遠いけどな、まあ、しつこい

　病気やさかい、しっかり通うて、

　治した方がええ。

糸子）　はい。

医師）　体が弱ってもうたらかかるんや。

　虫でも病気でも、悪いもんちゅうんは、

　必ず、弱い所へ寄ってきよるんやな。

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

（善作をリヤカーに乗せ、

 通りを行く糸子と保男）

糸子）　何見てんの？

善作）　トンビ。

糸子）　ほんまや。飛んでるな。

　追っかけっこしてる。

　あらぁ、親子やな。

　もうすぐ、ウグイスも鳴くで。

（目を閉じ、眠っている善作）

 

大丈夫やで。

うちが絶対治したる。

何が何でも、またあの元気で

やかましいお父ちゃんに、

戻しちゃるよってな。

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

＜翌朝・小原家＞

糸子）　疥癬ちゅうんはとにかく

　清潔にせんならんよって、

　お父ちゃんの寝巻きと敷布は

　これから毎日、お湯で消毒や。

清子・光子）　はい。

糸子）　おかいさんでけたか？

光子）　おかいさんはでけたけど、

　いわしがまだとちゅうか。

清子）　あ、おばあちゃん、

　途中でしんどいちゅうて、

　また寝に行ったよって。

糸子）　おばあちゃんまたしんどいて？

清子）　うん。

糸子）　ほな、これあんたらで仕上げ。

光子）　え？ でも、

　うちらいわしはようせん。

糸子）　ようせんちゃうやろ！ あんたら

　今までおばあちゃんの横で何見てた

　んや。いつまでも誰かに頼れる思た

　ら大間違いやで。あれせえこれせえ

　言われるの待ってんと、自分からで

　ける事どんどんせんかいな！

清子・光子）　はい。

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

＜二階＞

（直子と聡子の泣き声）

（善作におかゆを食べさせる千代）

 

起きといてほしい人らは、

なかなか起きてくれんと

 

（子どもをあやす糸子）

 

寝といてほしい人らは、

なかなか寝てくれへん。

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

（店で帳簿を見る糸子）

 

看病、子ども、家事、商売。

どれもこれも、

この先どないしたもんか。

 

八重子）　こんにちは。

太郎）　こんにちは。

糸子）　あ、いらっしゃい！

八重子）　この間はおおきになあ。

糸子）　いいえ。

八重子）　そこまで買いもん来たさかい、

　ついでに、懐かしいもん見せよう思て。

糸子）　え？

八重子）　こないだ押し入れ整理

　してたら、出てきたんやし。

糸子）　あ～覚えてる！

　百貨店の制服作った時に。

八重子）　そうそう！

糸子）　あ～！ へえ～！

（雑誌の切り抜きを貼った

 帳面を見る糸子）

糸子）　いや～せや！ これこれこれ！

八重子）　これこれ、勘助ちゃんが

　何かこれがええちゅうてなあ。

糸子）　せやせや！ 

　けど結局、不採用やったけどな。

　懐かしいなあ。

八重子）　懐かしなあ。

 

人が、こんな洋服を着れてた頃が、

確かにあったのに。今ではもう、

どっかよその国の話のようでした。

 

糸子）　何がよかったんやろな、勘助。

八重子）　何でやろな。

　よう出てきたもんや。

糸子）　ほんまや。

 

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
 

泰蔵にいちゃんの出征。そっと見送り泣く

奈津に涙。奈津は本当に一途だねえ…。

 

そして介護に育児、商売と奮闘する糸子。

いい時も悪い時も、急に訪れるのが人生。

容赦ないのが容赦なく描かれる。ふぅ…。

 

 

「カーネーション」関連ブログはこちら↓

「カーネーション」関連ブログリスト
「朝ドラ」関連ブログリスト

 

ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪

にほんブログ村

にほんブログ村