2024年 5月 ポルトガル ③(シントラ~ロカ岬)
リスボン3日目は少し遠出をして、郊外の町シントラに日帰りで出かけることにしました。リスボンからは北西に約30kmです。昔、貴族の夏の避暑地だったところで、山合いに宮殿やお城が点在する美しい町です。
リスボン市内のロシオ駅から、ポルトガル鉄道で約40分。これもリスボンカードが使えます。シントラ駅で降りると、駅前から観光用の巡回バスが出ており、各観光施設まで山間を縫うようにして連れて行ってくれます。
中でも人気の「ペナ宮殿」と「ムーア城址」を訪れることにして、前日の夜、ネットでチケットを購入しておきました。ペナ宮殿はすでに午前の分は売切れており、12時半の入場枠になりました。シニア割が嬉しいです。
最初に ムーア城址(入場 9.5€) でバスを降りました。ここは9世紀ごろムーア人が標高450mの山頂に築いた城です。現在は城壁のみが残っています。もはや城はなく、万里の長城のミニミニ版というところでしょうか。歩くとアップダウンが激しくてなかなか大変でした。
出口近くのカフェで休憩した後、決められた時間にペナ宮殿(入場17.1€+園内バス2.85€)に向かいました。こちらは19世紀に建てられた素敵な佇まいです。内部の各部屋を順番に巡っていきます。ヨーロッパの宮殿やお城は、なぜ廊下が主体ではなく、部屋からそのまま隣の部屋へと渡り歩いて行く方式なのでしょうね。これでは、別の部屋を通らないと目的の部屋に辿り着けませんから、いつも不思議に思っています。
ペナ宮殿の園内はバスで移動(下)
午後、再びシントラの駅に戻ってきました。「地球の歩き方」によると、シントラ駅前から「ロカ岬」行きのローカルバスが出ているそうです。5月の欧州は陽も長く、まだまだ遊べます。最西端と言ってもただの岬ですが、せっかくなので行ってみることにしました。地球の歩き方は個人旅行者にとってバイブルのような書籍ですが、別名「地球の迷い方」とも言いますから、念のために駅前のツーリストインフォメーションでバスの番号と乗場を確認しました(記述は正しかったです)。
バスに乗車して出発を待っていると、同じく「地球の歩き方」を見ながら乗り込もうとしている人がいます。運転手に「2ユーロ&60セント」と言われ、慌てていたのでしょう、26ユーロを差し出しています。もちろん運転手さんはそのまま受け取ったりしませんし、こうしたやり取りも旅の醍醐味ですから、黙って見守ります。この方も無事に乗車されました。
今回の旅行を通じて、ポルトガルで日本人に出会ったのはこれが唯一の機会でした。会社を早期退職して、ポルトガルとスペインを1カ月ずつ廻るのだそう。今頃もまだ、ポルトガルのあちこちを訪ねていることでしょう。
バスに40分程ゆられて、やっとロカ岬が見えてきました。
灯台は修繕中(上)
ロカ岬からは シントラとは反対方面へ向かうバスで、海辺の町 カスカイスへ出て、そこからポルトガル鉄道でリスボン市内の カイス ド ソドレ駅に戻ってきました。このルートは、海沿いを走る風光明媚な路線でした。
カイス ド ソドレ駅は リベイラ市場の目の前です。市場には大きなフードコートがあり、多くの有名店がブースを出しています。今日はここで夕食をとることにしましょう。場内を一回りして、ポルトガル名物のタコのグリルにしました。
リベイラ市場(下)
タコのグリル with イカ墨マッシュポテト
リベイラ市場は、昨日も乗った市電 E15の路線上ですから、ホテルへの帰りも安心です。
さあ、明日はポルトに移動です。ポルトで2泊してから、またリスボンの同じホテルに戻ってきて2泊するので、スーツケースは置いていきます。海外旅行で他都市も訪れたいときは、前後を同じホテルにして、大きな荷物を預かってもらい、簡単なバッグだけで小旅行することにしています。
つづく。
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