私の現職は食品会社の経営でかれこれ40年になります。前職は魚屋さん。大学で水産学を学んだのち水産物の販売に8年ほど従事しました。最初の5年は現場で魚を切ったり焼いたりする傍らで、計数管理や売場作り組織論、人心掌握などみっちり仕込まれました。あのとき生鮮品の粗利コントロールなど基本を学び身に付けたことはいまも役に立っています。また、調理場ではあらゆる魚や水産品の調理技術を会得しました。アンコウやウナギまでも・・・。いつもは厳しい先輩ですが、時々ふだん滅多に食べられないような高級魚を発注していました。しまあじ。ほんまぐろ。まだい。のどぐろ。きんめ。きんき。くえ。すずき。いさき。くじら尾の身。えぼだい。いしもち。ほうぼう。かながしら・・・それは、売るためでなく捌き方や味を覚えるために。だから殆どの近海魚はこの5...そんな時代。