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『悪の紋章』(64)(日本映画専門チャンネル)城南署の警部補・菊地正明(山崎努)は、悪徳警察官の汚名を着せられ、服役する。出所後、菊地は稲村清一と名を変え、自分を陥れたヤクザの花井(清村耕次)、会社社長の柴田(戸浦六宏)、自分を裏切った妻の恵美子(北あけみ)らに対して、復讐を誓う。そして、自分が転落するきっかけとなった事件の裏に潜む巨悪との対決を決意する。橋本忍の同名小説を、橋本自身と広沢栄、監督の堀川弘通が共同で脚色。撮影は逢沢譲(時折、素晴らしいショットがある)、音楽は黛敏郎。松本清張ばりの社会派推理ドラマの線を狙っているが、凝り過ぎて説明(ナレーション、モノローグ)過多になり、テンポが悪く、とても長く感じた。黒澤明(例えば『悪い奴ほどよく眠る』(60)『天国と地獄』(63))になれなかった堀川弘通、...『悪の紋章』