皆さんは稲垣えみ子(いながきえみこ)さんという方をご存知でしょうか?
テレビや雑誌に「アフロヘアで細身の日本人女性」が映っていたら、その方が稲垣えみ子さんです。
最近はテレビや雑誌で、稲垣えみ子さんの独特なライフスタイルが紹介され、多くの人に影響を与えています。
私も稲垣えみ子さんの生き方に感銘を受け、影響された一人です。
この記事では、稲垣えみ子さんについてと、その独特な生き方や考え方についてまとめました。
稲垣えみ子さんについて
ここでは稲垣えみ子さんについてまとめました。
プロフィール
稲垣えみ子(いながきえみこ)
- 生年:1965年
- 職業:フリージャーナリスト
- 出身:愛知県
- 学歴:一橋大学社会学部
経歴
- 家電メーカーに務める父の仕事の都合で小学校、中学校では転校を繰り返す。
- 1987年 一橋大学社会学部を卒業し、朝日新聞社入社。
- 高松支局、京都支局を経て、大阪本社社会部デスク、週刊朝日編集部とキャリアを積む
- 2013年から朝日新聞論説委員として社説を担当。
- 福島第一原子力発電所事故を受けて始めた月1000円以下に電気代を抑えるほどの徹底した節電生活を書いたコラムが話題となり、感銘を受けた古舘伊知郎キャスターからオファーを受け報道ステーションに3度出演。
- 2016年1月 50歳を機に、死に向かい「手放すことを身に着けねばと」との思いから朝日新聞社を退社し、高級マンションから築50年のワンルームマンションに転居。野菜を干すための最適な環境を手に入れる。
- 2018年「もうレシピ本はいらない」が「料理レシピ本大賞 in Japan エッセイ賞」を受賞。
稲垣えみ子さんのトレードマークのアフロヘアは、朝日新聞大阪本社社会部時代に、大阪府警察本部との懇親会で「アフロのかつら」をかぶったところ、意外と似合ったことが、退社後アフロヘアにするきっかけになったそうです。
著書
- 「死に方が知りたくて」PARCO出版 (1995年9月)
- 「震災の朝から始まった」朝日新聞社 (1999年5月)
- 「魂の退社」東洋経済新報社 (2016年6月9日)
- 「アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したからこそ書けたこと。」朝日新聞出版 (2016年6月20日)
- 「寂しい生活」東洋経済新報社(2017年6月16日)
- 「もうレシピ本はいらない : 人生を救う最強の食卓」マガジンハウス(2017年9月7日)
- 「アフロえみ子の四季の食卓 : レシピがいらない!」マガジンハウス(2018年10月11日)
- 「人生はどこでもドア : リヨンの14日間」東洋経済新報社 (2018年10月26日)
- 「アフロ記者」朝日文庫(2019年12月6日)
- 「一人飲みで生きていく」朝日出版社(2021年9月11日)
- 「老後とピアノ」ポプラ社 (2022年1月19日)
- 「シン・ファイヤー」百万年書房(2024年7月1日)
稲垣えみ子さんの活動
稲垣えみ子さんのライフスタイル
稲垣えみ子さんは、余分なモノを一切持たないミニマルな暮らしを実践しています。
築50年以上、広さ約30㎡の自宅マンションには、テレビも洗濯機も掃除機も、冷蔵庫すらありません。
ガスの契約はせず、料理はカセットコンロで行い、お風呂は銭湯に通ってます。
収納家具は食器棚のほか背丈ほどの中古チェストが1台、掃除はホウキと雑巾で済ませ、汚れものはタライで洗うという徹底ぶり!!
稲垣えみ子さんは、暮らしをサイズダウンするため「江戸東京博物館」に行き「江戸時代の長屋暮らし」を見学、参考にしたそうです。
稲垣さんの暮らしぶり
- 電気代:月200円ほど(基本料は別)
- ガス代:契約すらせず
- 水道代:月1m3
- ゴミ出し:2、3カ月に1回
現在のライフスタイルに至った理由
稲垣えみ子さんが現在のライフスタイルになったきっかけは、2011年3月11日に発生した東日本大震災で起きた原発の事故だったそうです。
原発の存在をあいまいに認めることはできないと思ったそうですが、今の便利な暮らしを享受しているのは原発のおかげということも痛感したそうです。
とはいっても、そもそも稲垣えみ子さんは、それほど電気を使っていなかったので、明かりを小まめに消したり待機電力節約のためプラグを抜いたりといった程度では半減どころか微減にしかならなかったそうです。
それで目標完遂のために、それまで当たり前に使ってきた家電を「やめる」という強硬手段をとらざるを得なくなってしまったそうです。
ライフスタイルが変わり心境も変化
稲垣えみ子さんは、電気を使わない暮らしを始めて、人間関係についての考えも変化したそうです。
家電がない状況だと、必要なものは周りの人とシェアしたり、助け合わないとならないので、銭湯や執筆活動しているカフェなどの「なくなってしまったら困る店」や「応援したい店」には頻繁に足を運び応援されています。
会社を辞めて給料がもらえなくなったので、今人生で一番小さな家に住んでいるんですが、そうなると、外に頼って暮らさざるをえないんですね。
家電製品もないしガス契約も辞めてしまったので、風呂は歩いて3分の銭湯ですし、近くの小さなスーパーがわが家の冷蔵庫だし、近所のカフェが書斎です。
つまりは街全体がわが家。
そうなると、これまでは他人に関わるって面倒くさいとしか思っていなかったのが、今はもう、お風呂屋さんも近くの商店街も行きつけのカフェも、私の暮らしを快適にしてくれる大事なインフラなので、自然に大事にしなきゃという気持ちになります。
お世話になっているところでは、お金も気も遣うし、もらい物をしたらおすそ分けもする。
そんなことってこれまで考えたこともなかった。
むしろ競争社会の中で、他人の幸せは自分の不幸と当たり前に考えてきた。
それが会社を辞めて、家から物をなくして初めて、他人の幸せが自分の幸せだと思えるようになった。つまりは私、急に「いい人」になったんです。
これはもう奇跡です(笑)
人に嫉妬したり、うらやんだり、劣等感を抱いたり……無意識に他人と比較して勝った負けたと一喜一憂するって、思い返せばこれまで実にしんどいことをしてきました。
それがようやくカルマを抜け出したというか。
まさか、節電という入り口からこんなところにたどり着くとは考えてもみなかったんですが・・・(笑)
引用:kokokara
我慢して現在の一見不便な生活をしているのではなく、むしろ今の生活の方が楽しいと、稲垣えみ子さんは仰られています。
稲垣えみ子さんの現在と今後
稲垣えみ子さんは、現在テレビ出演や雑誌の取材なども増えてきております。
本も売れており、その印税やテレビや雑誌の出演料が入ってきています。
しかし稲垣えみ子さんは、例え収入が上がっても、現在の生活を変えるつもりはないそうです!!
現在は、幼少期に習っていたピアノの練習を再開するなど、生産性を優先する現在の価値観から見ると「無駄な努力」とも思える事を、毎日2時間も継続されています。
何歳になっても、何に挑戦しても良いと、身をもって教えてもらった気がします。
まとめ
今回は、余分なモノを一切持たないミニマルな暮らしを実践している稲垣えみ子さんについてまとめました。
稲垣えみ子さんが凄いのは、お金がなくて我慢しながら現在のライフスタイルに至った訳ではなく、むしろ喜び楽しんでいるところです!!
稲垣えみ子さんは「一億円あげるから冷蔵庫を使って欲しい」と言われても絶対にお断りする!!と笑顔でインタビューに答えてました。
生産性ばかりを追い求める価値観で育った私にとって、稲垣えみ子さんの価値観は目から鱗でした。
現在の社会に疑問を持ったり、疲れてしまった方は、ぜひ稲垣えみ子さんの著書を手にとって頂きたいと思います。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。