社会派な映画「岬の兄妹」のラストの電話の意味について、ネタバレ感想いきます!
映画「岬の兄妹」の簡単なあらすじ
- 監督:片山慎三
- 製作年:2018年
- キャスト:松浦祐也、和田光沙、北山雅康、中村祐太郎 ほか
【岬の兄妹の短いあらすじ】
自閉症の妹・真理子と2人で極貧生活をおくる兄。ある日、真理子が男と関係をもち金銭を受け取って帰ってきた。当初は怒りを覚えた兄だったが、あまりの極貧すぎる生活から、妹を売春させてしまう。やがて妹の体に変化が・・な話。
映画「岬の兄妹」のラストの電話の考察
※ネタバレご注意ください。
ラストの電話。あれってどういう意味?ってことを考察。
私は、あれは新たな仕事の電話だと思いました。
つまり兄はまた、妹まりこに売春をさせるということ。そして、また “その生活” を続けることを意味するラストだと思いました。
あれってケータイの応答ボタン押してから耳に当ててるっぽいから、つまりは仕事を引き受けるって意思表示をした感じですよね。
可能性として、電話の相手は兄の友人のはじめくんの可能性もあるけど、私は違うと思った。
なぜなら、兄はまりこを海岸で見つける直前に、はじめくんに「まりこそっち行ったら電話ちょうだい」って電話で言ってたから。
その直後に兄は無事まりこを海岸で見つけた。ってことは、はじめくんの元にまりこは行っていないということ。つまり、はじめくんから電話がかかってくる可能性が低いってこと。
それから、視線も気になった。
プルルルルと呼び出し中、兄はケータイの画面を見て、おそらくそれが客からの番号だと察し(もし、はじめ君だったら兄はすぐに電話出るでしょうし)兄はまりこを見る。そしてまりこも兄を見るんだけど、一瞬ケータイの方もチラっと観るのですよね。
このシーンでこの長さで二人の表情を映すってことは、それだけこの電話に深い意味が込められている気がしたので、やっぱり新たな客の呼び出し音だと思いました。
そしてまりこのあの表情。
これは人によって解釈異なりますけど、「もう仕事したくない」って表情にも「いいよ、またやっても」って表情にも読み取れる。
けどほんと微かな違いなんですが、ちょっと笑ったようにも見えなくはない。ただ、仮に笑ったとしても、もともと笑いやすいまりこだからこれを兄が勘違いしてまた仕事を引き受けようと思っちゃった可能性も拭えない。
って感じで、あの表情は何を表してたのか明確にはわからんって感じですが、ただあの電話は仕事だろうなって私は思いました。
以上となります!
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