アマプラで観た海外ドラマ「Soul mates -ソウルメイト- 」遺伝子マッチングサービスに翻弄される人間を描いてて、皮肉と警鐘、想像を沸き立てられる作品で、すごく面白かったです。
ハマった。
私としては、もっと人気に or 話題になってもいい海外ドラマと思ってるんですよね。
しかもネトフリのブラックミラーに似たドラマ、と思っているんですよね。題材は違えど雰囲気が似てる。ちょっと風刺きいてるから。
愛、人間の感情、そして科学の存在などなど、想像したり考えたりするのが好きな人にはめっちゃおすすめ。あと風刺的な要素も。
アメリカのドラマ「ソウルメイト」の全体的なあらすじ
「ソウルメイト分子を見つけて恋人を探す」という科学的なサービスを利用する人々の物語。全部で6話、1話完結型となります。
ソウルコネックス社が開発したソウルメイト分子をもとに、科学的に恋人を選出してくれるもの。
マッチングアプリの科学的なバージョンという感じでしょうか。(なんかそういうアプリすでにありますよね)
それぞれのストーリーごとに多角的にソウルメイトが絡んでいまして、それに翻弄される(って言い方は言い過ぎだけど)様々なカップルの葛藤やトラブルなどなど描いています。
メッセージ性の強いドラマだと思うんですよね〜。
各話のあらすじと私のネタバレ感想をお話ししていきたいと思います。
アメリカのドラマ「ソウルメイト」各ストーリーのあらすじ・ネタバレ感想
第1話 【分岐点】
キャスト / サラ・スヌーク、キングズリー・ベン=アディル ほか
(サラスヌークといえば私の好きなプレディスティネーションに出ているんですよね・・!!)
ニッキーは、夫のフランクリンと結婚し2人の可愛い子供たちと幸せな生活を送っていた。そんな中、友人のジェニファーがソウルメイトの検査を受けると相談され付き添いに行く。次第にニッキーもどことなく感じていた夫との違和感に、自らも検査を受けようと決心するが、、、。
主人公の女性は、現実の世界で「パートナーとうまいこといっていない」「溝ができてしまっている」など不満が募っていくことから、ソウルメイトで “本来自分に合ったパートナー” と暮らせば幸せになれるかも!と考え、サービスを利用する。
全体的にはわかりやすいストーリーでした。
満足できない理由は、ソウルメイト分子が互いに合っていないから、と判断する。そして出会って新たな人生をっていうね。
だけどあの終わり方ですよ。
なんなのあの表情は!!笑
2人とも後悔してる風にこちらは見て取れます。「これでよかったんだよなぁ」とそれぞれ自分に言い聞かせているかのような。
果たして今のパートナーと離れてまでして本来のパートナーと会うべきか否か?を問われているかのよう。
だって通常なら「ソウルメイトと一緒になれば幸せになる」はずなのに、この物語ではそういう終わり方じゃなかったですもん。
長年連れ添ったパートナーなのだから、もちろん情が芽生えます。新しいパートナーよりも今まで連れ添ったパートナーの方が居心地が良いのは当たり前です。
ただそれは本当に長年連れ添ったから故の情だけなのでしょうか。出会った時や結婚してからも心は揺れ動き、ときめき、確実にそこに愛はあったはず。
生まれた環境も生きてきた関係も違うのだから、お互いにぶつかり合うのは当然っちゃ当然のこと。
情もそうですけど、感情ってのは決して科学で説明がつかないものだと私は思っています。そして私は感情は科学よりも大切なことと思うんです。
脳内物質やホルモンの物質的にこういう感情になるとかいくらでも説明はつきそうですが、それは無理やり科学的に説明しているだけ。
ほらほら・・・こういうの考えるの好きな人は興味湧いてくる作品でしょう・・?
第2話 【恋人たち】
キャスト / デヴィッド・コスタビル、ソーニャ・キャシディ ほか
大学教授であるデイビットは突然アリソンと名乗る女性に自分たちがソウルメイトであることを告げられる。妻がいるデイビットだったが、アリソンのことばかり考えてしまい、ついに体の関係をもつ。しかしその直後アリソンの不審な行動が続き、実はアリソンは、デイビッドと過去に関係のあった生徒の姉妹だった。
第二話・・・面白い!
ソウルメイトが復讐に使われてしまうという切り口のストーリー。
一瞬「ソウルメイトの存在感はどこへ」と思いましたけど、ソウルメイトのサービスがあったせいで、デイビットはアリソンにどんどん気持ちが傾いていったわけで、ソウルメイトに翻弄されてしまった。
そう考えるとソウルメイトの存在感たるや。
デイビッドは過去にソウルメイトを受けて放置してたのに、アリソンによって一気にソウルメイトの世界に引き摺り込まれた感ありますね。
舞台はソウルメイトが浸透しまくった世界だけど、結果を封印してたりあえて選ばないようにしている人もいるような感じですね。
教授という立場でも(立場だからこそ?)ソウルメイトを信用・信頼しててるからこそ、アリソンの「自分たちはソウルメイト」という言葉に惑わされてしまったのでしょう。
だって目の前に運命の人が突然現れるんですよ???実際はアリソンの嘘でしたけども。
そりゃ心動きますよね〜・・。
しかもアリソン美人だし「まじ!?こんな美人が!?」って思う。
ソウルメイトのデータがどれだけ人間から信用されているかが浮き彫りになった。そしてそれは必ずしも、幸せな生活を共にスタートするだけに使われるわけではないということも。
アリソンのように、相手の懐に入り込んで悪事を働く人もいる。
そういう危険性もあるっていう警鐘を鳴らす内容でしたね〜
実際問題この世の中に浸透しているサービスにも言える内容でした。
人のためを思って開発されたサービスでも、それがかえって人を苦しませることに使われる場合もある。
第3話【ちょっとした冒険】
キャスト / ライア・コスタ、シャミア・アンダーソン ほか
浮気はOK。お互いの性事情を尊重していたアダムとリビー。そんな中、リビーのソウルメイトであるミランダを招き入れることに。アダムはリビーとミランダの仲が深くなっていくのが我慢ならず出ていってしまった。リビーとミランダの関係にも次第に亀裂が入り、最終的にアダムのソウルメイトまで迎え入れることになる。
ソウルメイトでも、完璧じゃない。
いくらソウルメイト分子が合致していても、一緒になって互いが満足するとは限らない
そんなメッセージ性を感じました。
実際、リビーとミランダはソウルメイトな仲。なのに、喧嘩や不満が募るばかり。
つまりは、ソウルメイト分子は合致していても、生まれた環境、辿ってきた経験によって人の性格は大きく変わるわけで、たとえマッチして暮らしても必ずしも幸せになるとは限らんぜ!ってことなんよね。
それで4人で暮らすわけだけど、これはソウルメイトがもたらした多様性ってことでしょうか。ソウルメイトがなかったらこうはならなかったから。
まさしく、今の愛のカタチ!
(いろんな愛のカタチが観れるモダンラブってドラマもおすすめ)
分子は変えられないし、おそらく相性は良い。でもそれだけだと満足できない部分もある。そこを自分の感情で選んだパートナーの存在で埋める。こうすることで幸せな生活ができるんじゃないかっていうね!
新しい。斬新だけど、より満足いく恋愛生活を選択したいってことですかね。それにはソウルメイトだけでは足りないってことか。
まさに、タイトルにあるようにちょっとした冒険!ですね。
確かに、現実世界、結婚も恋人も相手は一人だけ。二人なると浮気や不倫になる。
それが常識かもだけど、一体誰が考えた常識?その価値観はいつからあったのだろう?私たちの遺伝子的にその価値観は正しいのか?とか私はたまに考えます。
だって、もしその価値観が今の私たちに合っているのなら、ここまで多くの人が浮気とかしなくない?とか。
(壮大に話がズレますが、この3話観て私的にはジブリの「もののけ姫」のアシタカの行為を思い出したですよね。アシタカはカヤって子がいたのにサンにいくなんて!みたいになっているけど、時代と価値観が今と違うじゃないですか。昔は恋愛よりも子孫繁栄の方が重要だったと思うんですよね。だからアシタカには浮気とかそういう概念がなかったはず。だから、いつからこの世の中は”一人の人しか愛しちゃダメ”って価値観になったんだろう・・とか思うんですよね。)
第4話【旅の途中】
キャス / ビル・スカルスガルド、ネイサン・スチュワート=ジャレット ほか
ソウルメイトに会う旅路で出会ったマテオとジョナ。体の関係を持った彼らだったが、マテオはパスポートを盗まれその後も度々トラブルに見舞われる。絶体絶命も乗り越え、別れの挨拶を交わした彼らだったが・・。
なんかコミカルに描かれてある感じがして、個人的にはあまり惹かれななかった作品ではある笑
絶体絶命シーンもギャク感あったし笑
だけれども、これもまた斬新ですよ〜。
科学なんてくそくらえ!俺は自分の感情を信じる!的なメッセージを感じましたもん。
ソウルメイトの一致が全てじゃない。あえてソウルメイトを無視して自分の感情や感覚を信じる二人。
見ててスカっとしました。
確かに人の感覚ってすごいパワーがあるというか、重要なバロメーターと思う。
だからこそ、コミカルな描写は好きじゃないけども内容には同調できるものがありました。
生物学的に合致してても、感情や感覚は科学で測れない、ですよね。
感情を優先して恋愛がうまくいかないこともあるかもしれない。
でもそれも人生さって雰囲気は良いもんだなぁと思うんですよね〜
ただ、ソウルメイトで合致した相手とは出会ってみたいけれど(おい)
第5話【乗り越える勇気】
キャスト / マリン・アッカーマン、チャーリー・ヒートン ほか
運命の相手を見つけるべく、ソウルメイトに登録したカートだったが、ソウルメイトのヘザーは亡くなっていた。ひどく落ち込んだカートはセラピーでマーサと出会う。マーサもまた、悲しい過去を背負っており二人は意気投合。その後、とある集団サークルで再会を果たしたが、そのサークルは集団自殺を促すとんでもなく危険な団体だった。
これ観てて私が抱いた素朴な疑問。
ソウルメイトは世界でたった1人しか会えないの!?
例えば、ソウルメイトが既に亡くなったらご存命で次に近しいソウルメイトとか算出してくれないの?そこらへん地味に気になりました。
じゃないと、今回のカートのようにひどく落ち込む人続出じゃん。
ソウルメイトを心底信用してる人にとって、パートナーが欲しいと思う人にとって、相手が亡くなっているなんて生きる糧が・・・と思っちゃいますよね、カートのように。
で、そこに付け込んできたのがあの団体なわけで。
カートは落ち込みすぎて判断能力も劣りまくりで、人生に光を見いだせない。
そんななかに出会ったマーサとカート。
深い悲しみを背負った2人・・意気投合するのも早く、なんか、ここでは運命ってものもあるんやで。それは科学では解明できないで。というメッセージを感じたというか。
同時にソウルメイトに人生を捧げるな!ってのも感じた。第4話の旅の途中にも通じる考えかと。
でもそれだけ世界にソウルメイトが浸透し支持されている時代設定なんだろうなぁと。この世の中、科学では解明できないこともたくさんなのに。
科学に翻弄され、人生を閉じようとする。すっごい皮肉さを感じました。
第6話【ケイトリンのバラッド】
キャスト / ベッツィ・ブラント、JJ・フィールド ほか
心ときめかず、頼りない・さえない恋人ビリーと平凡な暮らしをしていたケイトリン。彼女はソウルメイトの診断を申し込みネイサンという男性に出会う。医者で完璧な性格、いかにもモテそうである。「なぜさえない自分なんかと・・?」疑問を抱いているなか、ケイトリンはネイサンの衝撃的な “ある事実” を目にしてしまう・・・
こわっっ・・・・・・・。
妄想・想像好き・考えるのが好きな皆さん、お待たせしました。第6話、かなり考えさせられるし怖いです。
ソウルメイトが最悪な事態を招いてしまった内容。人それぞれ受け取り方変わってくるけど、私は(語彙力すみませんが)
うわーーーーーー・・・・・・・
って言葉失う展開だったんですよ。まじ笑
うわーーーーーー・・・・・・・
ケイトリン、ソウルメイトに出会ってしまったが故に、目覚めてはいけない自分のサイコパスな本性が開花されてしまったという・・
己のパンドラの箱が開いた感。
ソウルメイト云々より、結果として本来の自分に気づけたわけだけど、出会ってよかったのか否か。(この先も被害者が出ることを考えると、出ない方がよかったですよね)
ソウルメイトの仕組みや算出方法?はドラマでは説明されていなかったけど、つまりは似たもの同士が出会いやすいという側面もあるってこと?
相性が良い=お互いの考えが分かる、共感できるということなのかなぁ。
運命の相手に出えたハッピー!!!だけでは済まされないのは、これまでのストーリーでわかってきたけど、まさか自分が目覚めるっていうパターンもあるのか!っていうね。
そんな側面もあるんだよって警鐘を鳴らす内容と受け取りました。
ただあの結末はさ、できればですよ、ネイサンとケイトリンの一緒になった暮らしがどんな展開になるのか観たかったです。怖いもの見たさで。
まさかケイトリンがぶっ刺すなんて。ケイトリン、ネイサン以上にヤバイんじゃ・・・?
そんでケイトリンは本来の自分に目覚めて幸せなのかもたけど(本来の “自分” を生きられるわけですから)
世の中的には悲劇・・・。
だから「うわーーー」って感想なんですよね。ソウルメイトっていいことばかりじゃないですね。
なので、第6話はソウルメイトの危険性を表している内容とも思いましたわ。警鐘を鳴らすって意味合いも込めて。
海外ドラマ「ソウルメイト」全話観終わって感じたこと
1つのサービスがここまで多くの人間を翻弄させるなんて。ソウルメイトのポテンシャルえぐいですねぇー・・。
ソウルメイト診断、娯楽に留めるが吉。とは思うけど、それは難しそう。
恋愛っていう、感情が動く分野で誕生した科学的なサービスだから、人々は振り回されやすいと思う。良くも悪くも。私は確実に翻弄される自信がある。
ここからは私の妄想ですが、もしソウルメイトが今の世の中に誕生したら(なんか現実的にこの先誕生しそうだけど)ことあるごとにソウルメイトの存在が頭にチラつくと思うんですよ。
例えば人生に満足いってなかったら
- ソウルメイトと出会っていないから、自分の人生うまくいかない(パートナーに不満)
- ソウルメイトが亡くなっているから満足いかない
例えば人生に満足いってたら
- ソウルメイトで運命の相手に出会ったおかげ
- ソウルメイトで出会ったので恋愛で拗らせる世話ない
- ソウルメイトで恋愛で振り回される時間をカットでき、他のことに時間を割けてラッキー
つまり、人生の幸福度がソウルメイトありきになっている世界線になりそう。
もちろん、ここで紹介した各カップルにはソウルメイトを過信しない人たちもいたわけだけど。
いや〜〜〜〜〜〜〜あなたはどう思います!?私はね〜好奇心の塊だしこじらせ経験もあるから利用してみたいとは思う。でも科学では測れない自分の感情や違和感も大事にしていきたいとも思う・・!!
ソウルメイトが好きな人はきっと好きになるドラマ
アメリカのドラマ「ソウルメイト」って私は少し風刺や皮肉、警鐘を鳴らす内容でもあると思うんです。
なので、ソウルメイトが面白いと感じた人は、ネットフリックスオリジナルのドラマ「ブラックミラー」も面白いと思えるんじゃないかなって。
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