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【考察】人がセイウチに改造される狂気映画「Mr.タスク」のハワード老人の目的やラストなど考察

【考察】人がセイウチに改造される狂気映画「Mr.タスク」

人間がセイウチにさせられる、狂った映画「Mr.タスク」。(トドではなく、セイウチ)

人体改装されてしまう映画の紹介ページでも紹介していますが、改めて見所や感想を詳しく書いてみます。

これ、トンデモ物語だしちょっとグロい部分あるし、セイウチ人間の見た目がだいぶ強烈なんですが、ハワードの生い立ちや半生が重いしB級の域を超えてて少し面白いのです。

(笑えるシーンもあったけども)

それに大物俳優が出演しているのですよ!

ということで、映画「Mr.タスク」ネタバレ感想・考察いきます!

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狂ってるよ!セイウチ人間映画「Mr.タスク」の簡単なあらすじ

  • 監督:ケヴィン・スミス
  • 製作年:2014年
  • キャスト:ジャスティン・ロング、ハーレイ・ジョエル・オスメント、ジョニー・デップ、リリー=ローズ・デップ ほか

【Mr.タスクの短いあらすじ】
ポッドキャスト配信者のウォレスは、ネタ取材のためカナダへ発った。しかし取材が急遽変更となり、とあるバーである船乗りの存在を知る。その船乗りの元へ訪ねてみると、なぜか手厚い歓迎を受ける。しかし、それが悲劇の始まりだった・・・な話。

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映画「Mr.タスク」のネタバレ感想

※ネタバレご注意ください。

人間がセイウチに改造されちゃう狂気物語

男性が老人の元を訪れたら睡眠薬を飲まされ、起きたら足がない。次第に体をセイウチに改造させられちゃった!というトンデモストーリー。

ここだけ聞いたら「えっっっっっ」という、いかにもB級感漂う作品に感じますが、そうじゃないのです。

この狂気に満ちた老人の語り口調やカメラの映し方?雰囲気作り、音楽、そして老人の過去等々、いろんな要素が相まってか全体的にB級感がない。(と私は思ってるが後半はちょっと笑えるシーンあり)

しかもあの大物俳優のジョニーデップ(と娘)が出ているんです。

ネタ取材のためにカナダに来たウォレスだったけど、取材しようとしてた人が亡くなってしまい途方に暮れていました。

このまま収穫ゼロで帰るわけにはいかんと思っていたら、バーで興味深いチラシ(というかメモ書きみたいな)を発見し、書いた本人の元へ。

ウォレスのこのフットワークの軽さは、少しでもおかしな、笑いのネタを探しているからで、この老人の半生にもすごく興味を抱いたってわけですよね。

ウォレスはハワードの謎に包まれた雰囲気にのまれ、差し出された紅茶を飲んでしまった。最高の紅茶だとか言って。

そんで目覚めたら足がない!まず片方の足が切断されていました。

ハワードに携帯も取り上げられ誰にも連絡できない。

絶望的で、まさにハワードが昔感じた “真の恐怖” に突き落とされてしまったわけですね。

ハワードはずっと人間をセイウチに改造したくて、それでチラシをバーに貼ってた。それに食いついたのがウォレスだったんですね。

チラシは紙の下の方がちぎられてて、ウォレスの前にも何人もがハワードの元へ訪れたのが伺えます。

そしてあの屋敷にはプールもあったし、手術に手慣れた様子のハワードでしたし、水中には人骨とセイウチの牙が合体したものが沈んでいましたしね。

ハワードは何人もの人間をセイウチに改造してた様子。失敗してましたが。

にしてもあのセイウチの見た目とバックでかかるBGMの不一致さが不気味でしたねえ。

いや〜〜〜〜〜〜〜〜

ジャスティンロングって本当にクセのある内容の映画よく出ていますよね。

バーバリアンとか、ジーパーズグリーパーズとか笑

ハワードはなんでそんなにセイウチに魅せられてたん?

ウォレスが紅茶を飲んでいるときに、ハワードが語っていましたね。

ハワードが1959年、船・アナスタシア号に乗っている時に、氷山にぶつかってしまい漂流。

広大な海でずっと一人、真の恐怖を感じたハワードは小さな島の岸にたどり着き、そこでセイウチに出会った。

セイウチはハワードを温めてくれた。

セイウチは美しく、ハワードは半年間幸せだった。悲惨な人生において最高の時間だったそうで。

つまり、孤独の自分を心身ともに救ってくれたのがセイウチってことだったみたいですね。

それと、タスクの意味がこのシーンで分かりました。

牙=tusk (タスク)

セイウチといえば立派な牙が特徴ですもんね。

ハワードの目的を考察

セイウチは自分を救ってくれた、だから人間をセイウチに!ってどういう思考回路?と思ったら、ハワードの壮絶な反省が影響してました。

ハワードは、「人間はもともとセイウチなんじゃね?」みたいなこと言ってて、確かめたく、いわば実験的な感じがしたかった様子。

じゃあなんでそう思ったかって、その理由はハワードの子供時代にありました。

これを語っているシーンは胸糞で、彼は子供時代、非人道的な扱いを受けていた期間がありました。

その時にハワードは、人間は残酷な生き物と思った。

そう思って生きてきた彼は遭難にあい、彼はセイウチに助けられた。

そこで、残酷でひどい人間よりもセイウチの方がいい。美しい。そう思った彼は、人間はセイウチになった方が良いのだという思考回路になってしまった感じでした。

つまり、人類はセイウチになるべきなんだという。最後、セイウチの皮を被ったハワードと戦った時にセイウチとして生きるか死ぬか選ばさせ、ウォレスを本気でセイウチにさせようとしてましたしね。

ここは、遭難した時に救ってくれたセイウチにまた会いたい、そういう思いが影響してた気がします。

でも彼の考えはそれに留まらない感じでした。

というのも、先述したようにハワードは人にひどいことされて生きてきました。なので彼ににとって人類は、残酷な生き物。

人間なんて酷い、いなくていい、生き残るために他人を貶める、傷つける、虐げる・・そんな人間界はクソだ!ばりの考えでした。

つまり、自分にした人間達への復讐、という想いもあった気がする。

人間も嫌だし、そんな人間が生息しているこの世界もクソ!みたいなそんな語り口でした。

セイウチに対してただ感謝の気持ちを持っているだけなら、海の近くに住むとかペットとして飼うとか(それもどうかと思うけど)だけで満足だろうに、人間を改造するって行動に出たのが彼なりの復讐なんかなって思いました。

ハワードはセイウチが己にしてくれたことがすごく嬉しく、過去に人間にされたことを考えると、よっぽどセイウチの方が聖人に見えたのでしょう。

その感情とハワードが過去に人間にされたことが悪い方向に働いてしまったって感じでしょうかね。

ウォレスの彼女、テディと浮気してた

なんかそんなシーンありましたよね。

泣きながら語る彼女が、ウォレスのこと浮気野郎とかなんとか言ってて、でもそんな時にあなたが(たぶん浮気相手)慰めて暮れて〜みたいなこと言ってて。

そのあとにテディがベッドから歯磨きをしに出てきたので、2人はできていたのでした。

彼女、昔のウォレスが好きだったって言ってたし、ウォレスも浮気してたし、付き合ってはいても破綻していましたね。

けど結局は彼女はウォレスを必死に探し回ったので、心の底では愛していたのでしょう。

昔のウォレスのことを好きだった想いが、まだ彼女の心には残っていたのだと思います。

ラストでも愛していること忘れないでねって言って魚をあげてたし・・(なんというか笑えない最後でした)

なんと!ジョニーデップ親子が出ている

びっっっっくりですよね。えーーー!!!ってなった。

映画後半に出てきたベレー帽の元警部さんがジョニデです。

何も情報入れないでこの映画観たら、この人がジョニデだってわからない気がする。特殊メイク??

ジョニデだけじゃない、実の娘、リリーローズデップちゃんまで出ているのです。親子共演。

娘さんのリリーはコンビニ店員役でした。二人が同じシーンに映っている時、なぜか胸熱でした!笑

ジョニデはテディのウォレス捜索の助っ人として立ち位置でしたね。元警部で、そのあとはずっとこの事件(ハワードによる連続殺人事件)を追っていたのでした。

つまりハワードを疑って独自に捜査している感じでした。犯人がハワードということも知ってたけど、行方不明になってしまったと。

彼女が警告してたんやで

ポッドキャストが悪趣味で、人を笑い者にするようなコンテンツ、良くないわよ!ってウォレスの彼女は前々から忠告してたんですよね。

昔の自分が嫌だったウォレスですが、彼女はそんな昔のウォレスの方が好きだったと。

オタクで軟弱で。

ウォレスはポッドキャストで広告収入を得て、だんだんと変わっていってしまったわけですね。彼自身昔の自分が嫌だった。

なんか因果応報とは違うかもだけど、ウォレスが自分がこれまでしてきたことへの特大ブーメランって感じもしました。

Mr.タスク気まずいシーンはある?

あくまで私個人の感覚となりますが、男女の絡み系の気まずいシーンはちょっとあります。

ウォレスがカナダに発つ前に彼女とイチャイチャ気持ち良くなってるシーンがあって、ちょっと気まずいかなと。

最後、ウォレスの心は人間のままだった

不気味な見た目しているけど体はほぼほぼセイウチの状態でした。

会話もできないし、人とコミュニケーションもとれない。

そんな彼の元を訪れた彼女とテディ。

その際に回想シーンで、彼女が昔おじいちゃんに “泣くのはいい”、(人間は)”心がある” と言われたときのシーンが映りました。人は動物とは違って泣く、と。

その後にウォレスは涙を流したので、たぶんこれはウォレスの心はまだ人間のままというのを表現しているのだと思います。

ちなみに、ここは突っ込むところじゃないけど、確かに動物は泣きはしないけど、でも心はありますよね。

エンドロールのポッドキャストについて

最後の最後に「ん?どういうこと?」と思ったシーンが。

エンドロールの途中で、スモッドキャストのケヴィンとスコットによる配信らしき音声が入るのです。

そこにはこの「M r.タスク」について話している感じでした。

エンドロールとか構想を広げたいとか言ってたから、作り話として「こういう話あったらいいよね〜」みたいなこと言ってんのかな。

なんだか作品のこと説明している感じですし、これ面白そうだよね、みたいな。

これはどういう意味でのポッドキャストだったんだろうとちょっと思いました。

感想は以上となります!

この Umi’s blog ではこういったおかしな世界観の映画を度々レビューしています。

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関連:これも狂ってる!人間が改造されてしまう映画

狂気に満ちた作品は下記のページにまとめています↓

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