そうはいっても、やっぱり酒だ
このイベント、秋田にある全ての蔵元(約40蔵)が参加しているそうで、試飲できる日本酒の種類も100を越すという。
さすが日本酒消費量が全国トップクラスな土地柄だけあって、酒飲みにはたまらない内容すぎる。そりゃ飲むしかないだろう!
というわけで、日曜の昼間っからこの有り様。
ステージでは利き酒大会などのイベントもやってる模様。
会場の入り口で4枚綴りのチケットを購入すると、そのうちの3枚で、試飲が好きなだけできる専用の枡と交換可能なシステムになっている。
入り口にて入場者を迎えていた枡タワー。近くで見ると圧 倒されます。
片手にすっぽり収まる大きさの小振りな枡。
この枡、家で計量したところ約5.5杯で一合分に相当した。ということは、これで30回もおかわりしたら五合は飲めるってことになるのだ!!
…と、ちょっと興奮してしまうくらい、魅力的なサイズになっている。持ち運びにも便利だしね。っていうか、なかには一升くらい飲んだ強者もいるんじゃなかろうか。
というわけで、枡を片手にあちこちの蔵元のブースを渡り 歩き、
気になるお酒があったら「これお願いします」と注いでも らいます。
こちらはノギャルが作ったという「ひぃ坊」なるお酒。王 冠というかフタ部分がピンクで、ラベルは豹柄。うわあ。
中身はさっぱりとした、微発砲タイプの飲みやすいお酒で したよ。確かにギャルに人気が出そう。
それにしても危険なイベントだ。当サイトでも過去にこの
手の催しは何度か紹介しているが、そのたびに皆ベロベロになっている。それはそうだろう、誰も制止する人がいないのだから。
「これ以上飲んだら財布の中身がスッカラカンだな」等の経済状況を一切気にしなくていいというパラダイス。うん、そりゃ飲みますわな。
食べ物も充実
いやいや、ここでただ飲んだくれるわけにもいくまい。このイベント、酒のみならず食べ物も魅力的なのだ。
これは、しょっつる(ハタハタを使った魚醤)で味をつけ た焼きそば。
こっちは大人気の味噌ピザ(ものすごい行列ができてお り、断念)
これらのフードは、チケット1枚と交換可能なシステム。
えーと、私はさっきの枡で3枚使っているので、これ以上食べるとなると、再度チケットを買わなきゃならんのか。
…が、なんと無料の食べ物も!
ん、豆腐は発酵食品だっけな…? と思っていたら、
お好きな醤油をかけてください、とのこと。なるほどうま い! 醤油も豆腐も!
これらがかけ放題!(※秋田は高血圧でも全国トップクラ ス。かけすぎ注意)
おーい! こっちでは油揚げを焼いてるぞ!
さらには高級納豆(1パック500円の物も!)までが!
豆を味わって欲しいとのことで、塩で食べます。おおお。
どれもこれも、当然のように日本酒にあう物ばかりだ。
そして「うまいうまい」と口をもぐもぐ動かしながら蔵元のブースに出向き、飲みたい銘柄を指差して「これを」と言うだけで日本酒がどんどこ飲めてしまう。いいのか。こんな贅沢していいのか。
「これ、また飲みたいなー」と思っても、次の瞬間に名前 を忘れている酒飲み脳。
無料なのは、なにも食べ物ばかりではない。なぜか豆乳も「ご自由にどうぞ」と用意されていた。
サーバーから豆乳がトロトロと。
日本酒が続くと、こういうのが嬉しいですよね。
さらに日本酒を仕込んだ水も飲み放題!
チェイサーまで用意してくれるなんて、素晴らしすぎる! (そしてこれがまたウマい水なんだ)
しまった。無料に興奮しすぎた。
いい加減ここらでチケットを買い足し、食べ物と交換して本格的に腹ごしらえといこうではないか。
しょっつる焼きそば。これはもう、おいしくないわけがな い!
塩味ベースなのに、魚醤が入ってるせいか味にコクがある というか、深みがあります。これ真似しよう。
これはまた日本酒にぴったりな…
味噌漬け豆腐。たまらん。ちびちび食べたい。
変わりいなり寿司2種。どっちも主食ではなく、完全に酒 のアテですね。
左のは、豆腐の下になんと納豆が!
揚げ出し豆腐っぽい一品かな…? と思いきや、
中からギバサ(海藻の一種)とブリ子が出てきて 「うわ ~! 酒だ酒だ、酒っこ持ってこ~い!」 な展開に。
誰も持ってきてはくれませんので、自ら出向きまして
ほえ~、うめええええ、となる訳です。
さらに「桃豚ぶたんぽ」なる、きりたんぽをヒントに作ら れたという新B級グルメも。
これ、超うまい! 考えた人、天才!
いや、ぶたんぽは「醸し」に関係ないだろ、とお思いかもしれませんが、味付けに使われている「塩もろみ」なる調味料は、麹やら酵母やら乳酸菌やらを発酵させたものらしいのですよ。ひゃー、どうりでうまみに深みがある!
いやー、早く全国的に流通してくれないかな、ぶたんぽ。
デザート部門も醸してます
なにも酒のアテっぽい物ばかりが会場を占めていたわけではなく、ちゃんと甘いものも用意されておりました。
豆腐とクリームチーズを合わせたもの。
さらにお酒が入っているらしいのですが、私は気付かず。 完全にデザート。これもうまい!
なんと御存意ババヘラアイスにも、しょっつるが入ってし まいました!
小さい子には、係の人のサポートもありつつ、
みんな好きなだけ盛りまくってました。子ども大興奮!
私は控えめにこの程度。どうやらしょっつるは、白い部分 にのみ入っている模様。
あ、いつものサッパリしたババヘラより、なんというか… コクがあるというか… おいしい気がする。うん。
調子に乗って食べてたらキーンが来た。あだだだだ。
まさか、ババヘラにまで醸しを適用するとは…。
ま、最近は「アイスに醤油をかける」という食べ方もあるというから、これもアリなのだろう。というか、普通に美味しかった。意外…。
最後に、なぜかあった秋田県警のブースへ。
アルコールチェッカーに息を吹きかける、というのをやら せてもらったのですが…
何度、誰が息を吹きかけても0.18(捕まるレベル)から数値が変わらず。
係の方に聞いたところ「いやー、これ、ちょっと調子わるくて…」なんて言われてしまいました。えー。
ついでに白バイに乗せてもらった。まつり超満喫。
できれば来年も参加したい
改めて考えてみると、我々の食生活は発酵とか醸造のお世話になりっぱなしである。味噌、醤油、納豆、漬物、そしてお酒…。あまりに当たり前すぎて、まつり化すること自体に驚いたが、今となっては「まつりにしてくれてありがとう!」と感謝したくなるほどに発見の連続であった。
まつり会場で食べた物は、どれも一様に味に深みがあって、本当においしい物ばかりだった。うまみが単純じゃないんですよねぇ。そして発酵食品はどれもお酒に合いますな。
来年はまた新たな創作料理が出たりするんだろうか。まつりの日に秋田にいるかどうかは分からないが、なるべくなら帰省していたい! と切に思うイベントであった。
飲食に夢中で、ステージ上での催しにまで気が回らず。 こっちも楽しそうです。