万葉集とは7世紀後半から8世紀後半にかけて編纂された和歌集のことである。
概要
全20巻にして、4516首もの数々の和歌が収録された、現存する日本最古の和歌集とされる。
作品は629年~759年までの130年にも及ぶ幅広い範囲なだけでなく、天皇や貴族をはじめとして庶民に至るまで幅広くいろんな人の和歌が収録されている超大作である。東北の当時の方言までわかる一級品の史料でもある。
古文の授業では、あまり扱われない。これは、古文の授業では普通平安時代のものを基準とする為である。万葉集の歌は奈良時代の文法や漢字仮名交じり文とは違い万葉仮名が用いられるなど、当時の色が濃く出ている。中には奈良時代以降は衰退した長歌や旋頭歌もある。山上憶良の「貧窮問答歌」が著名。
編者は大伴家持ともいわれるが未詳。大きく4期に分かれており、天智天皇までの第1期の歌人には、有間皇子、額田王。平城京遷都までの第2期には、柿本人麻呂。天平初年頃までの第3期の歌人としては山上憶良、山部赤人、大伴旅人。淳仁天皇までの第4期の歌人としては、大伴家持、大伴坂上郎女らがいる。
元号「令和」に関して
平成の次の元号となった「令和」は、この万葉集の「梅花歌三十二首并序」にある文章、「于時初春令月、気淑風和、梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香……」から採られた。ここは和歌というわけではないので注意しよう。(記録に残っている中では)日本で初めて漢籍(中国の書物)を典拠としない元号となるが、実のところこの一節も漢文調であるし、元を辿れば「文選」という中国の詩文集を踏まえて書かれたもののようである。[1]
関連動画
万葉集について
アレンジ曲など
関連項目
脚注
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