【ヤンキー君と白杖ガール】弱視の少女の視点から普通とは何かを考えさせられるラブコメ漫画

自分は初めて眼鏡をかけたときに、ここまで違うのかと、世界の解像度が変わって感動したのを覚えています。

自分の場合は視力が落ちただけで、眼鏡さえかければ何不自由ない生活を過ごせますけど、一度でも普通から外れてしまった人たちに、社会がそこまで優しくないのは悲しい事実です。

さて、今回紹介するヤンキー君と白杖ガールは、タイトルに記載されているように、ヤンキーの青年が弱視の少女に恋をすることをきっかけに、本人だけでなく家族の苦悩や厳しい現実も描かれていくピュアなラブコメ漫画。

こういう作品ってめっちゃ重くなりがちなんですけど、4コマ形式でピュアなラブコメを描いているおかげで、社会的弱者が抱えている問題を学べるし、心に響く素晴らしい漫画になっていました。

ヤンキー君と白杖ガールのあらすじ

【ネタバレ注意】ヤンキー君と白杖ガールを読んだ感想

作者・うおやまが描いている漫画

ヤンキー君と白杖ガールの作者・うおやまさんは「日向さん、星野です。」や「木暮姉弟のとむらい喫茶」を描いています。

弱視の少女とヤンキーのピュアな恋愛が描かれる

今日のこれ読んで寝ろ漫画紹介はヤンキー君と白杖ガール！
2021年には恋です！というタイトルでドラマ化もされています。
作者公認の略称はヤンガルだったので、そっちじゃないんかいって思った記憶がありますし、自分は観てないんであれですけど、ドラマも意外と好評だったはずですよ。

子供のころには理解できなかった普通に生きる難しさ。
優しい人間ほど潰れてしまう社会って本当になんなんですかね？

ヤンキー君と白杖ガールのヒロイン・赤座ユキコは、光は感じる、色はぼんやりとわかるくらいの弱視で、つねに白い霧の中にいるみたいだと説明しています。

そんなユキコが、点字ブロックの上を歩いているヤンキー・黒川森生に説教したことをきっかけに、なぜか懐かれるようになって……という展開から物語が始まります。

最初こそ、森生の眼の傷の厨二病感とか、絵柄の可愛らしさに対してヤンキーという設定が浮いている気がして読みづらさがあってんですけど、それは読んでいくうちに慣れました。

ヤンガルの何がすごいって、ピュアなラブコメと障害やマイノリティという重めの話を両立させていること。

正直、こういう系統の漫画って読んでいて楽しくないんですよ。
空気がめっちゃ重くなるし、説教臭いし。
メインテーマとか諸々を侵食して、読後には病気の印象しか残っていないなんてこともあるので、難しいんですよ。

ピュアなラブコメで楽しませながらも、読者に大切なことを伝えて学ばせているうおやま先生のバランス感覚は本当に凄いと思います。

ユキコにとって見えないことは日常。
映画館でポップコーンを食べる。
デートでヒールの靴を履くなど“普通のこと”を楽しむユキコの笑顔が、超絶可愛くて眩しいんです。

今は大丈夫でも、将来は事故や病気で体が不自由になっているかもしれません。
高齢者になったら一人で生きていくのは、不可能です。
誰にでも突然社会的弱者になる可能性はあって、人と人の繋がりって大切だよなって考えさせられる漫画でした。

厳しい現実に立ち向かう勇気を貰える漫画

ユキコにはシスコンの姉・イズミがいるんだけど『時々あの子の家族であることを放り出したくなるのに……』という補助する家族の本音がしっかりと描かれています。

「もっと私をみて」
「お姉ちゃん私が人間に見えてる？」

ヤンキー君と白杖ガールの言葉はとても重く、心に響きます。

将来を見据えてアルバイトに挑戦する話では、盲学校の先生の「自分がどんな見え方で、どんな性格で、なにができてなにが難しいか、どんな工夫ができるのか、やりたいことを決めて自分から行くのよ」という熱い言葉が印象に残っています。

うおやま先生の絵柄と4コマ漫画形式だからこそ、光っている作品だと思います。

読んでいてほっこりするような漫画が好きなあなたにはもちろん、子供に読ませても大丈夫な漫画を探しているあなたに超おすすめなので、興味があるならぜひ読んでみてください！

【最新刊】ヤンキー君と白杖ガール8巻の発売日

【無料】ヤンキー君と白杖ガールを試し読みする方法

ヤンキー君と白杖ガールは漫画投稿サイト・マンガハックで第23話まで無料で読めますよ！

最後にこれを読んだことがあるなら相性がいいよ！って漫画をいくつか紹介したいと思います。