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なかなか楽しめた。
こういう、人を描くホラーサスペンスの秀作がどんどん増えればいいなあと思う。
読み始めは乙一氏っぽいなあと思っていたのだが、後半種明かしの頃には乙一氏よりもずっと「人間」というものを掘り下げており、重く、複雑な物語だと感じた。
ちなみに乙一氏も大好きである。
だが中盤以降の興奮は凄まじいものがあった。
まさかああいった形で物語が収束していくとは予想していなかったし、種明かしの種をひどく納得してしまう自分もまた狂っているのだろうか? という恐怖にも駆られ、二重の驚きによる板ばさみは凄かった!
結構一生懸命推理したんだが、まんまと道尾氏に振り回されて遊ばれてしまった(笑)
『背の眼』と違い、超自然的なもやもやが残るわけでなく、ある意味ハッキリとした終わりが好きだ。
だが一方で、ネタバレになってしまうからあまり語れないが、一体どっからどこまでが”物語”だったのか、ラストまで読んで新たな謎が自分の中に生まれている。
そこで再びゾワゾワッとした恐怖に襲われている。この感じがたまらない。
転生など一度も信じたことのない私が、読み終える頃には完全に著者によって洗脳されてしまった(笑)
これからは近くを飛ぶ蝿にも、何かを感じてしまいそうである。
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これはまたすごくクセのある本ですね。読む人を選ぶ本です。私は設定自体が受け入れられないのでだめでしたが・・・(^^;
小学校4年生のミチオの言動も次第に小学校4年生とは思えない感じになってきましたが、冒頭からそのミチオの妹である3歳のミカの設定に違和感があって(だれでもそうですよね)読んでいても楽しめないのです。それ自体が謎にもなっているので、最後には種明かしがあるけど、どうもそこまでしてトリックを作らなくても(笑)
ということで、どうも合わなかった作品ですが、好きな人にはとことん好きになれそうな構成でもありますね。それにしても感想の書きにくい本です。少しでも書くとネタばれになりそうで。。。。
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2009年このミステリーがすごい!の第一位とのことで、本屋で見ていたら
見ている間に3人もこの本を買っていった…つい自分も購入。
さすが一位だけのことはある内容かと。
王道的な犯人探しのミステリーあり、主観(視点?)的なミステリーありで
かなり楽しく読みきれた。最後まで読み終わってからもう一度読んで確認したくなる内容。
しかし担任怪しすぎ。。。
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夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。
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かなり面白かった。
最近多い、「主人公の視点が歪んでいる」系で、かなり早い段階でそれは予想が立つ。
が、よく組み立てられたミステリーとファンタジー要素に夢中になっている間にいつの間にか主人公の視線に巻き込まれている感覚で、そこが心地よい。
最終的には主人公の周辺には心の病んだ人間が密集している結果になり、「おかしいだろ」と思ってしまうのだが、そんな登場人物たちのバックボーンがキチンと書かれていて、
逆に「普通の人間なんていないのかもしれないな」と考えさせられてしまう。
それは最後に主人公の少年が叫ぶ台詞にも出てきた。
壊れてしまう人間と、持ちこたえて生きていける人間の差なんて紙一重なのかもしれない。
だから、せめて自分のまわりの大切な人達や子供達くらいには気を配ってあげたいなと思った。
小さくても「貴方が大切だよ」というサインをキチンと伝えていれば、人間は紙一重の境界線を越えないでいられるかもしれないから。
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これは…ミステリ?ホラー??主人公の「物語」って一体…??などなど謎が残りました。うまく呑み込めず…
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狂ってる!
ミステリーってことでなんか勝手にリアリティあるものだと思って読みました。
序盤であれ?ってなって、気付いたらそのノンリアルに慣れてました。
描写はエグいとこありです。そういうの無理な人はダメかも。
どこが面白かったってことはないんだけど、
嘘に嘘、謎に謎があり、続きに続きがあって…
気になって、1日で一気に読んでしまいました。
意外と自分ってミステリー好きかもって気付いた1冊。
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このミス一位という帯と書店の平積みに惹かれ購入。
途中で何か所も「ん?」となるところがふんだんにあるため,
考えながら読むことになるが,さすがに全部は見破れず。
でもオチ自体はそれほど新鮮でもないよな…と★一つ減。
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これもミステリーの範疇なんだろうか...。
主人公ミチオの一人称で語られる世界は
僕らの世界、視点との距離をギリギリの
均衡で保ち、最後まで読ませるという力量は
凄いんだろうな...とは思います。
意図するところをちゃんと自分は理解出来て
いるんだろうかと不安になる(笑)。
誰か分かりやすく解説をしてください(笑)。
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2009/3/30 新大阪のBooks Kioskで購入
2010/10/28〜11/3
道尾作品は「背の眼」に続き2作目。夏休み前の終業式の日、届け物をしに休んでいたS君の家を訪れたミチオは自殺したS君を発見する。知らせを聞いた先生や警察が到着するとS君の死体は消えていた。1週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。ミチオと妹のミカはS君の無念を晴らすために活動を開始する。
読む前に読書サイトのコメントなどで賛否両論があったが、ううん、これは私はちょっと入り込めなかった。面白いのは面白いんだが、そんなんありか?という結末。
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久々に読んだ本であり、久々に読んだ推理小説。
世界観が圧倒的だった。
自分が謎に思っていたところ(なんでミカは4歳やのにこんんい大人びてるんやろ…)が
最後に凄まじい形で解決されていく。
最後50ページぐらいは完全にこの本に没入していました。
読んだ後に不思議な気持ちと虚無感と軽い絶望感に襲われますが、
それを踏まえても中々面白い本だったと思います。
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小学生の主人公が同級生の首つり死体を発見する。
そこから謎を解くべく動き出す主人公。
でも主人公の言動には不可解な事も多々。
話全体が不気味なもやもやに覆われてて薄ら寒い。
そこらへんの表現は秀逸。
読み直したくなるトリック。
最後に関しては、他のみんなの感想が知りたくなる。
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一般的な基準から考えると、推理ものとしてはアンフェア。
拘るわけではないのだけど、じゃあ他の読み方が出来るかというと、構成が推理ものの書き方になっているので、そう読まざるを得ないようになっている。それも著者の意図したことだろうけど、効果的とは思えない。
「推理もの」の枠を広げようという試みか。
個人的にはその心意気も含めて、将来に期待。
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一言で言うと、異様。
かなり描写がえぐいのもあり、後味はかなり悪い。
まさにホラーサスペンスという感じ。
他にはなかなかない設定なのでそこは面白いと思う。
最後はまあ巧くまとまっている気はするけど、どんでん返しがありすぎてだんだんどうでもよくなってきた。
主人公、妹の年齢設定が低すぎて違和感がある。
登場人物に、もう少しまともな人間がいてもいいと思う。
この著者の本は初めて読んだけど、きっと相当変わった人なんだろう。
好き嫌いの分かれそうな作品。
個人的にはあまり好きでない。
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むむ! コレはまた、スゴイのが出てきましたね!
本屋さんのポップに「一気読み必至」とありましたが、確かに……。
びっくり賞です。良し悪しはともかく、「え〜!」と言います。
万人におススメはできません。好き嫌いがありそうです。