投稿元:
レビューを見る
久しぶりに面白いミステリーを読みました。著者が最近亡くなられたのを知って本屋さんに行くと、ちょうど追悼という帯がついたこの本が重ねられていたので、購入しました。昔のある事件に関係があるために爆発事件の犯人として指名手配されてしまうアル中のバーテンダー。暴力団関係の人や、路上生活者、亡くなった友だちの娘なども絡んできて、目が離せません。ミステリー好きを満足させてくれる展開です。犯行の理由は、辛く切ない。また、題名のパラソルって、何だろう・・・?って思ってたら、意外な理由でした。主人公が、アル中で風貌もそんなにかっこいいわけじゃないのに、行動的でだんだんステキに思えてくるから不思議です。
投稿元:
レビューを見る
初藤原伊織作読みまシタ。追悼。
乱歩賞&直木賞のダブルW受賞はスゴイ。
が。個人的にはマァマァ。(上から…)悪くないけど良くもナイ気がする。登場人物ほぼ全員が「実は…だった。」的設定がしつこい気がしたり。
投稿元:
レビューを見る
たくさんの話を織り込んだ全体の流れで読み終わったあとは少しスッキリしました。
基本的にテロで何人も殺されて、多くの人が死ぬお話ですけど、文学的にとても良く出来ていると思いました。
投稿元:
レビューを見る
こんな話を読んだのは初めてでした。
不思議な読後のさわやかさのある本でした。
藤原さんがもう亡くなっていらっしゃるのはとても残念です。
投稿元:
レビューを見る
会社の同僚に進められ読み始めましたが、予想以上に面白かったです。
ラスト100ページだか、大体その程度辺りからどんどん話が見えてくる。
なるほど、なるほどって感じですね。
ちなみに結構ハードボイルドな部類に入るのでしょうか。でも、ハードボイルドにしては読みやすい部類ではないでしょうか?
ちなみに、私は変なやくざ事、浅井さんが好きですね〜。格好良い。
投稿元:
レビューを見る
ある土曜の朝、アル中のバーテン・島村は、新宿の公園で一日の最初のウイスキーを口にしていた。その時、公園に爆音が響き渡り、爆弾テロ事件が発生。死傷者五十人以上。島村は現場から逃げ出すが、指紋の付いたウイスキー瓶を残してしまう。テロの犠牲者の中には、二十二年も音信不通の大学時代の友人が含まれていた。島村は容疑者として追われながらも、事件の真相に迫ろうとする―。小説史上に燦然と輝く、唯一の乱歩賞&直木賞ダブル受賞作。
投稿元:
レビューを見る
中央公園での爆発事件を機に追われる立場のバーテンダー・島村。
昔の事件以来逃げる人生の彼の前に現れたのは、なつかしき大学時代の女性、園堂優子の娘、塔子。
彼女の母親だけでなく、かつての親友の桑野まで事件現場にいたことを知った島村。奇妙なヤクザの浅井と事件を追う。
残された短歌から、数十年の空白を超えて再開する犯人との会話が見事。
最後までロマンチックで、少し絶望的なミステリー。
世界の根源的な悪は、今日もすべての人の上にあるのだと思うと、別れより出会いが悲しく思えてくる。
投稿元:
レビューを見る
直木賞、江戸川乱歩賞W受賞作、ということで、勝手ながらかなり期待して手に取った。
期待を上回る良作。話への引き込み方、人物描写、会話文のやりとり、いずれもまったく無理なく、一気に読めてしまった。
読了まで3〜4時間。
投稿元:
レビューを見る
3月11日読了。「このミステリーがすごい!」1996年度の第6位の作品。史上初の直木賞・江戸川乱歩賞同時受賞作、という話題作。私も学生時代に読んだことがある。ニヒルだけど心優しく、荒涼としているけれど潤いのある主人公の造形・登場人物たちの振る舞いにハードボイルドの香りが漂う。文体含め、主人公がアル中なだけに作中随所に出てくるウィスキーのような格調高さだ。ラスト・真犯人の長い独白で全てにオチがつく、という展開に多少違和感があるが、死んでしまった女性に男たちが惹かれた理由を、現在を生きるその娘を通して表現するなど、技巧も十分。面白い小説だった。
投稿元:
レビューを見る
藤原伊織作品の中で(3作品しか読んでいませんが^^;)一番好きなのが、この『テロリストのパラソル』!
投稿元:
レビューを見る
楽しかった。
ゆっくり読む予定だったのに、睡眠時間削って読んだ。
さすが直木賞乱歩賞なだけはある。すごく良い。
物語の展開も登場人物も、よかった。
ただ、なんとなく犯人の動機が腑に落ちないというか、いまいち共感できなかった…。
投稿元:
レビューを見る
はじめて読んだハードボイルド
わたしのおっさん好きはテロパラが始まりだったのかもしれない(知らないよ)
なんといってもホットドックがおいしそうなんです
投稿元:
レビューを見る
直木賞と乱歩賞をダブル受賞した作品だそうです。気にはなっていたので読んでみました。新宿中央公園で起きた爆発事件に主人公(中年のバーテン、東大除籍、元プロボクサー)が巻き込まれていくわけですが、事件の背後が明らかになるにつれて複雑化していく人間関係と時代背景にちょっとついていけなくなったり。ここで全共闘時代がわかる人は感情移入できるのかなぁ。単純にミステリとサスペンスにカタルシスを求めるスミコにはムリでした。でも解説でほめられてたとおり、確かに人の書き方は上手いと思った。やくざの浅井氏の仁義に萌え。
投稿元:
レビューを見る
これも10年くらいまえの作品になるかな。江戸川乱歩賞と直木賞をダブル受賞しています。これは史上初めてのこととか。
わしにとって初めて読んだハードボイルド作品だったのですが、一発目で名作にあたったなあと思っています。
アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し20年以上もひっそりと暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。ヤクザの浅井、爆発で死んだ昔の恋人の娘・塔子らが次々と店を訪れた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を捜すことになった男が見た事実とは……。
他の書評でも書いてあるのですが、偶然が勝ちすぎている部分は確かに見受けられます。
しかし、それ以上に魅力的なのは登場人物の個性と会話のテンポとセンスの良さですね。
学園紛争のころの出来事も物語の大きなファクターとなっているのですが、これは著者の藤原氏の過去を投影させてるいる、いわゆる自慰的な部分があると指摘があったようですが、その世代じゃないわしにとってみれば気にはなりません。
疾走感あるストーリー展開に思わず一気に読んでしまい、その後何度も読み返す。
そんな作品です。
投稿元:
レビューを見る
本を読むというのは「経験できないことを経験できることだ」というのがよくわかる本。スリリングであっという間に読み終えました。