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投稿者:asahiasumoasuka - この投稿者のレビュー一覧を見る
いろいろなことに無常はある。
都市、大火、地震、住居…
辛いことや不便なことを強いらせるばかりの無常。
だが、無常を楽しんだのも長明だった。
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これまた久しぶりに読んでみた。
大昔、山科の山を登るときに、方丈の遺跡跡とされる場所をみたことがある。
こんなところにと思ったものだ。
この本を読んで、あそこからでは、そういえば方丈記に記された景色が見えなかったよなあ。
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古典というと敷居が高いような気がしていましたが、このビギナーズ・クラシックシリーズは読んだ方のレビュをみるとなかなか評判が良かったので読んでみました。
現代語訳、解説をよむとそれなりにわかり、古典が身近に感じ楽しく読めました。
このシリーズのほかの作品も読んでみたくなりました。
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自然の力の前では人間なんて無力なものです.大震災を受けて痛感しました.鴨長明はたくさんの震災を受けて,無常観に目覚めます.震災後のこんな時だから,これからのライフスタイルを構築する上で何かの足しにならないかと方丈記を手に取りました.
贅沢に慣れ切ってしまっていて,ちょっと停電になっただけでも不便で仕方がない.震災後の電力不足の時代にいかに生きるか,考え直すきっかけになる本です.
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名文『ゆく川の流れは…』で始まる、解説付古典的エッセイ。
時代が変わっても天災は変わらないことが伺える。
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講義の補助文献として購入しました。入門書としてはすごくわかりやすいです。資料も簡単ながらまとめてあって助かります。さらりと知っておきたいならこれくらいで本当に十分でした。
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角川のビギナーズ・クラシックスシリーズは大好きなのに、
この編集者の武田友宏という人は一体なんなの?
ばかなの?くずなの?しぬの?
始終長明の人格を攻撃することに狙いを定め、
どの注釈にも必ず「また自画自賛」とか「また自慢が始まった」とかがつく。
編集者が長明を嫌うのは分かるけど、
その嘲りに満ちた考えを読者にまで届けるなんて。
せっかく古典を楽しんでいるのに、
編集者の下衆な悪口を聞かされてこっちは興ざめもいいところ。
三流編集者とはこういう人を言うのだな。
私は「徒然草」の兼好よりも、長明の方が断然好感持てて好きです。
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災害が重なり、人の世の儚さを悟りつつ、人としてどう感じるか。
解説に悪意があるよう感じました。何が気に食わなかったのでしょうか。
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(2012.11.04読了)(2012.11.01借入)
【平清盛関連】
NHKの100分de名著『方丈記』を見ていたら、『方丈記』に福原遷都の話が出てくるということがわかったので、平清盛関連で、読んでみることにしました。
平清盛1118‐1181、鴨長明1155‐1216
鴨長明2歳の1156年が保元の乱の起った年ということですので、平家の地位が固まりつつある頃に、鴨長明は生まれ、全盛から没落へと向かった頃青年期を迎え、鎌倉時代まで生きたことになります。
『方丈記』は、教科書で、出だしの部分を読んだきりで、全体でどんなことが書かれているのか知らないまま、今日まで過ごしてきてしまいました。前半部分は、火事・竜巻・地震・洪水・飢饉・など、今日の日本が遭遇している事態と同じようなことが書かれているため、東日本大震災後に注目されている本でもあるということです。
後半部分は、鴨長明・個人の生き方について書かれています。京都郊外の小さな庵の生活が、いかに素晴らしいものか、ということですので、団塊世代の田舎での生活の勧め的本でもありそうです。
ビギナーズ・クラシックスの一冊ですので、ある程度の塊ごとに区切って、現代語訳、原文、解説、と言うセットが繰り返されています。絵、図、挿絵、等も入れてありますので、実にわかりやすくなっています。
【目次】
万物をつらぬく無常の真理
無常をさとす天災・人災
無常の世に生きる人々
過去の人生を顧みる
山中の一人住まい
わが人生の生き方
跋
解説 長明と『方丈記』
付録
『方丈記』探究情報
鴨長明 略年譜
鴨長明二十代と都の災害
京都付近図
●命の始めも終わりも(23頁)
人はこの世に生をうけ、さらに何度生まれ変わっても、どのように変わっても、どのようにして生まれてきたのか、何のために生まれてきたのか、生の根源について何も知らない。同じように、死んでこの世を去り、何度死を繰り返してみても、死の果てについては何も知らない。つまり、人間は自分の命でありながら、その命の始めも終わりもまったくわからない。
●福原遷都(51頁)
びっしりと軒を連ねていた京の町並みは、日に日に荒廃していった。家屋は解体され、筏に組んで淀川に浮かべ、福原まで運ばれた。その宅地跡は、たちまち自給のための畑地に変った。
●福原の様子(55頁)
路上を見れば、牛車に乗るはずの公卿が武士のように馬に乗っている。衣冠や布衣をつけるはずの公家の身分なのに、多くが武家ふうに直垂を着ている。貴族の雅な風俗は急速に変わって、まるで田舎武士と同じになってしまった。
●飢饉(72頁)
一方で、心の底から感動するような出来事もあった。片時も離れられないほど仲のいい夫婦は、愛情の強い方が必ず先に死んだ。というのも、自分を二の次にして、相手を第一にいたわるので、たまたま運よく手に入った食べ物は、相手にあげてしまうからだ。
●1185年7月9日の大震災(79頁)
巨大地震の発生があった。そのすさまじさは、この世のものとは思えなかった。山崩れが起きて土砂が河を埋め、海���傾いて津波が陸に押し寄せた。大地は避けて水が吹き出し、巨岩は割れて谷底に転がり落ちた。海岸近くを漕ぐ船は打ち寄せる大波にもてあそばれ、道行く馬は足場を失って棒立ちになった。
☆関連図書(既読)
「平家物語(上)」吉村昭著、講談社、1992.06.15
「平家物語(下)」吉村昭著、講談社、1992.07.13
「平清盛福原の夢」高橋昌明著、講談社選書メチエ、2007.11.10
「平清盛-「武家の世」を切り開いた政治家-」上杉和彦著、山川出版社、2011.05.20
「平清盛 1」藤本有紀原作・青木邦子著、NHK出版、2011.11.25
「平清盛 2」藤本有紀原作・青木邦子著、NHK出版、2012.03.30
「平清盛 3」藤本有紀原作・青木邦子著、NHK出版、2012.07.30
「西行」高橋英夫著、岩波新書、1993.04.20
「西行」白洲正子著、新潮文庫、1996.06.01
「白道」瀬戸内寂聴著、講談社文庫、1998.09.15
(2012年11月6日・記)
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『方丈記』を読みたくて購入。
鴨長明の『方丈記』の平易な口語訳+原文+解説という構成で
一章ずつ進んでいく。
口語訳はわかりやすい。
しかし、解説がいただけない。これほど解説が邪魔だと思った古典ものは初めて。
鴨長明の主張の否定やら、要らない現代知識の解説(当時の人がつむじ風と竜巻の区別がつかなかったてのは分かるけど、竜巻の解説はいるの?)
途中から口語訳と原文のみ読み進めた。
解説がなければ、★3
ビギナーズクラシックは入門としての位置づけかと思うが、
なぜこれで出版したのか気になる。
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鴨長明"方丈記"を読む。
ビギナーズ・クラシックスシリーズの提唱者である編者の武田氏のコメントが光る。徒然草の兼好よりも頑固で純粋な隠者の姿。
冒頭の「行く河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらづ」は古典の授業でもよく取り上げられるところですが、長明の無常観はこういう観念的なものであるよりも、京の街を襲った災害に由来するようです。
おおよそ半分が災害に関する記述に占められ、そこから人生の無常に至った気配が感じられます。
◯さらにまた、わからないーほんの短い人生の間しか住まない仮の宿である家を、だれのために苦労して建て、なんのために見た目を飾り立てて嬉しがるのか。(3段)
◯昔の優れた天子の御代には…、宮殿の屋根は質素に茅で葺いて、しかも茅葺きの軒を切り揃えることさえ無駄な贅沢として戒めた。(14段)
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火災旋風があった安元の大火、竜巻であったであろう治承の辻風、福原の遷都、養和の飢饉、元暦の大震災という災害が当時あったようだ。大変な時代であったようだ。
また、体に関しては、心がその疲労の程度を把握しているので、疲れたときは休ませ、元気なときは働かせる。働かせるといっても、度を過ごすことはない。体が怠くても、いらいらする必要はない。心が体を管理しているからだ。
言うまでもなく、こまめに歩き、こまめに体を動かすのは健康の増進にもいいはずだ。どうしてだらだらと体を動かさないでいいことがあろう。体は動かすに限るという。
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下鴨神社の御曹司は跡目相続のごたごたや中央政権の公家から武家への交代,大きな災害を経験して人生に無常を感じて庵を立てて隠棲しているが,結構世事に詳しく達観できてはいないのか。
行く河の流れは絶えずして,しかも,元の水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは,かつ消え,かつ結びて,久しくとどまりたる例なし。世の中にある,人と栖(住処)と,またかくのごとし。
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かなり面白く読みました。
読み手によって感じるところが結構変わるんじゃないかと思いました。
私には、いろんな敗北感とかトラウマを感じながら喧騒を離れて、これでいいんだ、これがいいんだ、と書き付けているように感じました。そうだとしたら、いたく共感します。
そう思いたくなるときもあるし、心の奥底にはいつもその思想があるような気もします。だから自分も、その結論にいつか達するんじゃないか。
随筆の古典て、すごくブログっぽいですね。
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「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。世の中にある、人と栖(すみか)と、またかくのごとし。」から始まる鴨長明(1155-1216)の方丈記。これをとても分かりやすい現代語訳と原文、解説に分けて書いた本だ。高校時代の古文の授業ではちっとも面白くなかった本だが、今になって読み返してみるととても面白い。平安末期から鎌倉時代にかけて、諸行無常を知り質素にシンプルに生きようとする長明は現代のミニマリストのようだ。高校時代に面白くなかったのは、いろんなものが欲しいし、未来に期待している状況なのに、無常と言われても共感できないからだ。これが未来に期待しなくなった中年になると面白くなる。この800年間にこの本を読んだ人たちも同じ感想を抱いたからこそ、代々写本され読み伝えられてきたのだろう。人間というのは、実は進化していないらしい。800年の時代を超えて共感できる人と出会える楽しみが、この本にある。