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事件簿の中では有名な作品のひとつ。
そら、山奥で「ジェイソン」とくれば、恐怖のボルテージは一気に上がるな~この事件のなかで、あまり大きなこととして取り上げられてはいないけど、実は金田一の○○がいとも簡単に殺害されてるってこと。
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【悲恋湖殺人事件】収録。
舞台設定はかなり無理がありますが、顔を潰したり、ステレオを壊す不自然さをジェイソンの猟奇性で消しているところや、犯人が残した小さなミスを手掛かりに金田一が事件を解明する展開は良く出来ていると思いました。
ただ、疑問に思ったことが一つあります。3年前の船の沈没事後で甲田さんは緊急避難とはいえ当時15歳の少女を死なせてしまいました。そして、遠野英治は高校3年生なので17歳か18歳。計算上二人は双子ということになるのですが…。
個人的に好きな事件ですが、アラが目立つ作品でした。
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ジェイソンが外部犯でなく内部犯であるという根拠は非常に明瞭で納得のいくものだった。
また、メイントリックである「一度自分が死んだように見せかける」というトリックも、シンプルでありながらコロンブスの卵で面白かった。更に、このトリックの一番の難点である事件後の自身の存在についても、そもそも参加者全員の殺害を目論んでいたことと照らし合わせると整合性が取れていて解消されている。トリック、動機、設定の兼ね合いがぴたりとはまっているように感じ、読後感が良かった。
動機については、最愛の妹のためとはいえ、イニシャルがSKの人間を皆殺しすることで復讐を達成したかったというのは、常軌を逸しているように感じた。
ただ、動機面では、甲田医師が罪の意識に苛まれている描写が物語全体に渋みを与えていて良かった。中盤で金田一が言った、人が人を殺すのは想像を絶する苦悩の末の最終手段であり誰も殺人なんかしたくない、たとえ逃げおおせたとしても罪の十字架を背負うのは苦しいはずだという言葉が、甲田の過去と呼応しているし、終盤でその甲田が自ら進んで死を受け入れる描写も良い。