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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
何が幸せか、どうすれば幸せになれるのか というおそらくはすべての人々に共通する課題をややファンタジックに描きあげた作品である。随分以前に読んだ作品であるが、作者山本弘氏の訃報に接してもう一度読み直してみた。いわゆる「説教癖」に引っかるところはあるが、多くのところはふむふむと納得しながら読み進めることができる。この作者の新作をもう読むことができなくなったのは、大変に残念である。
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おもしろかった!詩羽のいる街に住んで詩羽システムに組み込まれたい。そう思わせるパワーがこの話にはあります。コミュニケーションを活性化することで、CtoCでうまく廻る町が作れる。そんな例を示したお話だと思います。
それだけだと説教くさいですが、主人公である詩羽のキャラも魅力的なので、楽しくかつ感心できる内容になってます。作中にある、「人は幸せになることよりも、現状を維持することに固執してしまう」っていうのは、なんだかちょっとグサっときました。
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私も詩羽に会いたい!
ってそう思った。
でも
読んでるときはほんとに詩羽と一緒に過ごせてるみたい(^^)
楽しかった~(*´∀`*)
カナさんにレファレンスしてもらいたいわ~笑
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詩羽という女性と一日デートすると幸せになれる。
もう話の筋にして結末はこれだけです。幸せになれるっていうのはデートした相手だけではありません。その様子を読んでいる読者も、なのです。
直球でスカっとする話でした。
フジテレビあたりでドラマ化しそうな…やめて~
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表紙の絵が図書館戦争と同じに思え、有川浩さんの名前が帯にあったから買った。
読み始めたらゲームの話がまず出てきて、失敗したなぁと思ったけど、読み進めてみたら違った。
よかった。
レインツリーの内容が少し出てきたのも嬉しかったし、人間は捨てたものじゃないって思いが伝わってきて胸が温かくなった。
善意からではなく、論理で人を幸せにする。
特別な美人ではなく、普通の女の子が世の中の一部、ある街を変えていく。
夢中になって読んで、読み終わった後はみんなに薦めたくなった。
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タイトルの通り。ほんとにそんな物語。
詩羽(しいは)という女性が主人公の連作短編集。
漫画家の卵の男は会ったその日にいきなり「デートしよう」と誘われ、
自殺志願の中学生の女の子は流星群の観測会に誘われ、
悪意ばかりをばらまいている男は変わった方法で「罰」を与えられ、
自分に関心を持って近づいてきた女性にはちょっとした騙しを。
こうやって書くと、詩羽が奇抜な変人に思われるかもね。
でも、とっても論理的な考えを持つ人で、
彼女がその街の人のため、そして自分のためにやっていることは
決して現実にやれないことではない。
本人も作中で言っているが、「ただ誰もやらないだけ」でね。
1,2話を読んだ時はだんだん彼女のやっていることに反論や弱点を
見つけては「やっぱり無理だよー」なんて思ったし、実はあんまり
よくないこともやってたりもするので、物語に興味が薄れかけた。
けど、3,4話で詩羽の考え方や詩羽自身に再び魅力を感じて
あとはラストまで一気に駆け抜けた。
面白かったなー。
本の帯に有川浩さんが「読後はきっと少し幸せになれる」というような
ことを書いているのだが、まさしくその通りでした。
文庫としてはやや厚めですが、全然苦にならない素敵な一冊ですよ。
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面白かった!の一言に限ります!
結構分厚くて読むのに時間はかかってしまいましたが、読んでよかったです。
最後の出来事でめちゃくちゃテンションあがりました。
絶対ここまで読んできた人なら気持ちがフワッとするに違いない。
第三話の中に出てくる「ラスト1ページのどんでん返しに驚愕した」というのは少し違うが、「ラスト1ページのどんでん返しにほっこりした(´ω`)」としておこうと思う。笑
今から2周目いきます!
読:通学の電車内にて
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■ねぇ、デートしない?―あなたが幸せじゃないから。
マンガ家志望の僕は、公園で出会った女性にいきなり1日デートに誘われた。確かにいっこうに芽が出る気配がない毎日だけど・・・。彼女の名前は詩羽。他人に親切にするのが仕事、という彼女に連れ出された街で僕が見た光景は、まさに奇跡と言えるものだった!詩羽とかかわる人々や街が、次々と笑顔が繋がっていく。まるで魔法のように――幸せを創造する詩羽を巡る奇跡と感動の物語。
「私たちはこの物語を読む前より少し幸せになれるに違いない」有川浩(解説より)
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有川浩さんの作品が好きで読んでるんですが、解説の所に名前があったので読んでみました。
作中には(作品名は出てきませんが)有川さんの本のことがちょっと出てきますよ。
詩羽みたいな人はいないとは分かっていても、でもいたらいいなぁと思うし、ボクも「デート」してみたいです(作中で出てくる意味合いでの「デート」ですよ!笑)。
やや厚めですが、読後感も良くて、オススメです。
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完全に表紙買いでした。
『あ、この絵』と思ったら、解説は有川浩さん。
これは買うしかないと即決しました。
詩羽の魅力的かつ論理的な人物像にどっぷりはまりました。
どんどんページをめくって、
あっという間に読み終えてしまいました。
詩羽みたいな人は多分いないけど、
もしいたらと考えたら何だか幸せな気持ちになれました。
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今まで読んだ中で共感覚的に一番面白いと思った作品。
ファンタジーだけどファンタジーじゃない。
リアルじゃないのにリアル。
オムニバスといっていいのかな??
一作品として、一冊の本として、
続編扱いでいいからもっと長く読みたいと強く思いました。
個人的に伊坂作品と有川作品が好きですが、
その二人のいいところをちょいちょいと合わせたような感じでした。
「あ~こんなところで繋がるんだぁ」って感じ。
読了後の幸福感と爽快感は今まで読んだ中で一番です。
とりわけ、『それ自身は変化することなく』がお気に入り。
この方の作品を他にも読んでみたいなぁ、と思います。
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こうなればいいのに、という理想の世界。でもそれ理想に留めず、現実に変えていく手法として、主人公が”論理”を選択しているところが面白い。今の社会のことを深く描いていながら、全く難しく感じないのも魅力。
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他人同士を結びつけることにより、小さな「奇跡」を生み出し続ける女性を描いた小説。
この作者の作品らしく、やや説教臭いのは難点だが、ヒロインの行動原理に「善意」ではなく「合理的な精神=論理」を置いたのには好感が持てる。
思わせぶりなヒロインの過去を最後までほとんど描かなかったのは、ラストを読む限り確信犯なのだろうが、それにしてもその理由を作中で明らかにする必要まであったのかは、小説としてやや疑問かも。
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「知り合うと幸せになれる、触媒のような人」
マンガ家志望のさえない男、自殺直前の女子中学生、嫌がらせに快感を覚える大学教授、そして、詩羽の存在を確かめに街にやってきた女性・・・
一つの街に関わる4人が、それぞれ詩羽と出会うことから変わっていく話。
ストーリーの柱には一つのマンガもあって、もとはみんな他人なのにいつしかつながってる。
詩羽を動かすものは「論理」。
こんな繋がり、実際には考えられないと思った。最初は。キレイごとを並べた小説かなと。
でも不可能ではないんじゃないか、もしかしたら詩羽みないな人も実在するんじゃないか、そうでもおかしくないって、しだいに思えてきた。
現状ありえないと思いこんでいるのは、避けてるから、見て見ぬふりをしてるからじゃないかって。
この本を知ったきっかけは、有川浩さんの「レインツリーの国」。解説をたしか山本弘さんが書かれてて、「『詩羽のいる街』という作品に、『レインツリーの国』を引用させていただきました」ってかんじの言葉があったのかな。
そんな些細なきっかけだったけど、今の私にはぴったりの一作となった。
詩羽のような存在を考えるのはもちろん、化学の話とか妙にツボだったしw
あと余談で、第二話のしいちゃんの言葉にふと「関ジャニとかラルクとかアリプロとかを~」ってあってばりテンションあがったwまさかこんな普通の(?)小説に∞との繋がりがあるとは・・w著者さん関西の人なのかなーとか、身近にファンがいるのかなーとか、歌い踊ったのはどの曲だろうとかw
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やー正直期待せずに読み始めました。
お金を持たず「親切」を仕事にして生きる詩羽。
こんなん実際ありえんwって思うのに、
信じたくなる、詩羽みたいな存在がいてくれること。
最後の一行に泣きそうになっちゃったなあ。
あぁそう、人はちゃんと変われる、優しい方に。
人の「善」の方を信じられる強さ。
誰だって純粋な悪意は怖いもん。
初・山本弘さんでした。これから読みます!