投稿元:
レビューを見る
芥川賞受賞作だそうで。同性愛者の恋人同士、肥満のマルオと自称ジャニーズのヒカル、トランスセクシャルのたま代さん、不倫していた予言が特技の岡野さん、おばかの岩淵さんに売れない作家の菊ちゃん…。何だかどこか弱くて、情けなくて、ダメな愛しい登場人物たちの淡々とした日常です。
投稿元:
レビューを見る
ゲイカップルが主役ですが、肩肘張らず自然に日常を描いています。
何気なく何度となく読んでしまう、そんな本。
投稿元:
レビューを見る
ゲイのカップルが主役。
この二人が、微笑ましい。ちょっと、全体として軽すぎて
しまう感は否めないが。。。
投稿元:
レビューを見る
読後感は「夏の日のレモンスカッシュ」それも氷が融けて味が薄くなったような。ゲイの主人公と最初は重い感じがしてちょっと抵抗があったけど、さらりと読めました。
投稿元:
レビューを見る
学校の図書館にこんなに面白い本があるなんで、びっくりした。そして読んでからも友達に紹介した。この本はゲイのカップルから展開する話だ。ちょっと太いマルオとヒカルが男性同士だが、恋人で、周りの友達がおかまもいる。たま代という人で、なんで男は女になったが、本にそんなに書いていないが、たま代はアポロンが大好きだと私が思う、アポロンはたま代みたいに恋の気持ちで二人の出逢いと感じなくても、たま代が一方的でも自分が後悔しないって、ヒカルとマルオも好きな気持ちが耐えなくて、周りの人に変な眼に見られても、普通でデートしたり、手が組んであちこち歩いたりしている。一番面白いのはマルオがヒカルの幼なじみ菊江の焼きもちする時だった。ジャンプという夏の約束もあきらめるって。
本を読んで、実は男同志や女同志の愛で、多分自分想像以外にそんなに変でもない、深刻感も感じられるだろうと思った。
投稿元:
レビューを見る
いつか読もうと思っていた本。
芥川賞受賞作だったんですね。
主人公がゲイなのは知っていたけど、デブとは思いがけなかった…
会社員のマルオは95キロ。編集者で小柄な恋人のヒカルとは手をつなぎっぱなしでデートをする仲。つなぎっぱなしにする必要性をこっちは感じないけれど、二人で宣言するような意味があるのかな〜。
今は女性になった美容師のたま代や、ヒカルの幼なじみの小説家・菊江など、彼らを囲む女たちも、ちょっとヘンだったりする〜ゆるい友達つきあいが描かれていて、なかなか良い感じです。
もっともの悲しいのかと思ったけど、嫌なこともありつつ、滑稽な日常。
2000年発行。作者は1962生まれ。
投稿元:
レビューを見る
トランスジェンダー、ゲイのカップル、障害者を兄弟に持つ女の子、パニック障害持ちの主婦…この小説に収められている二篇に登場するのは、マイノリティな人間だらけ。
こういうマイノリティである人々を扱った作品が芥川賞を受賞する、まずそのことが私は個人的に嬉しかった。
ただ、それだけあって受け入れられない人はまったく駄目だと思う。まずそういった人間を理解できなければ、不快感しかないかもしれない。
そういう“マイノリティ”を理解した上で読めば(もしも共感できたなら尚更)、登場人物の見方もきっと変わってくる。
表題作に出てくるマルオ、私は好きだな。あの鷹揚さ。「人の目を気にしたって仕方ない。僕は僕でしかない」といった、堂々とした感じ。
マイノリティであることを負い目に感じて堂々とできない人たちっていっぱいいると思う。それは、『差別や偏見をなくそう』とか言いつつやっぱり根底には差別や偏見があるような世の中だから、堂々としきれないのだと思う。
マルオのような人間が、マイノリティ・マジョリティ含めもっと増えたら世の中変わるんじゃないかな。
二篇目に出てくる主婦の気持ちはよく理解できました。
私がこの小説にいろいろ感じてしまうのは、きっと自分が(元?)マイノリティ側の人間だからなのでしょう。
投稿元:
レビューを見る
藤野さんは好きだけど、どんな内容かざっくりと知ってしまったら、読み進めたい気持ちがなくなってしまった。冒頭からあんまり入れなかった。時間がめっちゃある時に読むかな。。男子同志のラブは興味ないです。。。
投稿元:
レビューを見る
芥川賞受賞作品を全部読んでみようと思って読んだだけの本。
五年ぐらい前のことだったと思うが、今になってパラパラとめくっても、なにも蘇ってこない。ストーリーすら忘れた。
マルオとかヒカルとか、なんで登場人物がカタカナ名なのか?と思ったことを思い出した、ぐらい。。。
投稿元:
レビューを見る
星の数ある日常の一風景。
時にはライブハウス、
時にはステレオタイプに、
人間ドラマは動き出す。
まるで月光を遮る遠心分離器のようだ。
投稿元:
レビューを見る
マルオのトイレの個室で自分のことを罵った落書きを見て
生きる気力がわいたというのが印象的だった
マルオはヒカルと手をつなぎながら歩いていて
それを小学生に馬鹿にされようと怒らない
それはマルオが強いわけでも優しいわけでもなく
ただ、人一倍弱いから、そうやって気にしないように
紛らわしていたのではないだろうか
それが体型、上司や同僚、知り合い以外の
知らない人としゃべるときの言葉遣いに表されている気がする。
最後の解説も凄く良かった。
今回は解説が本当に良かったかもしれない
投稿元:
レビューを見る
1999年下半期芥川賞受賞作。ゲイのカップルの日常を明るく描き出した小説。会社員のマルオはカミングアウトしたわけではないが、社内ではみんなにホモセクシュアルであることを知られている。相手のヒカルと街中でも堂々と手をつないで歩いたりもする。それで特に大きな不都合もないし、アパートの階下に住む岡野さんとの関係も良好。他にも性転換したたま代さんなど、ユニークなキャラクターが登場するのだが、では小説として新しいかといえば、登場人物の設定以外に斬新さはない。選考委員たちも素材に眼を眩まされた感がなきにしもあらずだ。
投稿元:
レビューを見る
登場人物にはゲイカップルやトランスセクシャルな女性、養護学校に通った兄をもつ作家や、乗り物パニック症の主婦など、世間でいうところの少数派に属する人達が沢山出てくる。世間の人達から好奇の眼差しで見られたり侮蔑されたりしつつも、彼らは彼らの日常を送っている。そんな日々を淡々と描いており、劇的な展開はないのだけど、胸にざわめきが起こる読書だった。そして自分自身がこの物語でいう「世間の八割」として少数派の人々を心のどこかで笑ったりしていないか、そんなつもりは勿論ないけれど、ふと考えさせられるような一冊だった。
投稿元:
レビューを見る
この作者が織りなす悲しみの雰囲気は、少しだけ癖になりそう。
ハッキリと書くことなく、ジワリと滲ませる感じ。
表題作の「夏の約束」について。
MtFの美容師がひょんなことから入院することになる。
友人らがお見舞いに行くと、同じ病室の男性から心無い言葉を聞いてしまう。
"隣のベッドに新しく入った中年男性が、白髪まじりの坊主あたまをなでまわしながら、あんた、おかまちゃんの友だち?とぎすぎすした声で訊いた"
酷い。あまりの無理解さに頭痛がする。
それでも、友人らは抗議することなく、当の本人が苦しむ描写も為されない。
だけど、一人のゲイとして、あえて描かれなかった部分が容易に想像できてしまう。
この他にも、マルオというゲイの登場人物に為された差別的なアクションがすらすらと書かれる。
決してドラマチックに書かないことで、こんな差別的な言動は日常茶飯事でありふれたものなのだ、ということがむしろ強調されていた。
そっか、1999年の作品。時代はまだ寛容への道すがら…。
同時収録の「主婦と交番」も悪くなかった。
電車恐怖症の主婦から見た世界は、マイノリティの生き方を感じさせて、夏の約束と同じエッセンスを持っていた。
話と登場人物がよりシンプルなだけに、こちらの方が読みやすいかもしれない。
さて、どちらの作品もある種の魅力的な囲気を持ってはいるのだけど、小説として秀でているかと言えば、凡庸さは否めない。ということは付記しておく。
芥川賞、やっぱりよくわからない。
投稿元:
レビューを見る
なんだこの独特な表紙は…???
と思ったけど、ある意味表紙そのまんまのテンションの内容だったんだな
しかし、厄介な彼氏のいる太ったゲイ主人公とはたまげたな…