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投稿者:papakuro - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯には「官能世界」とあるけれど、前半は耽美小説という感じ。
東京と京都の夫婦が、着物を通して知り合い、何故かスワッピング関係になってしまう話。
どちらも京都の方が主導権を握っていて、東京側が振り回されている。というか、京都の方が性的趣向が濃い。
ぐずぐずと崩れて、むわっと匂い立つような内容です。
ところで村山氏の作品はおいコーから入ったのですが、ダブルファンタージーが受けて以来この手の作品ばかり発表していておいコーの執筆が止まってしまっています。責任もってちゃんと終わらせてほしい。
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途中で読むのをやめられない、
ものすごい力があった。
ううーーんとりあえずすごい。
ただあと一押しほしい感じ!
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私、実は、個人的に、男性作家の書く恋愛小説が苦手なのです。
ましてや、官能シーン等、都合の良い男性目線からの描写に、読む度に、どれだけ「違う!全然わかっていない!」と思った事か・・・。
ところが、女性作家のものだと、やはり、同性だからか、説得力のようなものが、俄然違うのです。
「あー、そうそう、そうなのよ!」と、読みながら、何度も頷いたり。
描写の細やかさだとか、そういったものも、女性ならではな感じがします。
なので、女性作家さんによる官能小説は、結構好きだったりします。
そして、この、『花酔ひ』。
分類的には、官能小説、になるのでしょうが、葬儀業界とブライダル関係という、ある意味対をなす業界の事情を掘り下げつつ、私の好きな着物の世界も描き。
登場する2組の夫婦の、それぞれの心理描写や、様々な情景等も、文学として、非常に価値があると思います。
書かれている事が、今の私にとって、「そう、そうなの!」と、いちいち膝を打ちたくなる程、ぴったりと合うものでした。
これぞ、という相手に巡り合うと、女の体は、驚くほど変化をするんですよね。
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着物と京都と2組の夫婦の官能の話。
夫婦の関係ってそれぞれなんだろうけど
何が幸せなのかもそれぞれなんだろうか。
2組の夫婦はこの後どうなっていくのやら。
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もうタイトルからして惹きつける「花酔ひ」
ページを開くと、目次には、「遊ぶ鬼」「肩越しの闇」「甘い水」…と続き、本当に村山さんの言葉選びが好きだなあと心をくすぐられました。
楽しんでゆっくり読むつもりだったのに、思わず一気読み。
これは、大人の恋愛小説です。大人の恋に、色は欠かせない。下品でなく、ドキドキするような女性の描写に胸がきゅんとします。
今回は着物、京都、葬儀、朝顔などのピースが和の舞台を作り上げています。着物を着る人のあの背筋がすっと伸びる様はいいですね。京ことばもいい。
「装うってことはつまり、人さまへの心遣いをするってことなんだよ」
「粋と野暮の差は数ミリ単位」なんて、麻子の祖母の言葉も胸に響く。
見ちゃいけないものを見たような薄ら暗いものがあるのに、凛とした純粋さが残る。余韻を残さない終わりが、かえって物語を思い返させる1冊でした。
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お互い出会う相手と順番を間違えたんじゃないのかという2組の夫婦の話。
でも、倒錯した性癖を持つカップルの方は、あれが毎日だったら死んでしまうんじゃないかという嵌りようなので、ちょうど良かったのかも……実際危なかったし。
官能表現がどぎつい場面もありましたが、いやらしさというよりも人間の業の深さを感じた。
この2組の夫婦、結局どうなったのだろうと想像すると、お互いに向き合おうとする場面もあったので、最終的には本来の場所に落ち着いたのかなと……。
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たまにはこういうのも。xxx以来の衝撃作品にひかれて読んでみたが、今一つでした。先日の二度読み必死同様、ちよと騙されたかな(^^;; 2014/9読了。
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切ない。帯に書いてあるような、官能世界という評価よりも、深い人間の業のようなものが見え隠れする話。
誰もが、少しは共感どころのある話ではないだろうか。とりわけ、日本人は、愛し合うことの素晴らしさの優先順位をつけたがらない傾向にあるように思う。
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麻子と祖母トキ江の会話部分が一番面白かった。
不倫の中にも純愛はあってもいい、あってほしい、
ないのか?と、いろいろ考えながら読み進めました。
途中の性愛描写もわかりやすく、それぞれの思いに
頷きながら読んでいましたが、
最後まで読んで、どうしても千桜だけは苦手だな、
と思いました(笑)
この人たちは、今後いったいどうなるのでしょう……。
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(14.09.23)
2組の夫婦の話。
歪んだ性癖が絡まり合う。
おいコーの作者とは思えないドロドロさ。
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村山由佳ってもっと純粋な恋愛小説書いてなかったっけ・・・。
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浅草の呉服屋の一人娘、結城麻子はアンティーク着物の仕入れで、京都の葬儀社の桐谷正隆と出会う。野心家の正隆がしだいに麻子との距離を縮めていく一方、ほの暗い過去を抱える正隆の妻・千桜は、人生ではじめて見つけた「奴隷」に悦びを見出していく……。かつてなく猥雑で美しい官能世界が交差する傑作長篇。
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二組の夫婦が揃って不倫する話。
愛が無いわけではないけど夫婦だから一緒にいる、でも日常のフラストレーションを解消するような情事に出会い、歯車の狂っていく4人。
誰にでも訪れそうな話で少しゾッとします。
それにしても相変わらず痒い所に手が届く性描写でした(笑)
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私が年を重ねるのと同じで、村山由佳も年を重ねている。
それはごくごく当たり前のことで、書く作品が変化していくのも自然なことなのだろう。
それでも、今はまだ『BAD KIDS』のような作品を読みたいと思ってしまう。
『花酔い』の良さがわかるには、まだまだ経験不足なのかもしれない。
もちろん、村山由佳の魅力に溢れた作品であることには、違いない。
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ストーリー展開、4人それぞれの側からの気持ちをうまく順番に表現していて、ついつい気になる良い構成展開だった。