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これ、オーソドックスで、ある意味「華の無い」直球の謎解きだけど、謎解きや関係者の証言といった長い説明を読むのが苦にならない、というのが素敵。登場人物のキャラ付けや会話の取り回しの工夫なんだろうけど、うまいなあ。
それと、「まずは動機は脇に置いといて」で進むけど、最後にちゃんと動機が物語に絡み付いてきて、しかもそのための「伏線」が作中にちりばめられているので、最後にちゃんと腑に落ちる。
派手ではないけど、実にいい仕事、ですね。
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「動機は脇に置いといて」地道に捜査するロジック冴えわたる本格ミステリ。
目黒本町での殺人事件から人間関係を洗ううちに、過去に起きた2つの事件へとつながります。
手がかりひとつひとつは言われてみればなるほど~なんですが、それが分からないからおもしろい。
登場人物や情報量が多くて、現在と過去のアリバイ確認などは混乱しました。
携帯電話やパソコンが普及しはじめたこの時代というのも考えられています。
「動機は脇に置いていて」のロジカルな推理は楽しいですが、決して動機がないがしろにされているわけではありません。
むしろ、最後にガツンと苦々しい真相が待っていました。
この著者は他の作品でもそうなんですが、ユーモアを交えつつも淡々とした推理進行や主要キャラクターの中に、突然毒が混じったりします。
アメフト部の歪な人間関係、ばかばかしくも狂気じみた動機など嫌な感じです。
目黒本町で起きた小西のぞみの事件から端を発しているわけですが、大学時代のメンバーが強烈な個性で、被害者である彼女の存在感が薄いのがまた悲しい。
タイトルとアメフト用語がかっこいいです。
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現在の事件を放っておいて過去の事件ばかり調査するスタンスは違和感がありましたが、過去の事件を伝って伏線を拾い、ロジカルに犯人を特定していく展開が秀逸で読み応えがありました。
登場人物は、一人の女性を数人の男が取り巻く設定でしたが、男たちが信奉するほどの魅力が伝わらずもどかしさを感じました。
また、白石以愛巡査は良いキャラクターでしたが、主人公の松谷警部は「浦霞好き」しか印象に残らず、イマイチ掴めませんでした。
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すごくスマートで文章力構成力全体的にレベル高いな~と思って読み進めていたら・・東大の先生!!?やっぱり・・。小説ってほんとすぐわかるなあ。
本格派!かっちり創られていてキャラクターも好感がもてる人ばかり。ぜひぜひ次回作をお願いします。
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ロジカルなミステリ。
女性の他殺死体が自宅にて発見される。捜査するとその女性が関わるアメフト部で過去にも2人の死人が出ていた。過去の事件も再度調査することになるが。
謎解きは非常にロジカル。その分、キャラクターは弱い気がする。特に容疑者たちは特徴が弱く区別が付きにくかった。
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「松谷警部と目黒の雨」平石貴樹◆一つの殺人事件から浮かび上がったのは大学のアメフト部、そしてその周辺では過去にも死者が出ていることが判明。警察がアリバイを崩したり条件絞ったりしながら地道に捜査していく愚直なミステリ。本格っぽさとほのぼのした雰囲気のギャップが絶妙。シリーズ化期待。
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本格ミステリベスト10でみつけて気になり購入。
犯人探しの部分はなかなかだが、登場人物や雰囲気は良くも悪くも地味なかんじ。
犯行動機なども個人的にはあまりしっくりこなかった。
これは好みがわかれるところかな。
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この作品には,トリッキーな叙述トリックや,突拍子もない設定などは存在しない。殺人事件があり,それを警察が捜査するという非常にシンプルな構成の作品である。
捜査をするのは松谷警部と白石巡査などの警察官たち。そのうち,所轄の白石巡査は,美人というわけではないが,少年のような顔立ちで,目に力があり,元気な運動選手に見えると描写されている。平石貴樹の過去の名作で探偵役として活躍した更科ニッキを思わせる描写であり,非常に魅力的なキャラクターとして描かれている。
中野区の中野と八王子の中野を勘違いしたというトリックや,自殺に見せかけて保険金を得ようとした人物が,協力者に殺害されるというトリックなど,トリックそのものはそれほど秀逸なものではない。しかし,文章が読みやすく,キャラクターが魅力的なので,十分楽しむことができた。小粒ながら良作。★3で。
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一見ありふれた、それほど謎にも満ちていないように思える一つの事件。だけどそこから徐々に浮かび上がってくる過去の事件の繋がりと、隠された真実。そしてとってもさりげなく描かれていた伏線から綺麗に辿られる論理にわくわくさせられるミステリです。
「マッタリ警部」の通り名もさながら、作品の雰囲気はたしかにまったりした印象。ラストで明かされる犯人の狂気が実は凄まじいものだったのに、あまりそうも思わされない作風です。ミステリとしてはゆるくないけど、本当、読後感が穏やかでした。ときどき詠まれる俳句にもまったり(笑)。
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評価は3.
内容(BOOKデーターベース)
陰ではマッタリさんと呼ばれ捜査中に俳句をひねるとの噂もある松谷警部は、目黒の殺害現場で所轄の白石巡査と合流。被害者の友人から聴取を始めたところ、過去の変死事件が浮かんできた。事件は予想外の広がりを見せるも、関係者に犯行の機会や動機は見当たらない。白石巡査の推理に期待し、松谷警部は助勢に徹するが…。犯人当ての妙味に富んだ本格ミステリ、文庫書き下ろし。
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はっきり言って今ひとつ。結局動機は今ひとつだし、実は異母兄妹だったり、地名の勘違いだったり、手がかりがスケッチブックにあったけど、それについてははっきり記述がなかったり、かなりアンフェアな印象。表題からは松谷警部が主役かと思ったら、結局そうでもないし。ちょっと残念。
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読み始めて文章やミステリの作りがすごく綺麗だと思いました。主人公の松谷警部が、まったり警部と呼ばれるほどなのと、相棒になった白石巡査も常識的なので殺人を扱っているのに殺伐とした感じはなく、すーっと物語が進んでいく感じです。もうちょっとメリハリがあった方が好きですが(実は途中で何度も眠くなって読むのに時間がかかってしまった)最初から見えているところに伏線があったのことに気づかされたり、読み終わってみると綿密に計算されているミステリだと感じました。今作が著者の初読みだったので別作品を読んでみたいです。
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10月-10。3.0点。
松谷警部シリーズ、第一弾。
OLが部屋で殺害される。容疑者はみんな、大学のアメフトサークルの面々。しかもOBたちがこの5年に3人死亡していることがわかり。。。
犯人当ての王道ミステリ。小気味の良い文章で読みやすい。短めなのも良いかな。
キャラクタの違いが小さく、最後まで登場人物一覧を見ながらだった。次作に期待。
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陰ではマッタリさんと呼ばれ捜査中に俳句をひねるとの噂もある松谷警部は、目黒の殺害現場で所轄の白石巡査と合流。被害者の友人から聴取を始めたところ、過去の変死事件が浮かんできた。事件は予想外の広がりを見せるも、関係者に犯行の機会や動機は見当たらない。白石巡査の推理に期待し、松谷警部は助勢に徹するが…。犯人当ての妙味に富んだ本格ミステリ、文庫書き下ろし。
あるOLが殺されて、それが彼女が大学の時に属していたサークル内で起こった変死事件と関係してるのではないかと刑事さんたちが動き出す。誰が犯人なのか。誰が彼女を殺したのか。すごく気になる。
だけど、私的に全然事件が動かない。何度、眠くなったことか。読むのが辛かった。そして、刑事さんたちと一緒に事件に全貌を見ることはできなかった。挫折したのだ。何度も頑張ろうとは思ったけど、無理だった。だって、何度も寝落ちしそうだったんだもん。
ごめんなさい、松谷警部。私は、この事件から降ります。
2023.7.13 挫折