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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
初見の作家さんです。
30年前に「キッチン」で話題になっていた頃から知ってはいたのですが、
何故かこれまでに短編の一つ、エッセイの一つも読んできませんでした。
今回どうして今さら読んでみる気になったのか?
正直なところわかりません。
6編からなる短編集。
穏やかなのか激しいのか
日常のことなのか非日常のことなのか
私の理解力では判断がつかないような物語と主人公でした。
かと言って難解という感じでもないですし、
先へ先へページを捲る気持ちにさせるものがありました。
さて、他の吉本ばなな氏の作品を読むかどうかは思案中です。
読むのなら精神的に余裕のあるときにしようとは思っています。
自分の平凡さに感謝したくなる気持ちと、少し羨ましい気持ちとが交錯する
2002/07/19 22:00
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投稿者:ばんばん - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんだか辛い人生をおくってるなあ、みんな。
自分の平凡な人生に比べるとそう思う。
一番共感できるのは、中吊り小説にも収録されていた「新婚さん」。恋愛の続きである結婚の、しかも始まりの時期、新婚生活の幸せと不安を非現実を絡めて描いている。
しかし、強烈に惹かれるのは「とかげ」と「大川端奇譚」だった。
とかげは、強烈に惹かれあう理屈のない感覚と、類は友を呼ぶというのを考えさせられた。
大川端奇譚は、中の一言「だいたい失礼だけど、一度でも寝れば、どのくらい経験があるかわかるものだよ。」という台詞に撃たれた。
書評タイトルどおり、自分の平凡さに感謝したくなる気持ちと、少し羨ましい気持ちとが交錯する1冊だ。
「大川端奇譚」は面白かった
2002/04/03 10:20
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投稿者:白井道也 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「新婚さん」は、川上弘美的なファンタジー。こういうのは川上の方がずっとうまいと思う。「とかげ」「らせん」「キムチの夢」「血と水」は内容をほとんど覚えていない。すいすい読めるのは確かだが。心に残っているのは「大川端奇譚」。大雑把に言えばかつて乱交してた女をフィアンセが許すって話だけど、こういう肉体的なもの・女の生理のようなものが出た小説が、吉本ばななの中では好き。
ということで、「体は全部知っている」の方が僕は好きだし、完成度も高いと思う。
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人に許可されたいと思う人たちの話。
でも本当は許可なんて要らないんだよ。でも許可がないと自信が無いよね。許可してください。
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この本のテーマは「癒し」とあるが、確か「癒し」が流行語大賞となったのは、1999の事であり、しかし今でも十分癒されると思うぞ、俺は。
1996に発刊された文庫版においては短編6編を収録している。確かにいつもの吉本ばなな節なのではあるが、今作はどちらかと言えばおとなしめの印象を受けた。だが、単純に大人しいわけではない。どことなく、吉本ばななが持つどことない奇妙さ(表現が曖昧ですまない)の底上げが成されているように思える。この表現では上手く伝わらないと思うが、タイトルにわざわざ『とかげ』(平仮名)を選んできたことを考えると伝わるかと思う。
この6編の中では、やはり表題作である『とかげ』が一番面白かった。男である主人公が、女の子に対して「とかげ」という愛称を付ける、その女の子とのやりとりの物語だ。これが「とかげ」という言葉を上手く言い得た話で、引き込まれてしまった。
加えて、今作で思ったのが、『TUGUMI』の時ほどではないが、人物がはっきりと浮き彫りになっている。特に『大川端奇譚』では、吉本ばなな作品にしては珍しく多くの人物が登場するが、その一人一人が主人公との関わり方を異にしていて、その辺りが面白かった。幾分、強引なところもあったが。
結局のところ、俺は吉本ばななが好きであり、その変わった一面が今作に集められた気がする。後書きにテーマとして書かれている、「時間」と「癒し」、「宿命」と「運命」であるが、どうも安っぽくなりがちな昨今。それにしては、自然とこのテーマが、それでも深く扱われていて、つまりは主人公の思想史となるのだが、おかしな主人公に同調してしまうのだ。
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「キムチの夢」が良い。ただそれだけのことだけど、そういう日々の中の自分の中の転換って感動するよなあ。
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中3の時購入したもので、初めての吉本ばなな。
短編集。帰るべき駅で降りなかったサラリーマンの話が好き。
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吉本ばななさんの作品の中でも、特に好きな作品です。糸を一本一本紡ぐような繊細な表現の中に、ハメをはずす瞬間のタイミングが非常に上手いです。
私は特に「新婚さん」が好きですね。
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短編小説。題材のひとつひとつは決して綺麗ではないけど、切なさや美しさを感じた。読むたびに別の発見がある本。
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キョンキョンがとかげを読むというCDもありましたねぇ。とかげは何度も何度も読む事で心のひだにじわっと染み込んでくる。きっと著者が意識してそうさせてるのかもしれない。今までの作品だと、がむしゃらな行動が何かしらの流れを生み出したりしてるのだけれどとかげではもっと抑えたトーンで進む。それが内に入った暗さ(悪い意味ではなく)を出してるように思う。
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短編集、マリカのソファーでの文章力に惹かれ、読みやすい+友人の勧めもあったので読んでみました。女性独特の表現方法、というよりは著者の描写によるものが多いんでしょうね。透明であり、未知と現実とのリンクがある…そんな印象を受ける面白い作品でした。薄いので読みやすさも良い^^
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前にキッチンを読んだけどそれとはちょっと違うテイスト。でもなんかこの人独特のちょっと冷めたというか、距離をとった見方が特徴的。
きっとこの人は世の中が視えてるんだろうなぁと思います。内容的にも、その話の主人公の行動なども理性だけでついていこうとすると??がつきそうですが、それ以外のもので見るとなんとなくわかる気がする。
すごい漠然としていて普通捕らえられない世の中の仕組み、流れみたいなものをこの人はわかっているんじゃないかなぁと思わせる人です。やっぱただものじゃないですねぇ。
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短編集。夏休みの課題で読んだのですがはまった。短編なので一気に読めるし、普段の生活の中で『癒し』ってかんじることがなかったけれど、なんとなく『こういう形』みたいなものを捉えることが出来ます。
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短篇集。ああ都会の女ー。みたいな。中でも、電車の中でホームレスがキレイな女の人にかわる、その話がとっても印象的で感動したっけ。
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彼女の本はあまり読まないんだけど、ある一文が気に入って手に取ってみた。
数を読んでないのであれこれ言えないけど、平和に悲劇的だな、と思った。悲劇的要素がなんだか浮いてしまってる感じ。
嫌いではないけれども、沁みてもこなかった。