投稿元:
レビューを見る
産みにまつわる苦しみ、ジェンダー、美醜など、将軍の代替わりごとになんとなくテーマが示されてきたけれど11巻12巻通してのテーマは「母親」だったと思う。
怪物・徳川治斉
御台所・茂姫
町医者の嫁・黒木るい
この3人の生きざまを対比することによって、治斉の異常さ、御台の壮絶なまでの我が子への愛情、そしてるいの強さ優しさがより引き立った。
彼女たちの他にもお志賀や高橋景保、江戸市中の男の子をもつおっかさんたちなど、多くの母親が登場し、母としての矜持を見せた。
また、黒木が望んだものとは最終的に少し違ったかたちになってしまったが、青沼や源内が遺したものが次世代に引き継がれ、実を結んでいく様子は涙なしには読めない。
そしてついに物語は幕末へ。見開き1ページの予告だけで期待感が半端ない!
80歳くらいになった伊兵衛がまだぴんしゃんしてたら嬉しい。伊兵衛大好きなので。
投稿元:
レビューを見る
将軍家斉、そして青沼の薫陶を受けた黒木、伊兵衛らの手によって、ついに赤面疱瘡の人痘接種……ならぬ熊痘接種が市井の人々にも広まり、若い世代の男の数は女と同等に?
貧乏でも不細工でも、全ての女が亭主を持てるようになった世の中へ。
そして時は流れ、黒船来航!
第十三代将軍、徳川家定が就任することに。
予告を見る限り、実際の家定とは大分キャラが違うようだが、筆者はどう料理するのだろうか。。。
投稿元:
レビューを見る
この巻で物語の柱の一つであった赤面疱瘡の克服に一区切りがつけられる。
吉宗が見つけた始まりの記録、それにより吉宗がまいたあらゆる種を彼女が見出した田沼が育て、皮肉なことに吉宗自身によく似た面差しを持った定信がそれをいったん潰し、逆転して以来初の男性の将軍である家斉がそれをもう一度育てる。
将軍家や幕閣という読者にとっては遠い存在の間のドラマだけではなく、そこには三巻かけて描かれるマイノリティや市井の人々の熱い戦いがある。
よしながふみの最大の強みは構成力だと思うが、12巻でこの内容を過不足なく詰め込む技量は同世代の作家には正直見られないと思う。多すぎたり少なすぎたり冗長だったりするものだから。
御台所と滝沢の策略は読者の半分以上は読んでいたと思う。けれど、治済のサイコパスぶりのすさまじさにはらはら感を最後まで持ち続けられた。
家斉を殺すことに決めた彼女の表情、共感性のかけらもない化け物が我が子に裏切られたと知った時、それは悲しみではない純粋な怒りの表情。
狂った妻が赤面疱瘡特効薬の話に目を潤ませ『男の子の母親すべてが持つ病の恐怖からの解放』だと感激するのを、家斉は胸をつかれたような表情を見せる。それまでの誇らしげな晴れやかさではない。
そうではない母親を彼はひとり知っていたからだ。
そしてすべてが終わった時、彼があんなにも愛していた妻を遠ざけたのはそんな母親を救ってしまった自分の弱さを直視したからだろう。
子供は彼の子供でもあるのに、彼女たちは仇討を彼に持ちかけなかった。
一人は命すら捨てたのにもかかわらず、自分の懇願を聞き届けた。
優しさはもちろんだが、彼女たちは自分の弱さに気づいていてそれを許せるほど強かった。
御台は自分が彼を裏切ったからしようがない、と理解しているが、おそらく彼は恥じていたのではないかと思う。
愛も知らない子供の仇の化け物をただ母だというだけで、殺せない弱い自分を許せなかったのだろう。
だからこそ、臨終の際すべてが終わったとき、幸せだった二人の姿でその時は描かれた。
同じころ黒木も息を引き取る。
尊敬していた友人たちや、ともに歩んでくれた朋と飲みあい、愛した女に別れを告げて、そのすがすがしい最期は同じやり遂げた男であっても家斉のものとは違う幸福感に満ちている。
そして今から怒涛の幕末編だ。
敢えて女将軍に戻し、さらにあの阿部正弘を女幕閣として登場させる。
どうなるか非常に楽しみだ。
投稿元:
レビューを見る
御台とお志賀さんがすごすぎる!
かっこいい!!
そして赤面疱瘡がついに!
青沼さんから黒木さんに。
おおお、やったねえ…ついにねえ…!と感動。
上様は最初は頼りないなーと思ってたけど死に際の言葉にぐっときました。
そしてまた女将軍に。
どうなるのかなー。
楽しみだな~
投稿元:
レビューを見る
赤面疱瘡なくなっても話が続くとは思ってなかった。男女の力関係がいったりきたりして面白い。これから幕末に向かうのかと思うと益々楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
よしなが先生の和風SF(ちょっと不思議)作品も早12巻。
今だその面白さは健在です。
治済の最後には色々と考えさせられましたが一段落の巻となりました本作.....
以降もこの面白さを維持できるか.....まぁ、するんでしょうね。よしなが先生ですもの。
投稿元:
レビューを見る
鎖国~ペリー来航をこうつなげたか!
女老中たちが、だから男に政治は荷がおもい、と口にする。でも、時代をかえたのは、弱者とされた男たちの才能と熱意であり、弱者を信頼し支えた女性たち。深いよね!
投稿元:
レビューを見る
いやもうそういう問題じゃないかもしれないけどとりあえず言わせてほしい…女は怖い。
それにしてもようやく、ようやくここまで来ましたか…。この作品をこの作品足らしめていた問題の根本が解決し、いよいよ正史と重なっていくのかと思いきや…
次の巻が気になります!
投稿元:
レビューを見る
最新刊すごい迫力で息詰めて読んでたせいで、なんだかクラクラする。恐ろしい。サイコパスももちろん恐ろしいけれど、大奥本当に面白すぎて恐ろしい。読んでて面白すぎて打ちのめされてしまう。
赤面疱瘡根絶しても話が続くとは思っていなかった。そして次巻ついに幕末!
投稿元:
レビューを見る
赤面疱瘡がなんとかなったかとおもったらまた大波乱な予感!
しかし女性ががんばってたんだから男女平等ぽくなってもよさそうだったのに残念
投稿元:
レビューを見る
治済が倒れて一線から退いた後、家斉が徹底して赤面疱瘡を駆逐しようと戦ったのは見事でしたが、正室と疎遠になってしまったのは残念だったな。治済と対峙した戦友として共にすごして欲しかった気がします。そして13代将軍家定がまた女将軍とは、これいかに?すると、篤姫は男性となるの?先が読めな~い!
投稿元:
レビューを見る
まさに激動だった。漫画の最初の頃からのテーマであった赤面疱瘡がやっと、やっと撲滅してくれた。まさか、お志賀の方と御台所が協力しているとは思わなんだ。しかし、家斉の晩年があんなに母親の治済のようになるとは思わなかった。黒木と家斉の死が切なく、幕末へと進む時代で未だに女将軍が立つというのはどんな展開なのか気になるものだ。
投稿元:
レビューを見る
赤面疱瘡を撲滅するために動き出した黒木たちと将軍。
撲滅させようと必死になる黒木たちの思いと大奥の策略や思いが交差していく。
読んでいて、胸がいっぱいになりました。
そして・・・黒船来航。
今後どのような展開を見せるのか。佳境。
投稿元:
レビューを見る
いよいよクライマックスでしょうか。真摯に研究する天文方の人々が好き。泣ける場面も多かったです。次巻は1年後のようです。
投稿元:
レビューを見る
クライマックスへ
やはり面白い
史実とはかけ離れているようでそうではなく
このコミックの装丁がものすごく好き
《 黒船が ゆるがす大奥 乞うご期待 》