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こっちでもドラゴンフライになってるんですねぇ。
この、”物語が終わった”巻がものすごいです、ホントに…!
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ゲド戦記シリーズの最終巻。
第一巻が30年以上前に書かれたもののに対し、本作は原作が書かれてから10年程度しか経過していないため、随分と読みやすい。
これまで、作者が無意識にはっていた伏線のいくつかが、一本になり、気持ちよい形で終わる。世を反映してだろうか、自分の生き方や心の琴線に触れるフレーズがいくつか見られた。
レビューでは、ゲド戦記とハリーポッターシリーズを比較して書くことが多かったが、全館を読み終えたいま、訳者によるあとがきもヒントにして両者の作品の最大の違いにやっと気がついた。
ハリーポッターシリーズのJ.K.ローリングが、第一巻から意図的に多数の伏線を用意して最終巻まで物語を綴っているのに対して、アシュラ・K.ル=グウィンは、本能の赴くままに物語を綴り、その物語をたどっていくうちにまた新たな物語と自身が出会い、執筆していくスタンスである、ということだ。
もちろん、二人は世代も、作家がすべて同じスタイルで執筆するとも限らない。国民性が違えば、たとえ同じ言語を操る人間でも考え方も異なってくるだろう。
この2ヶ月間、私は全く間違った方法でゲド戦記をとらえようとしていたようだ。
世の中にはまだまだ、たくさんの良書と呼ばれる児童書が存在する。今後様々な作品に触れる際、今回の反省が生かされるとよい。
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ゲド戦記最終作。
アスーシー全体の成り立ちや竜と人間の関係性等
1つ1つの謎が解き明かされていく。
常に物語の中心にあったはずのハード語圏が
そういう場所だったのかと、気づかされた時に
やられたなーと思った。
この話のあと、人は人として生きていくのか
すごく気になるところ。
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世界は様相を変え人は収まるべき処に収まり新しい始まりと懐かしい安寧へ。かくも鮮やかな結末に感慨に満ちた一息をつく。三巻で終わったと思っていたのであのめでたしめでたしの後にこんな展開が待っているとは思ってもいなかった。作者も思ってなかったんじゃないだろうか。ここまで連れてきてくれてありがとうという気持ち。
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最後まで読んでようやく面白さがわかったのと、やっと解放される喜びと。
ゲド戦記は、ファンタジーだからといって特別ワクワクするわけでもないし、魔法使いが出てくるからといって勇敢で立派なわけでもない。
でもこれは現実社会にも通ずるところであって、人間は愚かなんだということを痛烈に伝えているように感じた。そしてそれでも生きていくんだということも。
多くの人が哲学書のようだというのも納得です。
最終巻はいままでの登場人物たちがロークへ集結していくまでの過程が面白かったものの、これも毎度のことだが、肝心の盛りあがるべきところでは妙にあっさりした展開に不完全燃焼。
でもいつもこんな感じだったから、きっとこういうものなんだと諦め半分で読み終えました。
時間はかかったけど読んでよかった...たぶん。
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ゲド戦記の最後の作品。
死とは、永遠の命とは何なのか、レバンネンやテナー、ハンノキらはさぐっていきます。アーキペラゴの人々は、死後、石垣のむこうで永遠に生き続け、カルカド帝国の人は、生まれ変わることによって永遠に生き続けるという、テナーが感じた生死観の違いのなぞも、竜と人間の関係があかされ、解かれていきました。
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玉石垣で有名な八丈島で、石垣の上に腰掛けて読みました。
生死の国を分ける石垣。
アースシーとは違う風にのって西へ行くとたどり着く死者の国。
東の、最新技術の魔法は遅れてるけれど太古の力の残る国から渡ってくる輪廻思想。
3巻目から登場するレバンネンの葛藤がいいです。
王子と慕われ、優れた王として治世をおこなってますが、表面を取り繕いつつ内面は些細なことを他人のせいにしていらっとしてる。
皇女に対する蔑みと恋心を混乱させてる風情。
抽象的な描写の大円団だけど、落ち着く場所に落ち着いてるし、これで本当に最終巻だなって思います。
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テハヌーの独り立ち。
いつもテナーの陰に隠れていたテハヌーが、王やロークの魔法使い、カルカドの王女と関わりを持っていく。彼女の生い立ちを思うと、彼女を育てたのが、二人の子供を育て終わった熟練のテナーとゲドで良かったと思う。また彼女自身も彼らを父母と認められて良かった。
レバンネンは恐らく30歳前後になるのに、まだ結婚していないのには驚いた。
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今までの作品に比べて退屈になっている。
途中まで読んでしんどくなってやめた。
3巻まで書いて、長い間沈黙したあとで、まだ書くことがあると気づいたというが、そうでもなかった模様。
いろいろな登場人物を、それぞれ立てているというか、この人のこれがすごいみたいな描写が多く、あいつもすごいこいつもすごいみたいな状態になっている。
初期のように、誰かが旅をして、成長するというシンプルな構成にすべきだった。
ゲド戦記は3巻までがおもしろい。
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大円団!
テハヌーとの別れはうるっときた。
テナーが愛おしすぎて、、。
ゲドは山で待っている。
テナーはテハヌーのためにロークへむかう。
テハヌーは自分自身のために。
王は国のために。
ハンノキは愛する人のために。
世界の中心はロークの山だった。
壊していたのは誰か。
壊されたものをなおすのは誰か。
竜がかっこよかったなあ、最後まで。
最後まで通してよんだけど
やっぱり小学生にはすすめにくい話だよなあ、
これは児童書じゃないよなあ、とおもいます。
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子どもの頃から読み続けて
遂に大団円。感慨深い。
読む度に発見があり、
最終感はローク的な価値観も相対化されている。
著者が常に現代を意識しながら
書き続けてきたからか?
著者も、鬼籍に入り
もう本当に続きが書かれないのが残念
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面白かった〜!最後にふさわしい感じだった。ゲド戦記シリーズなんだけど、ゲドはもうクモを倒すのに力を使い果たしたからただのおじいさんで、今回こそ本当になんの活躍もないどころかほぼ話にも出てこなくてそれが悲しい。でも良い感じに完結してくれて満足感。テハヌーはようやく竜になり、レバンネンは最高の伴侶を見つけ、アイリアンも出てきたし、割と大集合な感じ。人と竜は昔ひとつであったが、それぞれ求めるものが異なり、やがて分かれていった。魔法使いという人と竜の中間的な力を持つ者が現れ、死から逃れたいと願い、石垣を作ってしまった。そこでは亡くなった人の魂は浄化されず、永遠に感情もなく彷徨い続けてしまう。
石垣は壊され、竜は西へ飛び、人と永遠に決別した。魔法はきっと、まだ生きてるのかな?
やがてまた、邪な考えを持つ人間、魔法使いが現れて繰り返すのでは?と思ったりもするし、次の大賢人は誰がなる?そもそも大賢人やロークの制度は続くのか?など疑問は残るけど、ひとまずゲドの冒険とゲドの周りの人たちのストーリーはめでたく完結、ということですね。
全体を通して、人の欲、男女間の性差やお互いに分かり合えない部分、愛、友情、魂の高潔さ、結構普遍的なテーマを感じられて考えさせられつつ、ストーリーに魅了された。大人向けファンタジーであることは間違いない。
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テハヌーがハンノキの猫のことを話す様子が、女の子の役割語でないのが良い。少年のような話し方と思ってしまうがかわいいのだ。
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第5巻の『外伝』を除いて、これが最終巻とのことだが、やはり蛇足のような印象は否めない。第3巻までで物語を閉じたほうが自然であったろう。
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ゲド戦記は他のファンタジーとは違い、テンポが軽くなく読むのは少し大変だが、その分「性別」や「正義」、「生と死」という深く、実際の生活や社会の通じる内容もありとても面白かった。
最終的に全員がいい形で終わったことによんでいる自分まで満足したような気持ちになった。