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戦術というものは、目的と方法をたて、実施を決心した以上、それについてためらってはならないということが古今東西のその道の鉄則のひとつであり、そのように鉄則とされていながら戦場という過酷で複雑な状況下にあっては、容易にそのことがまもれない。真之はそれを工夫した。平素の心がけにあるとおもった。
「明晰な目的樹立、そしてくるいない実施方法、そこまでのことは頭脳が考える。しかしそれを水火のなかで実施するのは頭脳ではない。性格である。平素、そういう性格をつくらねばならない」
と考えていた。(p.206)
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明治と言う時代を秋山兄弟と正岡子規の三人を通して描く。
この時代の人々の豪快さ、潔さ、必死さがひしひしと伝わってくる。
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三人の成長は少なからず明治日本の発展にリンクしている(もしくは司馬氏がさせている)。日清戦争に突入した日本は列強の一員となるためにどうしてもこの戦争は勝ちたかった。好古は陸軍で騎兵、真之は海軍で戦艦に、彼らの一生進んでいく道が定まりつつあった。その一方子規は、病に侵されながらも俳諧の革新のために従来の勢力と闘っていく。
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坂の上の雲の2巻目。日清戦争から日露戦争にいたるまでの国際情勢。真之がとにかく素敵です。好古もですけどね。
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1巻を読んで、続きを読みたくなって、日露戦争までの過程が描かれているのですが、その前に本書では日清戦争がおこります。
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かなり正岡さんに肩入れして読んでます。
今まで俳人ということくらいしかまともに知らなかったので、
正岡子規という人にかなり興味が出ました。
それと、誤解を恐れずに言うと、戦争の面白さを感じています。
けして人殺しを肯定するわけではなくて、
単純に教科書ではもう敗戦国ならではの否定論だけで、
少しでも肯定のように聞こえる文章は排除されているわけだけど、
事実は事実だし、してきたことはしてきたこと。
それは覆ったところで取り消せるわけではないと思う。
そこはしっかり見つめた上で、明治に入って
ついこの前まで武士、幕府という世界だった日本という国が
並み居る列強相手に対等(と言っても良いと思う)に渡り合っている姿というのは
単純に恰好良くて、物凄い話だと思う。
そして戦争や国交の、ある種ゲーム的なところも感じる。
いくら否定したって、例えば男の子が軍艦や戦闘機に興味をもつように
そういうものというのは、『かっこいい』ものなのだと思う。
それでする行為の是非は別として。
それに、
命がけでそういったものに乗り込んで戦ってきた人の存在まで
悪いもののように見て汚す必要は無いと思う。
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『暑い日は思い出せよ富士の山』
(アメリカに留学にいく真之に送る子規の句)
自分の短命を覚悟した子規の姿がとても感動的。
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言うまでも無い歴史小説です。
読み返す本ってそんなに無いものなのですが、この本はまた読むことになるでしょう。
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関連情報を紹介:展示は、合計1296回にも及んだ産経新聞連載記事の壁面展示や、小説『坂の上の雲』をテーマに、主人公たちの直筆資料、その他主人公たちの生き様が感じられるような展示、また江戸時代、明治時代の風景、風俗をレプリカやグラフィック、造形物やからくり映像などを用いて、日本が近代化していく過程、『坂の上の雲』の時代背景を感じ取れるような展示を計画しています。
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【目次】日清戦争、根岸、威海衛、須磨の灯、渡米、米西戦争、子規庵、列強。日清戦争の勝利。兄・好古は、長州閥の陸軍へ。弟・真之は、薩閥の海軍へ。
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いよいよ日露戦争直前となりました。
でも、ニコライ2世は望んでいないといっている。司馬遼太郎さんの小説にゆっくりとのめりこんでいく感じです。
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本書では日清戦争、米西戦争(キューバをめぐるアメリカとスペインの戦争)とふたつの大きな戦争を経験する。秋山真之はその両方ともにあくまで「傍観者」というスタンスで関わり、これらふたつの戦争を冷静に分析する。真之のこのときの情報が日露戦争の雛形として後年日本のために大いに役立つことになるのは興味深い。
他、正岡子規はいよいよ病床につき、小村寿太郎(後年、外相)が登場するなど物語は一巻にくらべてはば広く展開する。広瀬武夫(海軍)が祖母の八十歳の誕生日に、自分のフンドシいっちょの写真を贈ったのに笑った(そんなもの要らないって…)
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ロシアは南下策が失敗し、極東伸長と不凍港を得たいという欲望を皇帝は実行する。朝鮮半島の列強支配は日本防衛に重大な脅威である。李王朝は日本陸軍参謀本部達の思惑に堕し、日清戦争へ。列強の予想を覆し、日本陸海軍は眠れる獅子清国に手際よく勝ってしまう。戦後外交も手際よく小国日本は富国強兵政策をとる。子規は物語のカンフル剤であるが、病床にあって近代俳句の提唱に燃え尽きんとす。
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2007/07/13 fri
2巻は日清戦争を中心に各国の背景などが語られている。
好古、真之、子規はそれぞれの道を進んでいくが、
3人に共通するのは豪傑というか、大らかなところか。
個人的には、子規の好奇心旺盛さが好き。
というか、自分に近いなぁ…と思わされた。
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19世紀末、日清戦争が勃発し日本が勝利を得る。日本が強いというよりも、清の軍人が国への忠誠心を欠いていたことがその原因のようである。また、真之は米西戦争を観察し、閉塞作戦をまさに目前でみることとなり、のちの日露戦争に役立てる。一方、子規の病は悪化をしながら、彼は短歌・俳句を確立しようと奮闘していた。