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ラーメン本ではなく、ラーメンを軸とした社会論。とはいえ、思った以上にラーメン事情のことをしっかり踏まえて書かれているので、ラーメンファンが読んでもシラケることなく読める。ラーメンをとりまく情勢を少し外から冷静に見つつ興味深い指摘もちらほら。
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大量生産・大量消費、マスメディア時代の到来、情報化社会…。20世紀の諸現象を日本がいかに受け入れてきたのかを、「ラーメン」というものさしを通して探る。ラーメンから現代史を読み解くスリリングな試み。
J-Waveで紹介されたので読んだが、終戦、全共闘、田中角栄など現代史の描写に新味はなく、ラーメンとの関わりの記述も希薄。第5章だけでよかった?
(D)
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なぜ、大つけ麺博で頑者がクレヨンしんちゃんとコラボしたのか?
なぜ、二郎インスパイア系のラーメン店が増えるのか?
なぜ、一杯7,800円なのか?
表層的な模像としての日本への回帰"JAPANESE SOUL FOOD"ラーメン。
祭礼の頂点から日常の底辺への帰還、それが一杯のラーメンを食べる行為の本質だ。by片岡義男
そんなこと考えながらラーメンは食べるもんじゃない!のびる前に喰え!I'm Lovin' it
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非常に面白い内容!ラーメン嫌いな人にもオススメできます。ただ日本語が不自然なところも多く、ラーメン業界自体の話も薄すぎる印象。現代史とラーメン業界を一緒に語るのであれば、もっと連関をもたせるべきやとも思った。
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日本の近代史の中で変容してきたラーメンのあり方をトレースできる。
もともとはシナソバとして、中国の料理として入ってきたラーメンが、戦後、余剰小麦の販売先を必要としていたアメリカ、食糧事情が逼迫していた日本の関係の中で、小麦食の定着を狙い、スパゲティ、ラーメンの普及を行っていたというのは興味深い。そのラーメン定着の過程で、ファーストフードの隆盛・価格ダウンなどの環境も後押しし、付加価値型メニューとして生き残り、結果、赤地に白でラーメンと書かれた店は消え、青字に太文字で麺屋というように和的で職人的なテイストを基調とするラーメン屋が増える。
さらにはラーメン二郎のように一種の宗教にちかい現象にも紐付く独自の世界を作る。
非常に多くの時代的なエピソードを踏まえ多角的にラーメンを見た近代史。
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米国の経済政策から日本でのラーメン発展への影響や、田中角栄とご当地ラーメンの関係の話は面白かったが、二郎の章とか肝心のラーメンに関する掘り下げが浅過ぎて物足りない。
全体の構成や流れも整理不足で、結局何を一番語りたかったのかが見えてこなかった。
やっつけ仕事になっている最終章は、この本を買った人に失礼だと思う。
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20111217 ラーメンのうんちくだけでも良かったかも。日本人論として読んだ時は少しこじつけっぽいかな。
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自分には「幸楽苑」的昔ながらの中華そば系?が一番口に合うのかな?レベルの、
ラーメンに対してはさして拘りのない自分にも面白く読めた。
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ラーメンは大好きです。当然。自分のブログのカテゴリにもラーメンタグ置いてますし。
タイトルは軽めですが、本書の考察と切り口、不可分のない深さは非常に好ましいものです。
日本における、ブームとは言えない「ラーメン」というものの存在意義。
様々な面から分析解説していきます。
まず、(1)戦後におけるアメリカ主導で作られた小麦文化について。
(2)世界を席巻する安藤百福によるインスタントラーメンの発明。
(3)現在のブームともいえる、「作務衣系」と「ラーメンポエム」(著者銘名)
(1)については、学校給食に取り入れられたパンそして急速に需要の伸びたラーメン等の麺類は、米国の余剰米ならぬ余剰小麦の消費国として、日本を利用するという狙いがあったと。
(2)については、改めて安藤百福翁の偉大さをなぞっていきます。
(3)現在のやっぱブームと言っていいい、ラーメン(このラーメンという名称自体がほぼ消えているという)戦争のトレンド。
これが「愛国」に結びつくんですよね。
ラーメン=中華そば
そう、中華料理のイメージなんですよ。昔は。
ラーメン鉢と言えば、あの四角いクルクル柄が鉢をぐるっと巻いた、赤い器。
完全に中国のイメージですよ。
でも、現在のブームの流れはそうではないと。
つまり。
何故か「作務衣」もしくは筆文字染め抜きの黒いTシャツ。コック帽ではなく、タオル鉢巻。なんで腕組み?
壁にはなんか相田みつおを暑苦しくしたようなラーメンポエム。
前述しように「ラーメン」という言葉を使わずに「麺や」とか「麺匠」とか・・・
店名も昔のボーやんみたいな難読漢字のオンパレード。
中国由来のイメージを何故か、過剰に「和」テイストにしてる店が多い。
というとこら辺がタイトルの「愛国」というところを具象化した部分でしょうね。
ほんとに多角的な切り口でラーメン万華鏡という感じの一冊です。
もっとふくらませるんだけど、ラーメン同様、くどいと飽きられる。長いとのびちゃうと。
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ラーメンと愛国なんて大層な名前をよくもつけるもんやなあ。
作務衣姿と捻り鉢巻でラーメンポエムを壁に貼り付ける。
そんなたいしたもんでもなかろうに。
作者はラーメンなんてどうでもよく、日本現代論でも書きたかったのだろうか。
ラーメンに対しての愛情が感じられなかったのが、ちょっとなあと思ってしまった。
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ラーメンを通して、現代の日本がどう変わっていったのかを読み解く本。冗談の様なタイトルだがとても面白い。
昔はラーメンは中華そばと呼ばれ、赤白ののれんに白の調理服がほとんどだった。しかし今は、作務衣風の格好に、黒いのれん、人生訓のちりばめられた店内。何がこの変化をもたらしたのか。
古くは、アメリカの小麦戦略がラーメンの普及の原因ではないか、と解かれる。もちろん、うどんの可能性もあったかもしれない。ただインスタントラーメンの誕生、そしてあさま山荘事件によるメディア効果を経て、ついにはほぼ国民食にまで至る。
その後、高度成長期の地方の時代における、喜多方ラーメンに始まるご当地ラーメンの誕生。湾岸戦争と同時に国内で名付けられた環七ラーメン戦争。ガチンコ!によるメディアミックス。そして、今の作務衣系のラーメンへの変化に。
現代には現代のナショナリズムがあるのかもしれない。それは、右翼と呼ばれる物ではなく、世界に優しくスピリチュアルででも国が大事、といった考えの若者が多いように。そうすると、本来は中国のものであったラーメンが、日本独自のものとして発展したことに根差した感覚が生まれているのかも。
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ラーメンを軸に近代日本の歩みを論じる。
安藤百福が作ったチキンラーメンと大量生産の関係、小麦を食べる習慣を植えつけるためのアメリカの戦略、ご当地ラーメン誕生の経緯、ラーメンとナショナリズムなど、興味深いトピックスが多い。
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ラーメン屋さんほとんど行かないけど、作務衣系とかラーメンポエムとか、確かにそんな感じだなあと納得。みんなラーメン好きだよね…
普段あまり触れない情報なので興味深く読んだ。
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読み進めていくうちに、ラーメンに関する本を読んでいるはずだったのに、いつの間にかバレーだったりテレビだったり田中角栄の話になっていて、不思議な感覚になった。とにかくむちゃくちゃ面白い。
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帯の煽り文句と、まえがきのテンションの高さから、面白おかしい系かと思いきや、言葉の選び方と文体が大仰なだけで、中盤からはその大仰さも引っ込み、割とマジメにあれやこれやを語っている。
しかし、読み終わったばかりの今ですら、一体何が書いてあったか思い出せない。。。ひとつひとつのエピソードには、かなり興味深いものがあるのだが、次から次へと関連性が不明なままに羅列されている、ような印象をうけた。
なんとなくこの本の骨子は、筆者が「作務衣系」と命名した、ラーメン道やらラーメンポエムなどに表される居心地の悪さ、もっというと、ダサさ、みたいなものに対する、豊富で幅広い知識と膨大な文献からの引用を絡めた、壮大な揶揄、のような気もしなくもない、と思ってしまうのは、私の根性が捻じれてるせいだろうか?
もちろん、麺屋系ラーメンが、デフレの波に飲まれず、腕とアイデアで勝負する姿勢に、一定の賞賛もしている。まさにベンチャーのあるべき姿だ、という意見には大いに賛成するところです。
しかし、ラーメン屋で、壁になにやらの手書きのポエムを見るにつけ、あれだけは本当にウンザリしちゃうんだよね。