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投稿者:豆丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰かに薦められたわけでもないのに、気が付いたら購入していました。
アシカのコーヒーと煙草(名前です)を軸に可愛い絵柄でちょっと毒のあるお話が展開されていきます。
上巻は比較的優しい話ですが、下巻になるとなんというか、一気に読むのが辛くなっていくのです。
一話完結かと思いきや、オムニバス形式で少しずつ登場人物の影の部分が浮き彫りになり、読んでいて心に棘が刺さります。
でも、不思議と心地よい棘なのです。
落ち着かないし、救いもあまりないのに、難解なのに泣きたくなるのに少しだけ何かが許される様な気持ちにされる。
本当に不思議な漫画です。
もしも、これがアシカではなく人間だったら、きっとこんな気分にならず、辛いだけだったと思います。
この話をあえてアシカで描いた作者のセンスに脱帽するばかりです。
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:asura - この投稿者のレビュー一覧を見る
集英社から全6巻が刊行されていたものが秋田書店にて上・下巻で出版されました。
登場するのは人ではなくアシカ。
鯨解体工場で働く仲良しのコーヒーとタバコ(煙草農園を買うのが夢)。
おしゃれで雑誌のような生活を夢見ている女の子チェリー。かけおちしたウサギとアシカ。羽の生えたB・パーカー...。
そこが夢のように美しくて優しいのはなぜかは結末に近づくにつれ分かってきます。
愛しくて、切なくて、大切な宝物のような鈴木志保の世界が結実した代表作です。
ビジュアルや構成はアートとしても認められ、絵本や詞的なものが好きな人にもおススメです。
著者をまだ知らない人にぜひ読んでもらいたい。
『永遠に続くパレード』は本の中にあります。
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こういうの好きなんだよね、トライガンにも似た良い意味での奥行きの無さ。世界の終わりに着いたような感じ。モノの名前を名前にしちゃうのとか好き
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マンガ愛蔵版です。上下巻。
主人公は2頭のアシカ。名前は「煙草」と「コーヒー」です。絵がかわいらしいからといって何の心構えもなく読み始めると、ほぼ間違いなく最初っから読み直すことになるでしょう。
これはもはや芸術品。考え込む物語や、優しさに満ちた作品が溢れています。
そこらへんにある哲学書を読むよりも、
こっちの方が得るものは多いかも。
上巻で好きな話は「崩れる」、「ガブリエル」、「チャールストンで生きてたころ」、「フロリダでは桃が熟れる頃」あたりです。愛蔵版でない、オリジナルはどこの店にも見当たりません。以前近所のネットカフェでリクエストしたら奇跡的に入荷されました。しばらくして、そのネットカフェはつぶれますた。
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昔読んだ時は「こじゃれてて難しいフランス映画みたいなマンガ」と思いました。
久々に読んでみたらイメージは変わらないけどなんだか深いなと。
切ないし胸が痛い。
「崩れる」が好きです。
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名作「船を建てる」の復刻完全版。
2匹のあしか、コーヒーと煙草の物語。
2匹のあしか、ですよ!?
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癒される漫画なんだけど、奥が深い!
人生に行き詰った時に読んだら良い作品だと思う。
もう十数年前の漫画なんだけど、今読んでも面白い☆
これを読んで考え方が、少し変化したぐらいスゴイと思う。
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どこか温かく、どこか冷たい物語。
とても優しいのだけど、優しいだけではない。
画はほのぼの。
Book1stにて衝動買い。
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暖かくて、白っぽくて、
何処までも静か。
しんしんと降り積もる
「日常」が愛しくて
薄氷の向こうに透けて見える
遠いとおい寂しさ、別離。
夢の中でアザラシになるのか、
私こそがアザラシの見る夢なのか。
目覚めることが、こわくなる。
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アシカのタバコと珈琲の物語
オサレ漫画で終わらないすばらしく美しい世界
旧版をちまちまそろえていたら新装版が出てしまって迷い中
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私の大切な友達。アシカ達。天使達。コーヒーと煙草、そしてチェリー。ミツバチみたいにハッピーな毎日に漂う残酷な世界の終わりの空気。さぁ、歌え踊れ進めパレード。高速でエンドレスで回れレコード。
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A.K.氏お勧め!
ほ、ほしい、、、。読む前から、装丁のうまさにやられます。kokorouta
そして、以下、A.K.氏のコメント。もう、絶対買いでしょ?!
二匹のアシカを主軸に様々な登場人物(アシカ物?)の場面が切り取られ、錯綜し、ヨーロッパ映画のように、詩のように展開されていくストーリー。 登場人物は誰もがどこかに寂しさを抱え、そして自分の中の大切なもの、大切な人を慈しんでいます。そして最後に待っていたものは、、。まだ1回読んだばかりでうまく咀嚼できておりませんが、ぜひご一読を!
カポーティー、ポリス・ヴィアン、村上春樹、フリッパーズギター、ウィリアム・クライン、など、小説、映画、音楽へのオマージュがかなりあります。 分からないものも多分たくさん混じっていそう。いちばんわかりやすいのはドリフですが!
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この時はまだお話についてだったんだ。
そう。ただお話をしたかったんだ。君と。
世界に何も起こらなくたってそれについて話せるなんて
とても夢のあることだと思わないか。
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ただのおしゃれ漫画かと思ったけど、気付いたらすっかりと穏やかで少し寂しげな魅力にやられてしまっていました。
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声を大にして「この本がいい!」と勧めたくはない。誰にも言わずに、死ぬまで本棚に置いておきたい。私の遺産分けの時に、誰かが本棚のこの本を手にとって持って帰り、そしてその人が死ぬまでその人の本棚にあって欲しい。そういう、私にとって大切な本です。