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投稿者:けん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ひきこもりの男性が、頼りにしていた母が家を出たあと、母の残した書き置きを頼りに、久しぶりに祖母の家を訪ねる。ところが、祖母は認知症で孫である男性のことが分からない。祖母の家には、亡き父の再婚相手の娘が暮らしていて、その日から3人での奇妙な生活が始まる。地域の人々との交流から、3人に徐々に変化が現れる。
引きこまれ1日で読んでしまった。読んだあとはさわやかな気分で、元気も出てきます。
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
いじめの話かと読み始めたら、蓼科へ向かった主人公が、父親の再婚相手の娘と巡り会う。いじめの部分では泣かせ、蓼科では存分に笑わせる。何気なく買った本だが、どうやら一気読みになりそう。徹夜かも。
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投稿者:Chocolat - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず、文庫の表紙が、御大、東山魁夷って、何?と、考えたけれど、内容を読めばなるほどでした。
心の問題を抱えた二人の若者の成長と、老人問題と、稲作…という、組み合わせが面白かったし、表紙と同じく気持ちの良くなるような物語でした
とにかくおにぎりが食べたくなる
2023/05/05 14:59
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投稿者:なつみかん - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいるととにかくおにぎりが食べたくなります。原田マハ的な感じで、泣かせに来ている感は否めませんが、それでも爽やかな読後感です。
日本人にとってお米は特別な存在であることを改めて感じました。
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投稿者:まさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
離婚や引き籠もりや認知症などさまざまなテーマが描かれていますが、明るいタッチで表現されています。読後に元気を与えてもらったような感覚になる本です。
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引きこもりが米作りを経て人の温かさを知る物語。
手をかけて作ったお米で、愛情たっぷりににぎられたおにぎりは、そりゃコンビニのものよりも美味しいだろう。でも現代人はそこに気付くことが少ない。ネット上の仮想の人より、目の前の人とのコミュニケーションのほうが大事だってことに気付いてほしい。
あたしもおにぎり食べたくなっちゃったな。それにしてもマーサばあちゃんってかわいい。あんなおばあちゃんになりたい。
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泣きました。
声も涙も出しませんでしたが
確かに心がむせぶのを感じました。
私の母はアルツハイマー型認知症で
マーサばあちゃんと同じ、要介護3。
亡くなった父も
早くからその傾向があって
でも夫婦ふたりが
寄り添って暮らしている姿が
とても幸せに見えたので
私たち夫婦は すぐ近くに家を建て
同居はせずに見守っていました。
父が骨折をきっかけに寝たきりになり
一年足らずであっさり亡くなった後は
もう母はいろいろのことを
覚えられなくなっていました。
それでも
週3回のデイケア通いと
週1回のケアマネさんの買い物サービス
週末の私たちとの夕食作り
症状の進行を遅らせる薬の助けも借りながら
今も一人で暮らしています。
私が「人生」だとしたら
私の母はマーサばあちゃんであり
「人生」のかあちゃんなのです。
まだ私たちの顔と名前を忘れずにいてくれる
母が あとどれくらい自分の意志で暮らせるか
母が壊れないうちにできるだけのことを…
…なんて少しも思いません。
生きるぼくらは自然に繋がってただ自然に
生きています。
このストーリー、私と母に重なり過ぎです。
そうそう。私がまだ保育園に通っていた頃
うちは小さな田んぼを持っていて、父と母が
わずかながらお米を作っていましたね。
そんなことまでが重なって…もう無理。
つぼみのおにぎり。
「人生」のおにぎり。
かあちゃんのおにぎり。
マーサばあちゃんのおにぎり。
どれも絶対においしいです。間違いなく。
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いじめ、離婚、引きこもり、介護、母子家庭、
農業の未来・・・色んな社会問題が
盛り込まれつつもこころ温まる作品でした。
誰かのためになりたいと一生懸命に動く人生と
つぼみ、時にはいろいろと間違えたりしても
お互いの苦手な部分を補いながら助け合い、
まわりのたくさんの人たちも助けてくれる。
そして昔ながらの変わった米作り。
人が健全な心と体の状態を保つためには
なりふり構わず誰かのためにそして自分の為に
一生懸命に生きればいいんだとそうすれば
自然と手を差し伸べてくれる人も出てくるし
道も開かれる。なにごとも初めの一歩ってのが
なかなか難しいが歩き出してみればなんとか
なるもんじゃないのかなとこの作品を読んで
思いました。マーサばあちゃんのような奇跡が
そうそう起こるとは思わないが作品の中でも
その奇跡が起きたことにうるっと来た。
そして最後に人生がかあちゃんと対峙する
ところでさらにうるっときました。
人生とマーサばーちゃんとお米、
そして母・・・すごくいい話でした。
今は無性におにぎりが食べたい・・・
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いじめから引きこもりになった青年が、農村での出会いを通じ、新しい「人生」を歩み出す物語。
梅干入りのおにぎりを再び食べられるようになる物語。
作中の稲作は、ほのかに宮沢賢治の香り。
道沿いに、東山魁夷の手による風景。
そして、旅立後の主人公が出会う人達が、みんないい人たち。
ある意味、ファンタジー小説だけど、いじめや引きこもりの他にも、認知症や離婚後の貧困や就職難や、身の回りにある辛い現実を背景にしながら、主人公といっしょに心が癒されていきます。
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24歳、麻生人生君の変化のきっかけは母のある行動。生きる力を取り戻すために何が起こったのか。この本を読んだ疲れてる若者たちに、何かが届くといいなぁと思う。それと同時に、終末を迎えつつある高齢者とも共に生きてくれる街に住みたいとも思った。マーサばあちゃんの住む所のような。
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自然と命と自分たちと、
みんなひっくるめて、
みんなで生きる。
人の手で結びながら、
みんなで生きる。
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大好きな原田マハさんの作品ということ、表紙の絵に惹かれて。
いじめの描写部分など、読むのが辛くなったところもあったが、以降原田さんの読みやすい文体で感動ありつつサクサク読める。
ただ、うまくいきすぎの感があり、そこが少し引っかかった(そんなにうまくいかないよなーと(笑))けど、やはりラストは涙が出た。
手をかけた美味しいご飯、お米が食べたくなる。
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ひたすら涙なみだ。私は本当に「おばあちゃん」という存在に弱い。あーおばあちゃんに会いたいな。会って「ごめんね」と「ありがとう」を言いたいな。恩返しがしたいな。この本はかけがえのないことを思い出させてくれた気がする。「緑響く」にまつわるエピソードもお気に入り。やっぱり好きだな、この絵。
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こういう美しい物語って必要だと思う。
現実世界ではクサイとかキレイごととか言われてしまいそうな、真正面から言うには気恥ずかしくなるような純粋で前向きなメッセージをすっと伝えてくれる物語。
自分の人生を振り返り、大切な人たちを思い浮かべながら、読んでいくと、何度も涙が溢れるシーンがあった。読んでいる間、癒され元気づけられることが心地よい一冊だった。
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あらすじ(背表紙より)
いじめから、ひきこもりとなった二十四歳の麻生人生。頼りだった母が突然いなくなった。残されていたのは、年賀状の束。その中に一枚だけ記憶にある名前があった。「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」マーサばあちゃんから?人生は四年ぶりに外へ!祖母のいる蓼科へ向かうと、予想を覆す状況が待っていた―。人の温もりにふれ、米づくりから、大きく人生が変わっていく。