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自分しか知らないと思っていた感覚が沢山描かれていて、恥ずかしくなった。今井キラさんのイラストが可愛くてページをめくるのが楽しかった。心に残る一冊。
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イラストが華やかで、ロリィタワールドの様な雰囲気はなかなかいいなと思った。主人公を取り巻く環境、主人公の考えが想像つく。
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もうね……挿絵が可愛すぎて………
いや内容もちゃんと読んだけど、この挿絵が無かったら全部を読む気にはならなかった。次の挿絵を見たくて読み進めていたよ。
思春期の女の子をこれでもかと表現したような作品なのだろうが、いや私はその年頃でも流石にこんなに忙しくコロコロとあっちこっち考え散らかしたことは(少なくともそんな自覚は)無いな…と、どこか呆れた気持ちが入り混じった状態で、語り手とは最後まで距離を置きながら読了。
文章としては、やはり、一番最後の、眠りに落ち、夢の世界に入るシーンが好きだな。あとは、夕暮れの美しい空気に包まれるシーン。次点で、見飽きた帰り道に初めてきた都会の少女ごっこのシーンと、お風呂から見える星空のシーン。
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ようやく購入できた本の一冊。
乙女の本棚シリーズの「女生徒」
物語が素敵なイラストとコラボレーションして、より一層イメージが付きやすい。
「私」と同じ時代を経たことですべてではないけど、共感しやすいなと感じた。
この本に描かれている「私」の想いや、感情が切なく、悲しく、時に心温まる。
もどかしさや、自分の中では処理できないどうしようもない感情。
どれも自分で感じたことのある感覚。
思っていたほど、読みにくくなくさらっと読むことが出来た。
イラストもとっても素敵で物語の雰囲気がより感じられた。
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『女生徒』の素晴らしいところは、感情の描写のリアリティさにあると思う。
本当に繊細に、丁寧に伝わる。美しい。
実際に共感できるし、なるほどこの子ならそう言語化するのかと関心する。
ヒロインの名前が最後まで明かされないミステリアスさも魅力。太宰作品は、苗字か名前どちらかでも明かされることが多い気がするので、なんとなく気になる。どんな名前なのか想像してみるのも結構楽しい。
(元ネタは有明淑という太宰ファンの日記らしいので、少女の名前は「シズ」とかかもしれないなぁ。と思ったり。ちなみに元ネタの資料は青森近代文学館で販売されているのでぜひ!)
ヒロインの行動は時に才女で、時にあどけなく、急にしょげたり、おどけてみたり、難しいことを考えてみたりでとてもかわいい。
思考する話題がころころ変わったり、感情の浮き沈みが激しかったり。まさに成長期真っ只中。
主人公のことを知れば知るほど親近感が湧いて、友達になりたくなる。まったく作り物という感じがしない。
初めて読んだ中学3年生の頃からずっと、ずっと大好きな作品です!!これからも読み返して、こんな感覚あったなーと懐かしみたい。私のバイブルの1つです♡
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この作品を初めて読んだ時は自分も同じ女生徒であり本から得た言葉に頼っている狡くて厭なやつでした
少女のまま死ねそうにないので自分も美しく生きたいと思います
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乙女の本棚シリーズ、記念すべき第一作目。
少女の朝目覚めてから眠るまでの一日、その心象を描いた作品。
少女というには時間が経ちすぎたけれど、「ああこんなこと考えていたな」と懐かしく思う箇所もあれば「今もこんなことで悩んでるな」と成長してない自分に辟易したりする、それくらい人の心に丁寧で気持ちに寄り添う物語。
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東京に暮らす一人の少女。
彼女のある1日の心の動きを描く。
繊細なようで図太い。
猫のように気まぐれで子リスのように臆病、万華鏡のように気分が移ろう少女。
これぞ思春期って感じがした。
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巻末エッセイを含め、白地の背景に焦茶色(?)の文字のページが、印刷が上手くいかなかったのか何なのか、字が少しずれてぼけて見えて、目がチカチカして気になった。せっかく可愛くて素敵で好きなのに、残念。
それはさておき、引用したくなる、線を引いて覚えておきたくなる文章だらけだった。とっても鋭い。
この『女生徒』は、わたしの鏡だ。
ふいに「お父さん」と口に出してみて気恥ずかしくなったり、「よいしょ」と掛け声をした自分に気持ち悪さを感じたり、可哀想な犬に居た堪れず敢えていじわるをしてやったり、理不尽な状況を前に結局何もできず、悔しさに「こんなくだらない事に平然となれる様に、早く強く、清く、なりたかった。」と思ったり。
お父さんが後で「中心はずれの子だ」と言う。
他のレビューを見て、人がこの作品の是非を論じる様子をチェックして、素直に好きなものを好きと、人の目を気にせず全力で訴えることができないでいる自分に気づき、ああ、くだらないと思う。
バスから降りたところ、くすくす笑ってしまった。
「いい娘さんになろうと思った。」
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乙女の本棚シリーズのから、太宰治さんと今井キラさんのコラボ作品の「女生徒」です!思わず表紙から可愛過ぎて見入ってしまったっ(*´▽`*)♡
ストーリーは、東京暮らしで読書好きの少女のある1日…目覚めてから寝るまでの間、学校へも行くし家事もこなし、愛猫とも戯れ、母との交流もあったり…特に大きな出来事はないのかもしれないけれど、少女はすべてのことに一喜一憂しながらも、今を生きてる感じがします。思春期独特の感情の起伏が、本当にうまく描かれています。今井キラさんのイラスト、作品中もとっても可愛いです♪
乙女の本棚シリーズの作品が、自分のブクログの本棚に並ぶのっていい感じだと思うんですよ(って、完璧自己満足の世界ですが(^-^;))。なのでこれからちょっとの間、乙女の本棚シリーズからレビューを投稿したいと思ってます。あまりにも高名で敬遠しがちな文豪の作品が多いけれど、イラストがステキだから読み進めたいって…この思い止まりません(*^^)v
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〈乙女の本棚シリーズ〉
太宰治+今井キラ
あさ、目をさますときの気持ちは、面白い。の書き出しで始まる女生徒。
1日の出来事で感じたことを言葉にしている。
その言葉ひとつひとつが音符のようでリズムを感じる。
女生徒ならではの女に関する言葉も鋭い。
草をむしっては、形はちっとも違っていないのに、いじらしい草と、にくにくしい草と、どうしてこう、ちゃんとわかれているのだろう。
理屈はないんだ。女の好ききらいなんて、ずいぶんいい加減なものだと思う。
けさ、電車で隣り合わせた厚化粧のおばさんをも思い出す。ああ、汚い、汚い。女は、いやだ。
自分が女だけに、女の中にある不潔さが、よくわかって、歯ぎしりするほど、厭だ。
女生徒の言葉とは思えないほど辛辣である。
彼女には亡くなった父への思いがあるのだろうが、母には何も求めていないことに不穏さを感じる。
朝目覚めるとまた灰色で虚無で意地悪だと思うのだろうか。
王子さまのいないシンデレラ姫だと言うのは辛い。
儚さが絵に現れている。
色も柔らかく、溶けていきそうだ。
そっと箱を開ける手は、何かを期待しているのに…。
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なんだかよく分からなかったです。
だけど、追った文字がどんどん頭の中で上から下へと流れていく感覚がしました。コロコロコロコロ
不思議。とにかく不思議。
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どこかであらすじを見知って、ずっと読みたいと思っていた一冊。
なぜか、女生徒と教師の恋愛話だと思っていて、期待して読み進めていったが、全然二人に大したつながりはなく、ある女生徒の思春期独特の心の内を淡々と語ってゆくだけで終わってしまった。
あれ?と思って少しがっかりしたものの、この女生徒が抱えている生きづらさは、私自身に重なるところが多々あり、もう一度読みたい作品の一つになった。
太宰は男であるのに、なぜ、こんなにも女の苦しみがわかるのだろう。
「ああ、汚い、汚い。女は、いやだ。」
というフレーズがあったが、始終、自分のことを醜いと思って、汚いと思って、自分に嫌気がさして汚らわしく思う感じ、すごくよくわかる。
自分を殺して、愛想笑いを浮かべたり、気持ち悪くて嫌なのに我慢しなくてはならなかったり…。そんな自分がますます嫌いになってゆく感覚が手に取るようにわかった。
大好きだった父親が死んで、忙しい母親の代わりに家事をたくさんこなしたり、考えなきゃいいのに余計なことを考えて落ち込む感じ、病んでいる感じ、すごくわかる。
最初から最後までずっと陰鬱で、自己否定感ばかり募っていく感じが、私だけしか知らなかった感覚を代わりに書いてくれている感じがして、何だかとても嬉しかった。
太宰作品、病みつきになりそう…。
もっと他の太宰治の作品を読みたいと思った。
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自分も同じ事を考えてると共感できる部分がでてからスラスラ読めるように、内容も分かるし、頷きながら読んでた。振り返ると内容は忘れてしまったけど綿菓子のような金平糖を食べているような甘くてふわふわ時にはジャリっと鋭さを持った感覚。
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太宰治文学忌、死因は入水自殺、場所は玉川上水
1939年の作品
太宰治のファンの日記から
3カ月分を1日にぎゅうっと
100年近く前の少女の気持ちは、不変だ
太宰治は女生徒だったのかと思わせる程の語口
少女の朝起きてから、その日寝るまでの一日を
語り尽くす
思春期の自意識が ぱたぱた変わる
とはいえ、朝起きて学校行って美容院行ってお客様もてなして、忙しい女生徒だわ
絵は今井キラさん、ちょっとクラシックで優雅さもある女生徒でした