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ひどい!
ここまでひどい小説を読んだ事はない。
でも、大好きだ!
茶川賞受賞作と帯にうってあって、冗談で済まされないんじゃないか、という凝り方(赤い帯というのも、蹴りたい背中のパロディであろう)
田中啓文さんのお話というのは、はっきり言って「通」好みで、決して文章も巧いというわけでもなく、ストーリーも面白い、と言えない(とくに短編はピンキリがはっきりしている)
では、何が魅力かと言えば、その脱力感であろう。
山田正紀に神狩り2を早く執筆するよう頼みたいけれど、きっと彼なら「やあ、まだまだ先」と言うだろう。
なんていう文章が、さらりと紛れ込んでいる。
「赤い家」なんてもっとひどい。肝心なトリック部分が駄洒落で終わっているのだ!
はっきり言って、途中に出てくる駄洒落も溜息しか出ない。
でも、大好きだ!
たぶん、普通の人が買ったら、本を壁に投げつけるか燃すかのどちらかであるが、私はこの本を是非ハードカバーで買いたかった。
素敵な装丁と、内容の凝り方をもっと突き詰めて頂きたかった。
この本は復刻版であるからついていない、という設定の付録も欲しかった。
はっきり言って、面白くはありません。
でも、良いんです。それが。
星一個は、最大の賛辞。
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「銀河帝国の弘法も筆の誤り」に続くSF短編集第二弾。例によってダジャレとグロとバカが基本で楽しい。アイディアの核がダジャレでも、プロットはSFが溢れてて、でも最後はダジャレで、もう大好きである。ヨコジュンのハチャハチャSFをどこかで既に越えて、ダジャレ小説に関してなら暫定チャンプではないか。「赤い家」なんて、SFハードボイルドの名作ですらあるのではないかとか、「地獄八景獣人戯」のラストの脱力感はもはや癒しではないかとか、いや、ほんと名作揃いであると俺は思うのだけど、どう?
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何が良いかと言えば、作者自身が「これは馬鹿馬鹿しい」と分かっていてやっているところ。下手に高尚ぶられては、最悪なのだが。万人には薦められないが、好きな人は好きだろうという類の作家だなあ。
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いやー、何て言ったらいいものやら(笑)。清水義範?パスティーシュ?読みにくいんですけど、駄洒落にところどころ爆笑しちゃったりもして。「おぬしもアルジャーノン」というセリフには吹き出してしまいました。ぎゃふん。あ、「蹴りたい背中」には全く関係なかったです(笑)。
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平成15年度下半期の第130囘「茶川賞」受賞作。
41歳の瑞々しい感性が描く青春群像。
くそっ、やられたっ!
ここまでやるかぁ?
2004年7月22日讀了
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気合を入れて読まないほうが良い。
駄洒落、オチなし、脱力、でも大爆笑は無い短編。
表紙のままの馬鹿馬鹿しさが渦巻いているので、一見まじめな文章に騙されると痛い目にあいます。
茶川賞受賞(そんなもの無いんだけど)に関する文章もどこまで信じたら良いのだろう?
でも悪くないんだよなコレ
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ギャグです。すべてが冗談の作品。でもあんまりおもしろくなかったなあ……B級っていうか3流って言うか。そう言うのが好きな人はどうぞ(笑)
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駄洒落含蓄SF本。
これはタイトルに魅かれて予約した本、内容は後から着いて来た感じ。
芥川賞だったか?《蹴りたい背中》って有ったやん?その同意的駄洒落に撃沈だわさ!
後書きに=作者失踪となっている。真実なのか?駄洒落なんか?
判断しかねるが、謎のままで読終しよーと思う。
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茶川賞受賞。タイトルからしてパロディな駄洒落SF。
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本書に収録されているのは以下である。
未到の明日に向かって
地球最大の決戦―終末怪獣エビラビラ登場
トリフィドの日
トリフィド時代
やまだ道―耶麻霊サキの青春
赤い家
地獄八景獣人戯
怨臭の彼方に
蹴りたい田中
吐仏花ン惑星―永遠の森田健作
「未到の明日に向かって」
作者の対談という形式を取っている・・・が。
どこまでが真実でどこまでがネタなのかの判断ができない。
「地球最大の決戦-週末怪獣エビラビラ登場」
発想は「ΑΩ」と一緒。やっぱりウル○ラマン。
比べてみると面白いかも。
「トリフィドの日」
知性を持ったきのこが世界征服をたくらむ話。
ネタが飽和状態を起こして後半もう何がなんだか・・・。
最後の駄洒落に脱力。
「トリフィド時代」
上の姉妹作らしいが、これは実物を読んだほうが早い。
「やまだ道 耶麻霊サキの青春」
あ。いまこの作品のタイトルをIMEで出そうとしてようやく耶麻霊をなんて読むかわかった。
耶(や)麻(ま)霊(たま)サキ。ガクっ。
山田正紀の作品を読んでみたくなった。
「赤い家」
蚊というゲームのために書かれた作品。
蚊と人間が手を組んで事件を解決していく設定が新鮮。
なんだかんだと楽しんで読めた。
「地獄八景獣人戯」
これまた何がなんだかわからなくなる駄洒落が詰まった話。
ただ「おぬしもアルジャーノン」がやけにつぼにはまってしまった。
「怨臭の彼方に」
不老不死を手に入れる代償とは・・・。
絶対に食事前食事中には読んではいけない。
最後の駄洒落はオスカーワイルドですか。高尚ですな(エッ)。
「蹴りたい田中」
タイトルの元ネタとは何の関係もないと思われる。
大和魂万歳。
「吐仏花ン惑星―永遠の森田健作」
最後に向かううちに駄洒落の応酬になっているが、ラストは衝撃的。
いろいろな意味で。
全体として「銀河帝国の弘法も筆の誤り」よりネタ度と駄洒落度がパワーアップしている印象を受けた。中途半端な知識と理解力じゃ太刀打ちできない。絶対見落としているネタと駄洒落がいっぱいある。やっぱり駄洒落は知的で文化的なんだなと思った(本気かよ)。
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まず、「トリフィドの日」だ。
嬉しいじゃないですか、小林信彦だったかと思うけど原典のJ・ウインダムの「トリフィド時代」を絶賛されていて、集英社文庫の「トリフィド時代」を探し回った事があります。
結局、見つける事ができずに現在まで・・・
遂に田中啓文によって念願かなった?
やっぱり原典、読んでみたいです。
作品内容では「やまだ道 耶麻霊サキの青春」、「赤い家」が気に入りました。
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「蹴りたい背中」のパロディ……なんでしょうかな。
好きな人は好きなんだろうなぁ。
けど、私には面白いとは思えなかったけれど。
読む人を選ぶ作家という印象。
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「わしはシカゴのちりめんじゃこ問屋の隠居」
やられた!良い!パーフェクト!好き!
もうもう、ひたすら、ィエクセェレェーントッ!
ぜひとも音読をオススメする、アレでアレな傑作。
やわらかい頭で読むと、ますます脳がアレでアレなモッツァレラチーズになることうけあい。
田中先生の著書は、ひとりで読んで、ひとりでニヤニヤするに限ります。
え ふ ふ ふ ふ ふ !
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この年の上半期話題になったあの作品をパロったというか、題名だけ借りておちょくったような表題作の他、彗星の影響で知性を持ったキノコが人間に反旗を翻した……パニックSF風の【トリフィドの日】、永遠の若さを求めた美男俳優に、異星人が送った果実の副作用とは【怨臭の彼方に】等々短編9編他を収録。
えっと……「くっだらねー」の一言で済ませてもいいでしょうか。
駄洒落のオンパレードもこの著者の特色だし構わないんだけど、こうも立て続けにやられると少し疲れる。自分が好きなのはこれとはまた違う、この著者の味なんだけどなぁ……。
うーん。
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茶川賞受賞後失踪した田中啓文の最後の作品……という触れ込みのタイトルからしてアレな作品。
この人凄すぎて天才かと思った。電車の中で笑いを堪えた。
「どすこい/京極夏彦」で笑える人ならおおウケだと思う。
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SF短編集ではあるものの、タイトルどおりに駄洒落で全編が包まれている。
くだらない、あまりにくだらない。
突き抜けた馬鹿馬鹿しさは笑えないようで、でもやっぱり笑ってしまった。