投稿元:
レビューを見る
食品物理学の話。理科系だったから面白く読めるが、女性の文系にはちょっと難しいかも。でも、この本を読むと、手作りチョコがどうして不味いのか良くわかる。チョコレートがメインだが、マヨネーズやマーガリンの話もある。純粋な科学だが、食品が故の難しさが良くわかる。まだ、論文に掲載されていないことも書かれていて、科学者の思考についてもわかるようになっていて、興味深い。
投稿元:
レビューを見る
チョコレートや乳製品を通し,食品物理学の現状を概説する.身近な食品にこれ程の工学的奥行きがあることに驚く.材料科学を知らないと,高校までの知識では恐らく理解できない.
投稿元:
レビューを見る
チョコレートの結晶の型がその口溶け感を決める。テンパリングという温度調整方法がそれを制御していた。
マヨネーズは冷凍し解凍すると油と水が分離する。エマルジョンが破壊されるから。大豆油だとそれが起きない。
発ガン性があるトランス脂肪酸を減らしたマーガリンに粗大結晶が出来易い。
安いチョコレートには、ココアバターではなく、パーム油が使われる。メカニズムが分かると何でも代用されていく。
投稿元:
レビューを見る
知らない事だらけで面白い。ココアバターの結晶には6つのタイプがあり、5型が一番美味しい。6型が安定だけど、いわゆる粉吹いてるやつ(ブルーム)で美味しくない、とか。
中盤以降、マヨネーズ、マーガリンの話はちょっと専門的過ぎてあまり面白くない。
投稿元:
レビューを見る
新書なので一般向けに書かれているとはいえ、かなり専門的な内容が含まれています。ある程度知識がないと理解するのは難しいと思います。そう言う意味ではどちらかというと専門家向けの研究紹介だと思います。そして、チョコレートに関する本、と言うよりも、著者の研究内容である油脂を中心とした食品物理学という学問の紹介の本です。この分野の研究について知りたい、著者の研究について知りたい、という人(科学者)にとってはとても読みやすい入門書だと思います。
投稿元:
レビューを見る
カカオの産地である熱帯雨林地方は気温が高くココアバターが固まらないため、飲むチョコレートしか作ることができない。逆に食べるチョコレートが作れるほどに気温が低い土地では、そもそもカカオが育たない。熱帯雨林地方で採集したカカオが気温の低いヨーロッパに持ち込まれて初めて食べるチョコレートが作れるようになった次第。このチョコレート、いまだに構造は謎だらけ。本書は最先端をいく美味しい物理の科学をもって、この謎を解き明かす。一粒のチョコレートにも玄妙な味わいが感じられるようになる一冊。
投稿元:
レビューを見る
☆ココアバターの80%以上がオレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸の3成分。
☆おいしさは溶け方、結晶構造によるが、ココアバターの結晶構造は謎のまま。また、結晶構造の解析には、つくばKEKのフォトンファクトリー、Spring8といった放射光施設を使っている。
(参考文献)
カカオとチョコレートのサイエンス・ロマン けあ、チョコレートの科学 朝倉 け、新版 お菓子「こつ」の科学 け、チョコレート カカオの知識と製造技術、チョコレートの散歩道 佐藤、佐藤の世界史 川北、脂質の機能性と構造・物性 佐藤 け
投稿元:
レビューを見る
【良い点】
食品物理学という学問はあまり馴染みがなく、さらに、油脂の研究はその中でも特にマイナーな領域。身近なお菓子でありながらよく知らなかった、チョコレートの研究を知ることができるところはおもしろい。また、トランス脂肪酸、テンパリングなど聞いたことあるけど、ちゃんとわかっていなかったところが丁寧に解説してあり、わかりやすい。
【悪い点】
研究は進んでいくものである以上、2016年はもうだいぶ古い。絶対買わない、笑、図書館で十分。
専門的な内容が多すぎるわりに、結果はお見せできません、と言った感じで濁してしまうのはどうなんだろう。そもそものある程度の知識がないとおもしろくないかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
チョコの奥深さはわかった。原産地、結晶の話などは社会や理科の問題点として考えると読み応えはある。
バターなど後半は何となくパターン化されてきたような印象を受け、さっと読んで終わり。
このうんちくを披露する人が周りにいないのが残念。
投稿元:
レビューを見る
チョコレートの美味しさを、食品物理学によって解説してくれる内容。
解りやすく書いてくれているのだが、専門的な用語も多く、かなり難しい内容。
そこでチョコレートの美味しさを紐解くSFだと思って読んでみれば、難解な用語も解った風に読み流し、なんとなく全体像が掴めてくる。
この本のおかげでチョコレートの歴史や性質の面白さに気付き、チョコレートがますます好きになった。