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アスリート達の超越した能力を発揮する時に一体脳は何をしているのか。
脳のお話としてはそれほど目新しい内容はないけど、アスリート達の具体例を出しながらの説明は非常に興味深く面白かった。
とてもわかりやすい内容なのでおすすめです。
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脳のメカニズムをわかりやすくアスリートの具体例とともに描いていて、とても新鮮で面白かったし読みやすかった!超一流アスリートの脳内を垣間見た感じ。脳力バトル!
睡眠による恐怖の学習と、「嫌なことは寝て忘れる」はとんでもない過ちだったってことは衝撃だ!
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近年のスポーツの現場には、私たちの想像以上に最先端の科学的知見が投入されているようだ。多くの人がイメージする体育会系の精神論・根性論はすっかりなりを潜めている。その代わりに運動生理学に基づくトレーニング、栄養学を用いた食事管理、対戦相手のデータ分析といった手法が、いまや常識なのだという。
ただし、神経科学(脳科学)のスポーツへの応用例はまだ少ないそうだ。しかし、例えばテニスのプレーはしばしば「100メートル走とチェスを同時にしているようなもの」と言われることもある。体験的に「スポーツは頭を使う」のを実感している人も多いだろう。実際にスポーツと脳には深い関係があり、神経科学のスポーツへの応用は、今後注目を集めていくにちがいない。
本書『勝てる脳、負ける脳』では、神経科学の視点からスポーツの現場での出来事やアスリートたちの言葉を分析。彼ら彼女らの脳がいかに働き、変化しているかをわかりやすく解説している。
著者の内田暁氏はスポーツライターで、テニスを中心に専門誌やウェブサイトなどに寄稿している。小林耕太氏は同志社大学生命医科学部医情報学科准教授。神経行動学を専門とする。
モチベーションはギャンブル性によって高まる
アスリートは毎日のように厳しい練習に励み、自身の技術を向上させる努力を重ねている。肉体面のみならず、精神面の負担も小さくないだろう。その継続にはモチベーションの維持が不可欠だ。
本書によると、モチベーションの高低は、体内のドーパミンの放出量と深く関係している。ドーパミンの放出量が増えると、人は「やる気」になり、モチベーションが高くなる。人体では、脳に報酬(快感につながる刺激)が得られるかが不確かな状況におかれた後、それが得られると予測できた瞬間にドーパミンが大量に放出される。
アスリートが日々チャレンジしている試合での勝利や記録更新、技能の上達などは、達成できるかどうかわからない「不確かな報酬」だ。上記のメカニズムに照らすと、アスリートは、これらの報酬が得られると予測できるからこそ、チャレンジを続けるモチベーションを維持できるといえる。
錦織圭選手のモチベーションの源とは
だが、一流のアスリートに近づくほど、ちょっとやそっとのトレーニングでは上達した実感(=報酬)が得られそうもないと感じるようになってしまう。するとモチベーションが維持できず、厳しい練習に耐えられなくなりがちだ。
それでも世界トップレベルのアスリートたちがモチベーションを維持し続けているのは、なぜだろうか。
その答えは「新鮮な報酬を発見する能力」にあるのではないかと、著者らは推察している。例えばテニスの世界ランキング最高4位に達したこともある錦織圭選手は、「ちょっとずつ前のゴールをクリアしようとしていた」そうだ。すぐには達成困難な遠いゴールをめざすよりも、少しずつ「上達の実感」とともに脳への「新鮮な報酬」を得ながら前へ進む。錦織選手は意識せずとも、そんな神経科学の研究成果をもとにモチベーション維持���心がけているのだろう。
こうした一流のアスリートの取り組みは、私たちの仕事や生活にも応用できるのではないだろうか。本書を参考に、工夫してみてほしい。
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アスリート時代の悩みが、科学的な根拠に繋がり、納得の内容。
反復練習やイメージトレーニングによる効果と副作用が、思わず膝をたたくものだった。
大学の頃に知りたかったが、当時は無理。
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潜在意識を活用したスキル・ノウハウの向上や学びのためのワークショップをデザインする上で理論としてスポーツではどうしているのかを知りたくなって思わず手にとった本である。
読みやすい。工学部系の論文を見慣れている者としては数字に拘らずにずいぶんとざっくりとした内容なのでちょっと驚いた。
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スポーツ(テニスの解説が多い)、もしくはピアノなど、身体動作を使って勝負している人にとっては、
何かヒントになるんじゃないかと思った。