中国春秋時代の兵法書ですが、そこには人間社会の鋭い洞察が含まれており、必読の価値ありです!
2020/02/29 13:41
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、私たち日本でも名前だけはある程度知られている「孫氏」の解説書です。ただ、名前を知っている人はいてもその内容まで知っている人はあまりおられないでしょう。「孫氏」は中国の春秋時代の孫武が書き著した兵法書であり、およそ2000年以上も世界で読み継がれてきた世界最古の武術書でもあります。この理由の一つとして人間界の鋭い洞察が含まれているということがあるのでしょう。こうした内容は、現代社会の組織統一や統率などにおいて応用が可能なのです。ぜひ、この機会に中国の有名な「孫氏」について学ばれては如何でしょうか。
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現存最古となる前漢時代の竹簡本を底本にした訳注本。訳も読みやすく、何よりも浅野氏の解説がとても分かりやすく、スムーズに読み進めることが出来る。孫子を知っておけば、中国史の歴史小説を読む楽しさが倍増すること請け合い。
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人は常に合理的に行動すべきか、と問われればそれは各人の信念によるほかない。しかし合理的に行動するにはどうすればいいか、と問われるのであれば、この本を薦める。
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孫子の兵法書といえば三国志でもおなじみだが、現代を生きる自分が読んでも
はっと思わされることが多い。
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1970年ごろに発掘された竹簡本と慣行の本をもとにしての孫子なので正確らしいし、浅野さんによる解説が素晴らしい。
現代日本語と読下し文と白文と浅野さんの解説があって理解を容易なものにしているし、最後に孫子の成り立ちや時代背景についての解説もよい。
孫子が時代を越えて生き残っているのはそれが初めて軍事思想を体系化したものであることに加えて、雑多な要素が複雑に入り組む軍事を抽象化した点にもあるんだろうか。
これは常にポケットに入れておきたい本No1かも。
ちなみにおれがめっちゃ気に入った言葉は最後の「死者は以て復た生く可からず」。人間死んじまったら生きかえらねんだよ、だからようく考えやがれってそうゆうこと。
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中国最古のすぐれた兵書
戦略・戦術の論議における深遠な洞察は,ひろく人生全般の問題に適用しうるものである
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講談社学術文庫は、もう一種の高級ブランドだなぁ。
今まで紹介した中で、もっとも本格的なものです。
訳、読み下し、解説、単語の説明も充実。
一番古い資料を底本にしているのも大きな特色です。
この本を改めて読んで、気に入った一文が「人間は必ずしも他人の部下になることを嫌いはしない。ただ、信頼できない主人に仕えるのを嫌うだけである」(P171)
それにしても、孫子は本当に現実主義ですね~
占いとか、すっごい流行ってたのに。
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この本大好きです
書かれている内容は、古代の戦争に関することですが、現在自分の置かれている現実に置き換えても、かなり納得のいく解答が得られると思います。
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金谷氏版(岩波)の次に読みたいと興味を持った孫子はコレ
解説が入っているので、金谷氏版より理解しやすいです。
ただ、金谷氏版を読んでいる時の「こういう意味だろうか」と読みながら、何となくワクワク想像していた部分もあり、その部分がなくなった感じです。
ついつい現代語訳ばかりを読んでしまい、現代語だけを読むと、ありきたりな言葉で、心に残りません。
金谷氏版と併用して、長いスパンで、何回もかみ締めていきたい名書であることは間違いありません。
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最近のマイテーマ「戦争・戦略論」の自主課題図書。
具体的な戦略については措いておいて。
(現代とは事情が違い過ぎてなんとも言えない。真っ当感はあった。)
1章・計篇とか3章・謀攻篇とかは、秀逸。
太平洋戦争を始めてしまった日本に教えてあげたい。
何故紀元前の人間に分かることが20世紀の「文明人」であるはずの人間が分からないのか。
本当、時間が経過すればするほど人間って進化するわけでは、決して、ない、んだね。
事前知識がほぼ全く白紙の私にとっては、解説がとってもお役立ち。
先に読んどいてよかった。
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「孫子」自体、岩波文庫版をはじめ様々な出版社から出ていますが、
1 1972年に出土した竹簡をテキストにしていること
2 原文、読み下し文、日本語訳がそろっていること
3 解説が充実していること
以上の理由から「孫子」を読むなら本書が一番かと思われます。
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僕の座右の書のひとつです。
物事の観察力。
自己への観察力。
物量に対する計算能力。
時間に対する厳格な感覚。
上げればキリがないですが、
内容は濃い本だとおもいます。
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超古典。
兵法なんですけど、もはやその戦術的な意味合いはなくなって普遍的な話になってる訳で、日々の中でナルホドと思う事多数。いまさら読んでどーなんかなと思ったけど、読んでよかった。
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解説がかなり詳しい。クラウセヴィッツの戦争論とやたら比較している点が残念。ただ、当時の戦争の様子や、孫子の解釈の仕方が分かるので、その点では良い。
これを入門書として、岩波の方を読みこむと、孫子を深く理解できると思う。
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孫子の原典に忠実であろうとする姿勢に好感が持てる。
他の孫子関連の本は読んでいないのでわからないが、正と奇の解釈が秀逸で、非常に納得がいく内容だった。
何度も読みなおしたくなる一冊。