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現実的で理論的な思考の根本が幻想、という、軸で捉えたアメリカを書く本。
なるほど、正しく間違えまくる国、ということなんですね…
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本書は16世紀から始まったアメリカの歴史を読み解いた壮大な一冊である。内容があまりにも壮大であるため、フライヤーなどで簡潔にまとめることができないが、アメリカ人を知る上で重要な示唆に富んだ一冊である。
アメリカの大衆は申し分ないほど人がよく、巧妙なペテンにすぐ騙される。(P・T・バーナム)昨今映画化されたグレイテストシャーマンのモデルになったバーナム氏もこう自伝の中で言っている。
P126まで読んだ
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上巻はアメリカ国家成立から、1970年代まで。
下巻はそれからトランプ政権まで。
内容は長大でとてもすぐには整理できないが、本当にアメリカ国民はこの本に書かれているような幻想に生きているのだろうか?
たしかにトランプ政権が成立するあたり、真実だとは思うものの、アメリカの生の情報がないだけに信じられないというのが本音のことろ。
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【アメリカは、夢想家たちによる夢の世界の創造物だ】(文中より引用)
アメリカの歴史を「ファンタジー(幻想・空想)」という視点から大胆に論じ上げた作品。建国以来、エンジンにもなればトラブルの素にもなってきたファンタジーの数々をたどりながらアメリカの本質に迫っていきます。著者は、『ニューヨーク・マガジン』誌の編集長を務めたカート・アンダーセン。訳者は、英語・フランス語の翻訳家として活躍する山田美明とイギリスで西洋社会政治思想を学んだ山田文。原題は、『Fantasyland - How America Went Haywire: A 500-Year History』。
端から見たときに「ぶっ飛んでるなぁ......」と感じられるアメリカの一側面を論理的に説明してみせた秀作だと思います。ファンタジーの有用性も見据えながらその問題点についても論じており、バランスの取れた作品であるとも感じられました。
本書以後はアメリカのエンタメ作品への見方が変わりそう☆5つ
※本レビューは上下巻を通してのものです。
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自分が真実だと思えば、そう思うようになった理由や経緯にかかわらず、それは真実であり、誰もそれをとやかく言うことはできない、という考え方に至る。
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建国のさらに以前のピルグリムファーザーズの時代から、アメリカ人が幻想やファンタジーに基づいて行動してきたことを詳述。アメリカのキリスト教が狂信的なのは建国以来の伝統であり、誰もが教祖というかカリスマになれてしまうアメリカ人気質のオリジンが良くわかった。
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自分のアメリカに関する知識が思ったより少なく、読み進めるのに時間がかかる部分もあったが、部分的に知っていたアメリカ文化が繋がった。宗教、ディズニーランド、UFO信仰、チャッキーチーズ、ダンジョンズ&ドラゴンズ…特に「ダンジョンズ」を知ったにはストレンジャーシングスで、番外編で脚本家の兄弟がこのゲームについて熱く語っていたのをハテナな気持ちで見ていたが、なんとなくドラマの80年代とともに理解できた気がする。
印象に残ったところ
「ホームスクーリング運動は当時キリスト教根本主義を奉じる右派の間でも、自由奔放な左派の間でも展開された。右派はこう考えた。ホームスクーリングにすれば、聖書を信奉する家族や教会以外の思想に子供たちが触れることもなくなる。一方、左派はこう考えた。子供たちは期待に応えるためにこの世界にいるわけではない。だから、常に自分の好きなことだけをするべきだ」
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いやー、なかなか面白い。アメリカという国の非科学的な側面からの生い立ちとその後の歴史。
確かにアメリカという国は、もともとが金を求めて一攫千金を狙ってバージニア辺りに入植して来た人たちや、宗教上の争いの結果「理想のキリスト教者の共同体」を作ろうと渡って来たピューリタンの一団が建国した国の連合体ですからね…元が「空想」とともにあるような国家な訳で…
私も9〜10月に掛けて集中的にウォッチしていた、あの「トランプに熱狂する人たち」のバックボーンにあるものを紐解いていく感じで非常に興味深く上巻を読み終えた次第。(福音派など原理主義的あるいは急進的なキリスト教宗派たちの生まれて来た背景についても結構な紙面を割いています) 翻訳もこなれていて読みやすい。
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ちょっとアメリカ人を気狂い寄りに書きすぎかな。そもそも人間がファンタジーを信じたい生き物なのでアメリカ人に限ったことではないと思う。色んなイデオロギー、思想、ファンタジーの上に社会は成り立ってる。
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アメリカ建国から1970年代までのアメリカを総ナメする本。どの国民もファンタジーが好きだが、この国は建国された時からファンタジーなのだ
下巻の方がより面白い