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数や力で劣る集団が、どうすれば規模の大きな相手に勝つことができるのかを、理論的に説明している1冊。
1940年にフランスとイギリスの連合軍を破ったドイツ軍や1958年から始まったベトナム戦争で、アメリカの支援する南ベトナム軍に勝利した北ベトナム軍。他にも、サウスウエスト航空や日本の自動車産業など取り上げ、「規模で劣る組織がなぜ規模の大きい組織に勝つことができたのか」を戦争・ビジネスの2領域にまたがって分析し、その共通するルールを紹介している。
【自分より強い相手に勝つためには】
結論:自分より規模の大きい敵を倒すには、敵を心理的パニックに陥れ、闘う前に勝つ!
相手を心理的パニックに陥れるためには、
1、アジリティ(機敏性)
2、正と奇の効果的な利用
3、OODAループ(=「正と奇」をアジリティをもって高速回転させる戦略)を行える組織作り
が必要!
【弱者が勝者を喰う、必殺の電撃戦戦略】
電撃戦=機動力の高い兵力をもって、迅速に敵部隊を突破し、指揮系統を破壊する戦法
→弱者が強者を倒すには、機動力をもって闘うのがベスト!
【機動力をもって闘うとはどういうことか】
(性能に劣るF-86が、MiG-16に圧勝し続けた)‐
F-86が勝っていたのは観察できる範囲の広さと操縦のしやすさ
→「アジリティ(機敏性)」(=変化する外部環境に即応して、自らの方向性を変化できる能力)が優れていた
=敵より先に状況を観察・判断して、行動に移すことができれば勝てるんじゃね?という考え(要は敵が対応してくる前に攻撃してしまえ、と言う感じ)
→「非対称的高速遷移」=アジリティを活かし、敵より先に行動することで、敵に突発的で予想外の変化を発生させることで、敵を躊躇させパニックに陥れること。
「非対称的高速遷移」のイメージ
…「あなたが追いかけてくる民兵から逃げている状況を創造してもらいたい。(中略)あなたが土手へと駆け出し、川に飛び込んだとしよう。腰のあたりまでつかってしまうと、早く進めば進むほど、あらゆることが困難になると気づくだろう。あなたの命運は素早く動くことにかかっているが、それができない。頑張って動こうとすればするほど、フラストレーションがたまっていく。パニックに陥るのは時間の問題だ。そして、効果的な意思決定を行うことができなくなっていく」(P.116)
(アメリカ海軍の海兵隊マニュアル)‐
…「われわれの行動によって、不足かつ追いつくことのできない事態が次々と生じていく(非対称的高速遷移)なかで顕在化する脅威やジレンマを敵に強要しようとわれわれは模索する。究極的な目的は、パニックと麻痺であり、敵が抵抗しようとする意志を喪失することである」
【では何を「機敏に」すれば相手の心理を崩壊させられるのか】
=「正」と「奇」という2点セット
「正」=予測可能で、常識的なもの(例:戦闘開始時に敵の正面を引き付けている部隊)
「奇」=予測不能で非常識的、変則的でサプライズ要素があるもの(例:敵の側面や後方を機動力をもって攻撃する別部隊)
→適切に実行された���正」と「奇」の機動戦の最終的な帰結は、敵側のパニック、カオス、恐怖、崩壊などである
つまり、
=敵の予想もつかない行動(奇)によって相手は心理的動揺を引き起こす。そのためには「奇」が予測可能なパターンに陥らないよう、「正」を持ち合わせることが必須で、この「正」と「奇」の組み合わせが敵にとって「予測不能」になると、敵は現実に思考が追い付かずパニックに陥る。
→「正」と「奇」の組み合わせを敵よりも高速に回転させていくこと(=アジリティ(機敏性))で、敵より優位に立つことができる
=この一連の流れ、つまり「正」と「奇」を効果的に、そして敵より高速にシフトさせていく戦略を、
「OODAループ」と言う。
【OODAループとは】
=敵の予測可能なもの「正」と予測不能なもの「奇」を最適に組み合わせ、高速にシフトさせていくことで、敵を心理的なパニックやカオスに陥れ、崩壊させる戦略
OODAループのステップは
1、観察(Observe):環境(自分や敵味方などの物理的、心理的な状況)を観察すること
2、情勢判断(Orient):観察したことが何を意味するか
情勢判断し、自らを方向付けること
3、意思決定(Decide):ある種の決定を行わなければならない
4、行動(Act):その決定を実行に移さなければならない
であるが、これは例外的な場合で、
OODAループの基本的なステップでは
観察→情勢判断→行動 のループになる
=意思決定(Decide)を行う必要性をなくしたからこそ、OODAループは「アジリティ」のある戦略なのである
【意思決定を飛ばす、OODAループが実行できる組織とは】
1、相互信頼(一体感、結束力)
2、皮膚感覚(複雑で潜在的に混沌とした状況に対する直感的な感覚)
3、リーダーシップ契約(現場の主導性を高めるミッション)
4、焦点と方向性(オペレーションを完遂するためのぶれない軸)
この4つが揃うことで、敵よりも先んずる1手を打てるチームになる
1:相互信頼→上司が何を意図しているのかを、部下が察知できるようになる。いちいち意思決定を下す必要なく、時間を短縮することが可能に。
2:皮膚感覚→部下が上司の意図を汲み取り、どう行動すべきかを、自分の感覚で判断することが可能に。
3:リーダーシップ契約→1,2があることで、上司は部下に、ミッション遂行に必要な権限、自由度を与えることができる。上司からの計画の縛りはなく、現場で動く者(部下)の主体性・主導性を促進する
4:焦点と方向性→どういった方向に向かうべきかを明確にし、そのために何に焦点を当てるべきかを現場の判断に任せ、それを状況に応じシフトさせることが重要。そのためには1~3までの主体的に行動させられる環境が必須である。
→状況に応じて焦点(あるビジョンに向けて統一された方向性の中で何に目を向けるか)をシフトさせられる能力が高い=アジリティが高い=OODAループを高速に回せている
『機動戦ハンドブック』を著したビル・リンドによれば、
「リーダーシップとモニタリング(監視)は信頼が無ければ価値のないものである。意図とミッションについての「契約」は信頼の表現である。それは、部下が自分の望むことを理解し実行するという部下に対する上官の信頼であり、自ら主導的に行動したとき、上官がそれを支持してくれるという上官に対する部下の信頼である」
=OODAループはそもそも部下が「自主的」「能動的」に動くことが前提→「能動的な」部下を持つ場合はリーダーは「内向型」の方が成果が上がる(『Quiet 内向型人間の時代』より)
【ここまでのまとめ】
Q.自分より強大な相手に勝つには?
A.相手を心理的パニックに陥れ、崩壊させる
Q.相手を心理的パニックに陥れるには?
A.相手より先に判断・行動し(=アジリティ)、相手の予想できない状況(「正」と「奇」の作用による)を作り出す
Q.それはどんな流れで行われるの?
A.観察(Observe)→情勢判断(Orient)→意思決定(Decide)→行動(Act)のループ。でも意思決定なんて基本的にはいらない
Q.意思決定を飛ばす、OODAループの理想的な組織とは?
A.チーム内での意思疎通に手間のかからないように、十分に経験を積むことで相互信頼やビジョン、個人の高い経験則が存在する組織(→組織全体のわずか0.5%ほどできれば十分らしい)
【ビジネスにおいてはどうなのか】
電撃戦とビジネスに共通する要素は多い。
→だってビジネスにおいてもスピードって大事だよね、という考え
【ビジネスにおけるアジリティ=スピードの目的】
アジリティ≠短期間で仕事をおこなう
=ビジョンに向かって仕事をする中で、何に焦点を当てるべきかを判断し、柔軟にシフトさせること(それを素早くループさせ続けること)
目的
1、競争相手の体勢を崩すこと(不確実性、混乱、パニックなどを作り出し、結束力を粉砕し、麻痺させ崩壊をもたらす)
→戦争と同じ
2、自社と顧客の両者が製品やサービスについて新しい捉え方ができるように導いていくこと=市場を形成すること→ビジネス特有
=顧客が期待していないことが「奇」になる
…日本の自動車メーカーの例:
70~80年代にかけて、アメリカの自動車市場を席捲。→オイルショックにより石油価格の高騰が発生し、燃費の良い日本車の需要が高まった。しかし、日本車が市場を広げたのはそれから10年ほどあとのことで、それ以降リードし続けた。
=日本車は、顧客の予想するもの(正)すなわち燃費の良さを用い、顧客の予想できなかったサプライズ(奇)すなわち、耐久性の良さやフィット感などで勝利した。
【PCDAサイクルではなくOODAループが必要な理由】
規模の大きい敵に勝つそして、顧客を確保するには、
「正」と「奇」の組み合わせを高速にシフトしていくことが必要。
→「奇」は相手の予測不能な要素、つまり数字や数学的モデルでは説明できない要素である必要がある。
(戦略家の中で共通する注意事項に、自分が予測できていることは相手も予測できていると思え というものがある)
=数字やデータをもとに立てた計画を基に行動する「PDCAサイクル」では、スピードも遅く、「奇」の要素を見つけることが困難である。
→往々にして「奇」は数字で表せられるものではない
そういった一見あやふやな「奇」を実行するには、
上司と部下���間に相互信頼がないよ不可能なことは明らかである。
W・エドワーズ・デミング曰く、
「目に見える数字だけに基づいて会社を経営すれば、あまり時間のたたないうちに会社も目に見える数字も失ってしまうことになるだろう」
しかし、PCDAサイクルが悪いということではなく、
OODAループとPCDAサイクルは対照的なだけで、使い分けが必要である。
PCDAサイクル:予測データを用いて、不確実性の低いことを反復的に行う(財務管理など)ことに優れている。
OODAループ:前例がなく、事実データのみを駆使して、不確実性の高い、創発的な取り組みに優れている(新規事業の立案など)
【結局、OODAループとは】
めまぐるしく変わる外部環境を敵より先に、
観察、判断、行動することで、敵の心理的パニックを誘う戦略
「勝利する兵は、最初に勝ち、それから戦場に赴く。
一方、負ける兵は、最初に戦場に行き、そこで勝利を模索する」
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「変化の早い時代は、PDCAじゃなくて、OODAだ」的な話しは最近よくあって、それが間違いとまでは言わないが、話の一部でしかない。また、PDCAが悪いわけでもなく、どういう状況のなかで使うのかによる。
OODAループは、戦争という究極の修羅場のなかで生まれ、生き残ってきた戦略論といえる。その考えは、孫子をはじめとして、宮本武蔵、リデルハートなどの戦略思想家の系譜にあるようだ。
とにかく事実を相手より早く認知して、方向づけし、実行するサイクルを可能な限り早く回すのがポイント。そして、戦う前に勝つ。正攻法と奇襲を組みあわせて、状況に応じて、どんどん打ち手を変えていくということ。
つまり、OODAループを相手より早く回し、臨機応変に手を打ち出していくことで、相手の意思決定を混乱に陥れて、戦意喪失させることがねらい。
戦争における戦略論としては、ある意味、正統的な位置づけにある(が、ちゃんと実施されない)考えで、納得性は高い。
さて、この本の目指すのは、そのOODAループをビジネスに応用するということ。
素早くOODAループを回そうということは、不確実性の高いビジネスにおいても重要なことはいうまでもないが、正攻法と奇襲を組み合わせて、相手を混乱させるというところは、ビジネスにはやや当てはまらない。
もちろん、ビジネスにも競争相手はいるのだが、やはり大事なのは、競争相手というより、顧客ニーズにより早く対応すること。つまり、中核的な性能を高く維持する(正攻法)とともに、なんらかの驚きの要素(奇襲)を組み合わせること。
いわゆるブルーオーシャン戦略とかあって、これも、ある意味、今ではそれほど新しい話ではないかな?
ビジネスの領域で一番使えそうなのは、OODAループを早く回すための組織文化のところ。
ここは、結構、「学習する組織」とか、「ティール組織」を思わせるところもたくさんある。
「学習する組織」は、しばしば理想論的で、現実的ではないと考えられがちだが、実は、概念的に似ているOODAループが厳しい競争のなかで進化した結果であることから考えると、やっぱ元気がでるし、面白いなと思う。
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VUCAにおいては有効なイメージは湧く。戦場においては有効かもしれないが、生温いビジネスの現場ではどうか。危機感迫るような、刻一刻と事態が変化するような領域では必要かつ最適か。
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PDCAと同じ粒度でビジネスプロセスの話かと思ったら組織論寄りの話だった
難しかったけど章ごとに書いてある訳者の方の解説がとても助かりました
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最近バズワード化しているOODAループの原典翻訳本。PDCAサイクルとの対立構図で(ともすると煽り気味に)紹介されることが多いが、ITエンジニア的にはアジャイル開発の文脈で語られてきた話と近く、別にPDCAを否定する概念ではないと思った。安易に乗せられず、かといって斜に構えすぎず適材適所で使い分けるのが大切だなと。暗黙的コミュニケーションや直観的能力が重視されているのは意外。原書がそうなのか文章がやや難解なのは欠点かな…
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【感想】
うーん。
OODAループについては、「PDCAの方が絶対にイイ」という一言に尽きる。
そもそも本書自体が、良くも悪くも「文献」という感じの1冊だった。
そもそも「OODA LOOPとは何か?」に行き着くまでに100ページもかかるとは、、、余談が多すぎる。
要するに、「PDCA」が演繹的なアプローチであるのに対し、「OODA」は帰納的なアプローチで解決へ導くという事らしい。
PDCAにおいて、「Planの構築に時間がかかる」という欠陥を指摘し、より迅速な「観察」⇒「情勢判断」⇒(「意思決定」⇒)「行動」というサイクルで回すとの事。
と、いうようなアジリティ(機敏性)を重視した思考法らしいのだが、アジリティという面を考えると、確実に普通の思考法がイイのでは?と思った。
迅速さを優先するにあたり、「観察」と「情勢判断」というプロセスは遅くなる要因だし、「そもそも慣れてなくちゃOODAの方が遅くなるでしょ」と、読んでいてツっこみそうになった。
ダラダラと長いわりに蛇足が多く、メインテーマであるOODAもツッコミどころが満載だったかなぁ。
正直なところ、実用性の小さい思考方法だなと思いました。
【内容まとめ】
1.OODA LOOPとは何か?
敵よりも迅速で作戦を遂行し、心理的影響を及ぼせば、「戦わずして勝つ」。そんなアプローチ法
2.OODAのサイクル
Observe「観察」
→環境を観察する。環境には自分自身、あるいは物理的・心理的・精神的状況、潜在的な敵味方が含まれる。
Orient「情勢判断」
→観察したものすべてが何を意味するのかについて情勢判断し、自らを方向づける。
Deside「意思決定」
→ある種の決定を行う。
Act「行動」
→その決定を実行に移す。
3.情勢判断
OODA LOOPの中で最も鍵となるプロセス。
観察して得た情報を、過去の経験やアイデア、情報、推測など色々な要素と組み合わせて「多面的で暗黙的な相互言及」をつくりだす。
4.勝利する兵は、最初に勝ち、それから戦場に赴く。
負ける兵は、最初に戦場に行き、そこで勝利を模索する。
【引用】
Observe「観察」
Orient「情勢判断」
Deside「意思決定」
Act「行動」
p54
・アジリティ(機敏性)
何が勝利へと導くのだろうか。
この問いは本書の大半で取り上げるものであり、その答えはアジリティ(機敏性)という概念で知られるものを基礎としている。
アジリティとは、外部の世界で起こっているめまぐるしい環境変化に即応して、自らの方向性を変化させることのできる能力を意味する。
p89
・相互信頼
一体感、結束力を生む相互信頼はすべての基礎になる。
部下一人一人をチェックし、コントロールしようという衝動に負けてはならない!
しかし、その信頼は望んで得られるようなものでは決してない。
win-winの関係というだけでもない。
同じ釜の飯を食い、体験の共有を促進することが、相互信頼につながる!
危険と苦難に満ちた過酷な条件の下で何年も戦うことで、お互い���愛することができ、苦難と喜びを分かち合えるのである。
p106
・OODA LOOPとは何か?
敵よりも迅速で作戦を遂行し、心理的影響を及ぼせば、「戦わずして勝つ」。
Observe「観察」
→環境を観察する。環境には自分自身、あるいは物理的・心理的・精神的状況、潜在的な敵味方が含まれる。
Orient「情勢判断」
→観察したものすべてが何を意味するのかについて情勢判断し、自らを方向づける。
Deside「意思決定」
→ある種の決定を行う。
Act「行動」
→その決定を実行に移す。
p108
・情勢判断
OODA LOOPの中で最も鍵となるプロセス。
観察して得た情報を、過去の経験やアイデア、情報、推測など色々な要素と組み合わせて「多面的で暗黙的な相互言及」をつくりだす。
p128
勝利する兵は、最初に勝ち、それから戦場に赴く。
負ける兵は、最初に戦場に行き、そこで勝利を模索する。
p179
相互信頼は共通の体験から生み出される。
信頼は人々に所属意識を与える。
会社の将来に関心を持ち、帰属意識を持ち、自分の時間と才能を惜しみなく捧げるようになる。
相互信頼を構築することにより、OODA LOOPを高速で回すことができ、顧客や競争相手に戦略的効果、インパクトを及ぼすことができるようになる。
p313
OODA LOOPは「観察」→「情勢判断」→「意思決定」→「行動」ではない。
理想は「観察」→「情勢判断」→「行動」のサイクルである。
p320
・日本企業にはびこるPDCAサイクルの呪縛
Planが重視され、そこに時間をかけるあまり、適切なタイミングを逸するという弊害が生じる可能性がある。
また不確実性が高く、データもあまりない状況ではPDCAは生きない。。。
その場合に活きるのは、「観察」という仮説思考的なアプローチである。
事態の流れ、特に潜在的な流れを的確に掴み、小刻みな実験や検証を積み重ねる事で不確実性を削減していく。
PDCAが演繹的なアプローチであるのに対し、OODA LOOPは帰納的なアプローチ。
状況に応じて使い分ける事が大切。
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スピードが最強の武器。機敏性が勝利へ
組織論(相互信頼、暗黙知の共有、上下関係の契約、ぶれない軸)
Observe観察 orient(状況判断) decide意思決定 act行動のループ
スピード重視の経営には計画はいらない
(訳者解説)
日本企業にはびこるpdcaの呪縛
oodaループはミッションを前提としているので、計画の縛りはない。要求されたアウトプットを期限までに達成する必要がある。
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PDCAもToCも包含してしまうというOODAループ。超優秀な戦闘機乗りから戦闘機の設計に参画し軍事戦略家となったジョン・ボイドの考えとOODAループを解説するとい趣旨の本である。
OODAループ自体の考え方はヒトの認知行動に即しており納得がいくものである。この本が残念なのは実際にどう活用できるかという卑近な例を提示していないこと。自分ごと化できる事例があるとなお引き寄せられたと思う。
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OODALOOPについてもっとも信憑性が高い文献です。訳書のため、読みづらさがあり、丁寧な解説をしている分冗長な感じを受けますが、類似書を読むにしても、この文献は避けるべきではありません。
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OODAは、それが必要な場合の手順であり、理想はOOAということをしった。使う場面を考えれば、たしかにそうなのだろうと思う。
PDCAとどちらが優れているというものではなく、状況によって使い分ければよい。どちらかというと、PDCAを使う場面のほうが多いんじゃないか。
ベンチャー企業や障害対応など、開発・対応に一刻を争うような場合は、OODAをベースに回すのかもしれない。暗黙知、阿吽の呼吸がものをいう世界。
反対に、平常時の仕事でそこまで必要になるかと言われると、そうでもないと思ってしまう。
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積読していたけれど、やっと 読了。
勉強不足かもしれないが、
なんとなく 読みにくさ 分かりにくさが あった。
具体的に どうやってOODAループを使いこなしていけばいいのか、まだピンと来ていないので、何回か 読み直していきたい。
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ビジネスにおいても、様々な情報か膨大に入手できる今の時代にこそフィットする考え方かなぁ。個人的には汎用性高い好きな思考方法でした。
ただPDCAとの比較論で語るのではなく、OODAとPDCAの両方に良い面があり、局面やレイヤーごとに使い倒せる技量で差がつくのだと思う。
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一通り読んだが、ほとんど内容が頭に入ってこな買った。。。
とても読みづらく、途中から何の話しを書いてるのかがよく分からなくなって、まだ自分には早かったかも。
最後の訳者の後書きが一番分かりやすかった。
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OODAループ自体はとても理にかなった考え方だと思うし実践していきたい。
が、この本は原書?過ぎて、軍事マニア、トヨタマニア、孫子マニア以外は読み切るのにつらい。
でも1つ、なぜ目的の設定だけではだめなのか?はとても腹落ちした。これだけでも読んだ甲斐があった。
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20200623
電撃戦こそ常に勝つための戦略であり、その要諦は高速非対称遷移である。相手の対応に先んじ続けることによって、相手をコントロールすることである。電撃戦を実践する行動様式はOODAループ(Observe, Orient, Decide, Act)であり、これらを出戻りやスキップ(特にdecide)しながら探索的に高速で行うことが求められる。OODAループには、相互信頼、皮膚感覚、リーダーシップ契約、焦点と方向性という組織文化が必要である。
・このアイディアの背景には勢のある奇(予測不能な策)を最上とする孫氏の思想と、常にカイゼンを続けるトヨタ生産方式(リーン生産方式)がある
・日本で浸透しているPDCAは古いをキャッチコピーにしているが、本文中にPDCAサイクルへの言及は特になく類似したものと捉えて良いだろう。ただしPDCAサイクルを順番に実施していくものとの理解や、Pを重要視し時間をかけてしまうのは陥りがちな誤解である。一般にビジネス実務では現場を理解しない企画職のPlanと、意図なくオペレーションを続けるDoの分断がよく見られる。その中で、Do/Check/ActのないPlanは無意味である旨、むしろCheck(学習)をPlanするという発想、Plan・Check・Actによる改善を求めないDoの劣後を教えてくれるPDCAサイクルはトヨタでも重用されているようにやはり有用である。PDCAが必ずしも綺麗なサイクルではない探索的な取り組みである点を理解していれば、馴染みのあるこの言葉をつかっても実害はないと思う。