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篠田節子さんの作品は、アクアリウムを読んで以来、のめりこむこともなく、ずっと仲の良い男友達、みたいな読み方が出来ている。
たまに勘に触ることがあっても、まっいっか・・とさばけるような・・何故なら、とっても大好きな部分があるから。
着かず離れずのお付き合い、そんな感じです。
それが今回、とてもよくわかっちゃいました。
私は本を読む時に、いつも小さなノートを横に置き、読めなかった漢字や、変わった言い回し、意味のわからなかった語句や素敵な言い回しなんかも書いたりしているのだけど、今回は上下巻読んで一個もナシ!
自分でも不思議なくらい・・・
と言う事は、私と丁度良いくらいに、色んな具合があってる?
作家さんによってはノート取りに時間がかかって中々、前に進めない・・なんてことも多いのですがね。
これがたくさん書くから仲良し・・ってことでもないのですよ・・わかるかな・・この感じ(笑)
で、前置きはこの位にして・・・
前半では、とんでもなく高ビーで嫌なやつらの三十路女三人組が、内乱に巻き込まれ、運良く逃れるも、大海を小船で漂ったり、無人島に漂着したと思ったら、逃げ出した島の反対側でちっとも逃れられなく、ゲリラに攻撃されながらも、彼女らを匿ってくれた村人たちと同じ生活をしながら本能的な生命力で生き延びる様が、最初に受け取った高ビーで嫌な女たちってイメージを次々に拭い去っていきます。
同じような状況に私が立たされたら、果たして彼女たちのような生命力を出せるのか・・・と物語とわかっていながらも問わずにいられませんでした。
これ、中々、よく構成されています。
ぐんぐん引き込まれちゃいましたもの・・・・・
ここ数日、私の夜は閉ざされた小島でサバイバルしてました(笑)
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ワガママ贅沢三昧OL3人組がリゾート先でゲリラに巻き込まれ、命をかけたサバイバルが始まる・・・。
政治経済に疎い私には多少難しいところもあったけど、パワフルな彼女たちを応援していた。同じ女性として、恋って、仕事って、人生って、社会って何だろう??と考えさせられた本でした。篠田さんが描く女性はとても共感が持てるし、大好き!
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東南アジアのある国の豪華リゾートにでかけた日本の30代女性3人が、突如勃発した内戦に巻き込まれ、日本に帰国できないまま現地の村でサバイバルする…という話。バリ島のリゾートホテルに持って行って読んだので、臨場感をたっぷり味わた(悪趣味…)。私が篠田節子の最高傑作と思っている『弥勒』につながるテーマだが、3人3様の女性の性格、行動、関係が単純でなく多面的に描かれていてこれまた読み応えがあった。しかし内戦の情勢が込み入っていて読んでいて途中でちょっと退屈になるところも…。
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個性豊かなOL三人組のリゾート旅行!ところが内戦に巻き込まれ・・・みたいな話なのですが。
この3人が今後どうなろうと、知らん!!と思ってしまいました。
まったく興味が持てませんでした。
下巻読むのやめちゃうかも・・・。
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どちらかというと負け組の女性3人が、南の島のサバイバルや地元の人との暮らしの中で強く成長していきます。彼女たちが生き延びられるのか、どういう選択をするのか、ハラハラしながら一気に読みました。
女性なら共感しながら読めると思います。
また、世界の貧富の差や、武力、私たちが取るべき行動について非常に考えさせられる作品でもあります。
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上下巻。インコと同じようなStory。バカンスに行ったお気楽日本人女性が現地の争いに巻き込まれて、生き延びる。
ガイドの工藤がいきなり消えたのにはびっくりだったが。。。。
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篠田作品のいくつかの系統があるうちの一系統の代表的な作品。
読むべし。
#同じように複数の女性が主人公になっても,桐野作品とこうも違うものかと興味深い。篠田作品は,根底に社会的背景が一本太い筋として必ずあるのに対して,桐野作品は個人的特性と人間関係をねっとりと描写するのを主眼としているので,両方を読むといろいろ面白くて二倍お得な感じ。
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この著者は『女たちのジハード』で直木賞を受賞している。
『女たちのジハード』は同僚が次々と寿退社していく中での売れ残ってたOL5人の生き様を連作長編小説の形式で描いた作品で、女だというだけで男の身勝手さの中で生きていかなければならない逞しさが描かれて元気を貰えるような小説だった。
本作『コンタクト・ゾーン』も設定は同じで、前半の彼女たちの強さやエゲツなさが描かれているのも同じ。が、読み進むにつれて違う世界に引き込んでいってくれる。
ノンキャリ公務員の真央子、医師免状を持ち買い物依存症の祝子、不倫の恋に悩むOLありさの3人組は、バカンス先のバヤン・リゾートで、テオマバル国の内乱に巻き込まれる。ゲリラの手に落ちた島で、虐殺を逃げ延び、彼女たちは生き残れるのか……? 異文化接触地点(コンタクト・ゾーン)での女たちの闘いが描かれている。それも命を張っての戦いだ。
贅沢三昧に暮らしてきた3人は未開の異文化摩擦の中で政治イデオロギーと向かい合わざるを得ず、共産主義者やイスラム原理主義者たちと対面し、したたかな生存能力を発揮して活動に加わる。
もし、自分がそのような場面に遭遇したらその端緒で死んでいるだろう。
そう思うと彼女らの生存能力の高さが眩しくもあり嘘っぽくも感じる。
そんなことは百も承知の上で著者はぬるま湯に浸かって生きる目標を見失っている同胞女性に「喝!」を入れたかったのではないかとも思う。
ただ、小説とはいえ冒頭の女たちと漂流してからの彼女たちが同一人物と思えないほどの変身ぶりに違和感を感じてならない。
国際紛争の根源的縮図をここで勉強?できたかもしれない。
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三十路を過ぎた女たちがリゾート地で、内乱に巻き込まれる物語。どこか、血なまぐささの中にユーモアがあるのは、3人にそれぞれの個性を与えていてうまく機能しているからだろう。それにしても、弥勒はここが原点であったのか。前々から気になってた作品だったが、このようなストーリーとは知らなかった。半島を出よがかなり、シリアスなシーンを詳細に描いていて直後に読んだだけに若干の甘さと中盤の冗長さが目立った。でも、このようなテーマをかける作家の中で彼女は群を抜いていると思う下巻に期待したい。
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どんな環境でも生き抜くのが女性っぽいと思った。
※10/4以前に読み終わった本はすべて10/1読破にします。
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独身30台後半女性3人がフィリピン付近の架空のリゾートホテルに滞在。能天気な旅行記かと思ったら内乱に巻き込まれ、ホテルを命からがら船で脱出し行き着いたのは無人島。
これも島をよく調べてみるとホテルのあった島の裏側にたどり着いただけで、現地の人にかくまわれる。
けれど内乱の続く中、いつ日本に帰れるか解らないだけでなく、内乱も誰が誰と戦っているのか、どちらをどちらが優勢なのかまったく解らないまま、住んでいる村が戦場となってしまう?
上巻を読み終えたところまでは設定もストーリーも面白かったが、下巻に入るとそれぞれの命が危ない場面や内乱状態の複雑さがこれでもかと書いてあるので、ちょっと飽きた。
「インコは戻ってきたか」「弥勒」など、この年代の著者の作品は内乱に旅行者が巻き込まれ、または自ら身を投じてという作品があるが、きっとある程度好きなものが書ける作家となって、本当はこういうものが書きたかったのだろうと思った。
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第一章は、とにかく3人組の言動が鼻についてイライラする(敢えてそう描かれているのだが)。ここで挫折する人もいるのでは。その後は、アクションからのすわ無人島サバイバルかと思いきや、民族対立や伝統と発展が入り交じる村の様子が重苦しく、しかし丁寧に書かれている。主人公3人にに共感できる部分も多い。
下巻も読まないと分からないが、もっと評価されてもよいような。