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序盤で麗子がジュリアンに言われたこととか、麗子の今までの人付き合いのこととかが、地味に身につまされました。
これは自分のことかと。
自分はもう今更この性格を変える気概はないのですが、麗子は新しいお店でのこと、茶人の理人やギルバートたちとの付き合いの中で変えようと思えたところが何とも羨ましかったです。
彼女の変化に立ち会えたことは、自分も少し勇気をもらえた気がしました。
チョコレートの話ばかりかと思いきや、茶道の話も盛り込んであって、どちらのジャンルも楽しめる内容でした。
チョコレートが美味しそうですね。
美味しいチョコレートを紹介するブロガーのブログも再現して掲載してあったのが、演出としてもよかったです(このブロガーが誰かは大体お察し)
お仕事小説でもあるので、客足が遠のく・盗作疑惑など困難やトラブルの展開も。
特に盗作の話はハラハラしましたが、麗子がいい人だったのと、理人が案外やることやってたので乗り越えられたようで(寧ろ想像以上の展開ではあった)何より。
浅草が舞台なので、しれっと別作品の彼も登場し、あの二人もうまくいってるんだなとニヤニヤできたのも嬉しい。
色々な意味で美味しい作品でしたが、一番の美味しいキャラはギルバートではなかろうかと、半ば本気で考えてしまったり。
イケオジで、隠し事は少し下手のところとか(ブログの件は笑った)たまらなく好きでした。
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ショコラティエールとしての技術はあるけれど、人付き合いについては不器用な麗子。もっと自信を持てばいいのに。と言いたくなるほど不器用だけど、変わりたいと思っている麗子は見ていると応援したくなる。正反対と言ってもいいほどタイプの違う理人とのやり取りも、2人が本気でチョコレートのことを考えているのが分かって楽しい。今後、どんなチョコレートを作っていくのか、麗子がどんな風に変わっていくのか、両方とも気になった。
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江本さんの「北欧貴族と猛禽妻~」が好きで他の作品も興味があり読了です。
表紙の雰囲気から、甘い恋愛を期待しがちですが、違うんだなあ(笑)
「和敬清寂」の言葉が印象的です。
ショコラティエールの麗子の、能力と才能がありながらもその孤高の人な性格から周囲と折り合いがつかず、人気の高い店を辞めて、自分を見つめ、多くの人と出会う成長の物語。
麗子のファンだった茶人の理人が麗子を支える。
その理人とのショコラのように甘い展開ではなく、甘さ控え目なビターな間柄というのも好感。
修業時代の2人が関わります、麗子がその心の澱を、ショコラなだけに甘やかにら溶かしてゆきます。
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