四月になれば…うーん
2019/08/11 00:51
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:金柑露 - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めてこの方の本を読みました。普通に情景がわかる文章でした。映画監督なら作りたいと思うのかな?帯でも新海誠監督が絶賛してましたし。
私はあまり映像化されても多分観ないかも。この展開は。誰か亡くなったり原因がよくわからないまま、簡単に手放す恋とか、学生時代の恋なんてそんなもんかもだけど、主人公の感情がよくわからないし。起伏がないというかぼんやりしてんなよというか。あと、もういいかな、終わりかな?という時にまだ続いてて、読むのに疲れてしまった。途中で飽きたのかも。
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「たぶん、自分が観たい景色に近づけようとしてるんだと思います」
「そんなこと考えたこともなかった。僕にはあるのかな、そういう景色が」
忘却はよりよき前進を生む。
この世に必要なものなんてないよ。道ばたの石も夜空に輝く星も同じだ。
わたしは愛したときに、はじめて愛された。
生きている限り、愛は離れていく。避けがたく、そのときは訪れる。
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学生時代にお互い初めて付き合い、別れたきりだったハルから9年ぶりに突然手紙が届く。藤代は同棲している弥生と1年後に結婚式を挙げる予定になっている。ハルからの手紙はその後も世界のあちこちから送られてきて、藤代との思い出をなぞる。弥生とは息の合った生活を静かに送る藤代だったが、弥生のことを愛しているのかどうか分からなくなっている。ある日突然弥生がいなくなり、さらにハルの死を聞くことになる。
恋は愛に形を変え、愛は情に形を変えていく。それはそれで正しい流れのような気がする。決して藤代がおかしいわけではなくて、愛情の情の部分で長く一緒に居ればいいのに。
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恋とか愛でつながれた関係は変化するのだろうか。それが遠のいたとしたら何でつむがれていたのだろう。
川村元気作品、はじめて読んだのだけど、美しい短文が織り重なっていて惹き込まれる。
#四月になれば彼女は #川村元気
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純粋に愛することができない男女たちの恋愛小説である。恋愛の果てに結婚があり、家族になり、家族が増え、やがては男女の関係というよりは人間同士のつながりができる。そういう既定路線にのれない人たちがそれぞれの生き方を探っていく物語だ。
容易に恋愛にのめり込むことができない現代人の精神的な問題点を考えさせられる。
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最後まで読むとタイトルに納得。
婚約者の弥生のことを本当に好きかどうか自信がない藤代。結婚式の準備を進めていく最中、藤代のもとに初めての彼女から手紙が届き、ある想いが身体を巡る。
男女の愛とはずっとは続かないものなのか。当たり前のものになっていく中で当初の頃の気持ちを忘れていく。そして、大切な想いは失うことでようやく見えてくる。同じ時を過ごしたからこそまた再び浮かび上がる。
作品の中で父と似た行動を取る藤代。親子の考え方は似るのだと思った。本でいっぱいのこの自分の部屋もきっと似たのだ。
あと、自分は多分付き合ってからのアレコレよりも付き合う前のドキマギの方が好きなんだと分かった。
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悲しくて重くて、いまみたいに明るい気持ちになりたいときに読みたい本じゃない。だけど悔しいことに、自分もフジとハルの気持ちに合わせて気持ちがずっしり重くなって悲しくなるくらい良い小説だった。自分も、気持ちが沈んだときに愛されていることを思い出せるような、2人であの時のこと覚えてる?と話せるような、場所や時間を増やしたいと思った。
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映画プロデューサー 川村元気氏が2016年に発表した作品の文庫版。主人公である精神科医 藤代俊が、ある事をきっかけに過去の出会いを思い出しながら、また現在の出会いを通じて、恋や愛について右往左往しながらも、答えを探していく物語です。恋や愛に対して様々な考えを持つ人が登場するので、色々なところに面白い言葉が落ちています。どの人の考えに共感するかによって、だいぶ印象が変わる作品だと思います。作者が映画プロデューサーなので、映像化を前提に書かれてるんですかね。とても綺麗な描写が多いです。
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愛とは何か
よく言われる問題だ
それは大きさも形も目に見えないし
時に自分の気持ちでさえ確信がつかめない
よって、ああだこうだと悩んでしまう
この本は
一言で言ってしまえばそんな話かな
冒頭、元カノからの手紙で始まり
しばらく読み進めても
シーンが色々変わるので
何が言いたいのかどんな話なのかわからない
終盤になって
「愛は日蝕のようなもの
あなたの愛と私の愛が重なったのはほんの一瞬
避けがたく今日の愛から明日の愛に変わっていく」
「けれどもその一瞬を共有できた二人だけが
愛が変わっていくことに寄り添っていける」
ここを読んだ時
なるほどー!これか!
これが言いたかったんだな!と思った
心に残るとても良い言葉だと思った
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おそらく切ない系の恋愛小説なのでしょうが、私には響かなかった。
なんかみんなぼんやりしてて、軸がない。
ただ流されているだけのように感じてしまう。
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結婚式間近のフジに昔の彼女から9年ぶりに手紙が届く。
何通も。いろいろな思いを自分のことと照らし合わせながら考えて ゆっくりと読む。1番大事な手紙をフジが先に読んでいたら物語は変わったはず。
人の手紙を開封したことに最後まで嫌悪感。
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恋愛小説ですが、人を愛するとは何なのか考えさせられる内容です。恋は盲目とも言いますが、盲目で片付けないでそこを追求するみたいな事も考えさせられます。今恋をしてて幸せな人は、色んなこと考えちゃうかもしれませんので気をつけて下さい!
自分には当てはまるところがたくさんあり共感しました。
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2019/8/23
川村元気さんの恋愛小説。今までにも映画化された物語の作者ということで話題になってたし、面白そうだなと思って読んでみました。
恋愛小説なんだけどなんだかドライな雰囲気で話が進んでいく…というような印象です。
主人公がドライな感じだからかなとも思ったりしましたが。
突然9年前の彼女から手紙が届くところから始まって、現在と過去の主人公を行き来しながら話が進んでいきます。行ったり来たりで途中で訳わかんなくなりそうになることもありましたが、恋愛というのは複雑で、結婚というのはさらに複雑なんだなと思いつつ、幸せというのはなんなんだろうと考えることもできるんじゃないかなと思います。
扱われているテーマが写真であるので、普段はあまり考えたことのない角度から見たような?描写が多く感じられました。あまーい!みたいな感じの話ではないと思いますが、読んでて引き込まれるような不思議な力があると思います。
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一言で感想を述べれば「とてもよかった」になります。恋愛小説といえば恋愛小説なのだけど、思わずノートしてしまいました。
・愛を終わらせない方法はひとつしかない。それは手に入れないことだ。決して自分のものにならないものしか永遠に愛することはできない。
・誰かの気を引こうとするときは、人はどこまでも優しく魅力的になれるんです。でも、それは一時的なものでしかない。手に入れた後は表面的で無責任な優しさに変ってしまう。
・ほとんどの人の目的は愛されることであって、自分から愛することではない。
・人間は体と心が乖離すると混乱する生き物なの。だから死ぬとわかった時、はじめはその乖離により苦しむ。体が先に弱り、死に近づく。その時が一番苦しい。心が置き去りにされることに耐えられない。でもやがて、心が体に追いつくときがくる。そして並んだ時に安定が訪れると私は思っています。
・生きているという実感は死に近づくことによってはっきりしてくる。この絶対的な矛盾が日常の中で形になったのが恋の正体だと僕は思う。人間は恋愛感情の中で束の間いま生きていると感じることができる。
最初の3つは主人公の精神科医師と後輩医師の会話。4つ目はホスピスの人の言葉。そして最後はホスピスで亡くなった患者(元新聞記者)が書いた小説の中なのかモチーフなのか、いずれにせよそれを書いた元新聞記者の言葉。
なぜ、大切な人が去っていくのを追いかけることができないのか?その人が去ることで失うもの、そういうものに対するイメージの欠如なのかな。手に入れるところまでは一生懸命なのだけど、一度手に入れて、何となくそれがずっと続くものだと思っていて、でもいつの間にかその当たり前が意識されなくなって、失われることに鈍感になってしまう。あまりうまく言葉にできないけど、何だかとても良かった。
映像化されるなら、春さんは是非宮崎あおいさんにやってほしい。
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この世界に永遠なんてない。常に移ろい行くもので、明日どうなるかなんて誰にもわからない。
今を精一杯、生きること、明日死ぬとしても悔いはない!と思えるくらい自分の心に対して常に正直に生きていきたいと思った。
恋の儚さ、人を愛するとは?、なぜ人は結婚するのか?
誰にとっても身近なものである恋愛であるが、そこまで深く考えたことはなかった。この小説を読んでそれらの問いについて登場人物の会話とともに深く考えさせられた。