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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
1970年代に行われたものもあるが90年代以降の対話が多く収録されている。ファンならどう読むのかはわからないが、見田宗介のいい読者でない人間からすると正直面白いと思える所はあまりなかった。
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見田宗介の対談を集めた一冊。対談時期もテーマも多様なので一つ一つを咀嚼するのは大変。しかし、見田さんが何を目指して自らの営みを続けてきたのかはなんとなく分かった気がする。
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迷いということは、さっき出てきた軽いということと裏表ですね。政治とか社会とか、あるいは人間の「実存」とか「生活」とか、戦後の知識人が重いと思っていたものが何かしら幻影めいたものだという認識を、大衆のほうが先に、感覚として持ち始めている。そして、宇宙の目で見れば、このほうが正しいのですね。人類の歴史の全体も、束の間の夢みたいなものですから。ただ、これは僕自身の欠点なのでよくわかるのですが、あまり子どもの頃から天文学にさらされていると、宇宙人みたいな目で人類の歴史を見てしまうので、生活の現実感覚がなくなるのですね。望遠レンズで自分の生活を見ているような。現代っ子にも時々それを感じます。
けれども、それは人間が一度は通過しなければならないニヒリズムだと思うのです。そのことを本当に知った時には、束の間の夢だからこそ大事にしよう、今たまたまここに人間として生きていることはとても不思議なことなのだ、ということが実に鮮明に感覚されるわけですね。そういうふうに人類が生き始める時代が来ると思っています。(p.39)
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対談集だが、一部の記述はよく理解できないものもあったが、社会学者が広範に社会を見つめていることに驚いた.河合さんの発言で「現代社会の問題は、本来的祭りがものすごく少なくなったということではないでしょうか(p18).」そう思う.吉本隆明、廣松渉はよく理解できなかった.ラテンアメリカの国で「よい人生を生きた賞」(p193)がある由.瑞宝章のような公務員の賞より素晴らしいと思った.藤原帰一が第一次世界大戦、ロシア革命と第二次世界大戦と中国革命をセットにして考察しているのは面白かった.さらに1789年のフランス革命と200年後の1989年のベルリンの壁崩壊をリンクしているのも新たな視点だと感じた.新自由主義に関連して「競争しない自由」の提言も斬新だ.週2日、各5時間程度働けば、現代社会を回せるとの指摘は面白かった.
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テレビの箱が世界になり一方通行のコミュニケーションができないとあったが、ネット文化になり双方向コミュニケーションになっても本質は変わってなさそうなところが興味深い。