楽しみながら学ぶベイズ統計 みんなのレビュー

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　確率論と統計学の違いはその点にあるとされる。確率論では，すべての出来事の確率が正確に分かっている上で，ある観察結果がどの程度起こりそうかを考える。たとえば，公正なコインを投げて表が出る確率は1/2であると指示された上で，コインを20回投げて表がちょうど7回出る確率を求める。
　統計学ではこの問題を逆向きに考える。つまり，「コインを20回投げて表が7回出たとすると，1回投げたときに表が出る確率はどれだけか？」ということだ。お分かりのとおり，この例ではその確率は分かっていない。統計学はいわば確率論の逆だ。与えられたデータに基づいて確率をはじき出すことを推定といい，これが統計学の基礎となっている。(pp.58-59)

映画の中でC-3POの分析結果[尤度]を示した目的は，その分析的思考力をバカにするためだけでなく，真のスリルを生み出すためでもあった。我々の事前の考え[事前分布]だけではけっしてハン・ソロのことを心配しないが，C-3POのデータに基づいてそれが調節されることで，真の危険に対する新たな考え[事後分布]が芽生えてくるのだ。(p.112)

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ベイズ推定は本当に単純な論理なんだけど、とても強力。でも私の直感とは数式が違うように感じられる。そのように感じる人は多いようで、この本では練習問題を解いているうちに、その感覚がきちんと身につくようになる。練習問題がとても味わい深くて最高。