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うわあぁ、草上仁を、何十年ぶりかに読んだ!
うんうん、コレコレ!
「国境の南」「飛び入りの思い出」「アイウエオ」がベストスリー。
逆に、読みはじめの数行でネタバレしたのもあり、ありゃりゃ。
巻末に作品リストが載っているのがありがたい。初期の短編集はたぶん全部読んでるハズ…
その頃の作品から透かし見た未来が、今の現実にとても近いことに、何やらにやりとしたり、ぐっときたり。
たとえば、新型ウィルス対策でマスクを手離せず、透明なパーテーションを挟んで黙って飲み食いするなんて、まるっきり「くらげの日」だと思って眺めていた。
通信障害スマホが使えないと何もできなくなるなんてのも、とっくの昔に見ていた世界。
それは、草上仁さんを読むよりもさらに一回り前、私の読書歴のかなり初期のころに読みふけった星新一さんの作品にも感じていた感覚。
SF読んでる人は、みんなそうなのかな?
未読作品がまだ当分楽しめる。嬉しいねぇ。
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読み終わってから表紙を眺めるとジワジワ面白い。SF作家とひねくれた読者(SF読みにとってひねくれているという言葉は賛辞だと思います)との掛け合いめいた後書きが好きです。
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SF、ホラー、ファンタジー、ミステリなどの様々なジャンルの入ったかなり幅の広い短篇集。最後の書き下ろしである現代のネット社会に注目した「R依存対策条例」を除けば88〜91年の短篇ばかりだが、古臭さは感じないし、読みやすいし、面白い。著者の短篇集は初めて読んだが、ジャンルが次々とかわり、飽きることなく一気読みだった。内容もさることながら、各短篇のモチーフをあしらった可愛らしいカバーデザインも素晴らしい。装丁も短篇も楽しめる一冊だ。
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少し残念
尻取りのお話は面白かった。オチ勝負の物語が多いのだが、「OEの謎」とか即読めてしまうのが多くてね。500ページ超の文庫一気読みしたんだから楽しい時を過ごしたのは事実。次楽しみにペースアップしよう。
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ミステリを先ず読み始め、SF系にまで手を出すのは止めようと考えてきたので、著者の名も知らなければ、その作品もこれまで全く読んだことがなかった。そうした次第だったが、竹書房文庫から日下三蔵編のちょっと面白そうなアンソロジーが出始めたことを知り、本書を初めて手に取った。
各編、アイディアがなかなか面白く、文章も読みやすいので、サクサク読めた。
ある男が飼っている”別れ”の呪いを譲り受けた男に次々と迫る恐怖を描いた「お別れ」、花を出し忘れてしまい、去っててしまった”新聞蝶”を何とか探し出そうとする少年の冒険を描いたファンタジックな「お父さんの新聞」、なぜかいつ見ても一つのトイレの扉がしまっている、その謎を描いた表題作「キスギショウジ氏の生活と意見」、これらが特に気に入った。