☆火村英生の推理☆
2024/08/11 12:07
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国名シリーズ第9弾
そして、久しぶりの長編である。
生まれてから死ぬまで、運命の全てが記されているという《アガスティアの葉》。神戸で私的に行われたリーディングセッションに参加した《インド倶楽部》のメンバーが相次いで殺される。前世の記憶を共有するという仲間の予告された死。臨床犯罪学者の火村が、論理の糸を手繰る・・・
輪廻転生は、本当にあるのか!?
論理と神秘が交錯する事件である。
☆火村英生の推理☆
2024/07/02 19:04
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投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
国名シリーズ第9弾
そして、久しぶりの長編
生まれてから死ぬまで、運命の全てが記されているという《アガスティアの葉》。神戸で私的に行われたリーディングセッションに参加した《インド倶楽部》のメンバーが相次いで殺される。前世の記憶を共有するという仲間の予告された死。臨床犯罪学者の火村が、論理の糸を手繰る。
輪廻転生は、本当にあるのか!?
論理と神秘が交錯する事件である。
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投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
レベルが高くって好き。
これ以外だと火村も有栖も遠出してる事多いけど、
このシリーズはなんと言うか2人のホーム内なことが多くって
なおさら楽しんで読んでます。
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アガスティアの葉ー。
それはその人の来し方行く末がすべて記された賢者の葉。
前世を未来を知ることができるなら、あなたはそれを聞きたいですか?
火村&アリスのソウルメイトコンビが送る国名シリーズ第9弾(らしい)
インドって神秘の国というイメージが強い。
古代文明発祥の地で、ゼロを発明した国で、現代では証明できないナニカをたくさん持ってても不思議じゃない国って思っているので、輪廻転生とか言われてもなんとなく「そーなんかー、そうかもなー」と受け入れてしまう。(わたしだけか)
アリスは輪廻転生を「あるかもしれないこと」としながらも、とことん懐疑的につっこみ、火村は「信じない」といいながら柔軟に推理に取り入れたりして面白い。
火村もアリスもとっても紳士で、関係者に信頼されてステキ。
読んでみて、大筋の推理は当たり、犯人も当てたのだけれど、論理的に追い込めずスッキリしなかったんですが、最後まで読むと論理的な説明がなされていて、己のツメの甘さを知るという結果に。
面白かったです。
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その人でしかありえない犯人が、意表を突く動機ごと、論理的に提示される、生真面目なフーダニット。その論理は美しいし、ケレンを求めるのは筋違いだとわかっちゃいるが、それでもひたすら続く、地味な捜査の描写は、流石に少しシェイプしたい。
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インド好きのメンバーが前世を聞いたあと、連続殺人事件が発生。
その原因となったのは、何なのか?
犯罪をフィールドワークする准教授の火村と作家のアリス。いつものコンビが事件に挑む。
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『謎を解くのは先生で、あんたが物語を完成させるんかな。それがコンビを組んでる理由や』
作中の容疑者が、火村・アリスコンビを評した言葉ですが、なるほどなあ、と思いました。何とも奇っ怪な事件に対し、今回も火村とアリスコンビはそれぞれの視点から、事件と物語にケリをつけます。
前世の記憶を共有するという人たちが集まり、開かれた占いの集い。その集いに参加していた二人が殺害され、さらに被害者の一人が予言された死の日付と、死亡推定時刻も近いことが分かる。事件の管轄である兵庫県警は、火村とアリスのコンビにも協力を要請する。
話の構成はやっぱり巧い。占いに隠された思惑と、被害者の生前の不審な動き。そこから過去へ過去へと事件を遡っていくと、たどり着くのは小さな旅館での土砂崩れ事故。少しずつ材料がそろい、事件のピースが見えてくるのが心地良い。
今回は野上刑事の活躍も印象的。火村とアリスは各警察から頼りにされていますが、野上刑事だけは、素人が事件に首をつっこむことを、心よく思っていない様子を隠そうとしません。
読んでいるイメージからすると、いわゆる昔ながらの刑事というか、足と勘で事件に迫る、頑固な印象が強い。そんな野上刑事が捜査を進め、片道8時間の山奥の旅館までの強行軍を厭わず向かう。その最中で野上刑事の家族や心情も垣間見えて、彼がより身近に感じられました。
前世であったり予言であったり、胡散臭い話が多く事件の真相も特殊ですが、一方でアリスが終盤にふと思い浮かべる、前世と来世に対する啓示が印象的。
『前世とは昨日のこと』
アリスは火村の過去に関して、思いをめぐらすのだけど、読者であった自分の心にも気持ちよく迫ってくるものでした。過去の失敗や後悔、苦い記憶を前世のこととして切り離す事ができたなら……。
作中で色々と不思議で、奇怪な前世論が出てくるので、アリスのセンチで優しい前世の啓示は、その対照としてよりストンと落ちてきます。
そしてこのアリスの啓示と同じようなことを考えた登場人物が、最後に火村の心の裡に何かを起こす。火村の心情がこのシリーズで描かれることはほぼないけど、それでも彼の心情に起こったものを、アリスと同じように想像してしまう。
犯罪学者の火村が事件を解決する。作家のアリスが事件に物語を与える。
ミステリってともすると、事件の解決とそのロジック、あるいはどんでん返しに神経が注がれ、物語としては物足りなく感じてしまうものもあるけど、作家アリスシリーズ、特に近作のものにおいては、その心配がほぼなくなってきているように感じます。そしてそれは、何よりアリスの心情が反映されている語りの部分が大きい。
事件を解決する火村。事件に物語を与えるアリス。やっぱり良いコンビです。
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文庫も購入。最後、二手にわかれて歩き出すことを提案するアリスが、火村への無言の励ましというか、生き方を楽にするために考えることへ背中を押すというか。支えるのではなく、ポンと背中を叩いて励ます程度なのが、この距離感の良さなんだなと思う。
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前世の輩が集まる不思議な集まりで起こる事件。
個人的には、結構な大どんでん返しで興奮してしまいました。決して派手ではないんだけれどじわじわくるタイプ。人間の愚かな思い込みからなかなか気がつくことの出来ない視点が解決の糸口。
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国名シリーズ第九弾。いつもながら安心して読めるこのシリーズ。殺人事件の関係者同士のつながりや火村と有栖のコンビの推理と今作もシリーズの魅力がたっぷりある。ずっと読んでいたくなるような心地よさと人の心のうちにあるものの悲しみなどの感情もあって今作も満足。
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相変わらず大好きすぎる火村シリーズ。
今回は神戸が舞台。馴染みがありすぎて、神戸の街を火村とアリスが歩いているところを想像しただけでにやけちゃいます。犯人はちょっと意外な人でした。
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所有したいので、文庫落ち待ってました。
作家アリスのシリーズには
奇を衒わない推理物の楽しみを求めてるので
私としては大満足です。
いや、インド好きの集まりで殺人とか
前世予言が絡んでるとか
それはそれで「奇」かもですが
「誰が、何のために」の部分は王道かと。
事件関係者を気遣ったりして
相変わらずリリカルなアリスと
ラストにちょっと心が動いたかもしれない
クールな火村センセーのコンビ。
やっぱ、好きだわ。
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目の前に最初から提示されていた事柄に全く気付かずすっかりもう一方の方へとミスリードされてしまいました。
読み応えもあり、然りとて途中で飽きることもなく、最後までとても楽しかったです☺️
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読み応えも意外性もあり面白かった。
スマホが出てきて少し時代の流れを感じたり2人のいい距離感に良い後味を感じた点も好ましかった
2021.1.14
5
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久しぶりに読みました、火村&アリスの長編作品。やはりこのコンビの掛け合いが良い……そしてシリーズが続くにつれ、二人の関係性の深みが増していく……。今作は臨床心理士と前世についての論戦を繰り広げるシーンで、二人がそれぞれを慮ってフォローし合う場面がグッと来ました。あとカレー食べたくなった(笑)
それと今作で驚いたのは、このシリーズのタイトルが、「火村が関わった事件にアリスが勝手に命名したもの」という設定だと判明したこと。そうだったのかアリス……ちょっと痛いぞアリス……(待)
事件そのものについては、トリックや犯人・動機を解明することよりも、真相へ迫るための各々のアプローチ方法がメインなのかな、という感じ。動機については読者によって賛否が分かれそうな気もしますが、私はアリ派です。
余談ですが、弾丸出張に出かけてしまう頑固一徹な野上さんの株が、今作で一気に上がりました(笑)