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業務上の必要性から読んだのだが、『サピエンス全史』の読後だけに、ホモ・サピエンスとして自分ごととしてSDGsに取り組まなきゃという想いを強くした。次の2か所は是非共有したい。
「未来に実現することをSDGsから抽出し、足元に何があるかを見ながら進んでいく。こうしたアイディアを生かしていくことが、地域に活力を与えていく。そのスケールを上げるために、SDGsの活用が役に立つ(p202)」
「カネ、ヒト、地球のいずれにおいても、コロナ後の世界こそ、SDGsを道しるべとした、再生戦略を立てるべきであろう。再生戦略は、政府や行政だけの仕事ではない。個々人の再生戦略でもある。その先の未来に進むために、SDGsは重要な役割を担う(p254)」
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SDGsについて、第一人者である著者による解説書、入門書です。SDGsの概観から始まり、その成立の歴史、そして個々の目標の詳しい解説。日本を中心とした取り組みの現在。非常に丁寧に分かりやすく解説されていて、本書を読めばおおよその現在の状況について知ることができると思いました。SDGsといって、大きく風呂敷を広げられても、その対象となるテリトリーの大きさから目がくらむばかりだった状態でした。しかしSDGsの何に注目するのかという視点の位置をしっかりとすることで(目標ベースの指標であること)、かなりすっきりと見渡せるようになったと思います。そのことで、個々人としても、社会人としても、何をしていかなければならないかということについて考えるきっかけにできる、入門書として最適な一冊かと思います。
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ポスト・コロナ時代の経済・社会・環境は?企業や自治体はどう行動すべきか?2030年を見据えた国連行動指針を、第一人者が解説
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SDGsは2015年に国連総会で、全加盟国が合意した経済・社会・環境にまたがる17項目からなる持続可能な開発目標。
2000年にはミレニアム宣言が出され、そのエッセンスはMDGsとしてまとめあげられたが、それは主として経済面における開発問題を扱うものだった。
2002年のヨハネスブルグサミットから経済、社会、環境の3側面からの持続可能性が注目され始め、2013年からポストMDgsとなる「経済」、「社会」、「環境」の統合に向けての目標策定プロセスが始まった。
本書では、SDGsについて、その17の目標と169のターゲットを解説し、企業が経営理念との親和性を生かし、ビジネスにどう結びつけるか、また、自治体の役割や取組、そして課題などにも触れ、最後にポストコロナの道しるべとして重要な役割を担うと締めくくっている。興味深かった事項をピックアップしておく。
・SDGsは売り手、買い手、世間に未来を加えた「四方よし」の精神
・社会的課題を解決すること、すなわちSDGsへの対応が、企業の価値を高める
・SDGs金融、ESG投資も2014年の1兆円弱から2019年には336兆円まで激増
・SDGsへの取り組みとして、取り残されがちな人々に目を振り向けることは、自治体の使命
・SDGsに貢献する企業の支援や認知度向上のためのモデル事業の提示、取り組みの「見える化」が自治体の役割
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最近流行りのSDGsですが、それが具体的にどういうことで、それをすることでどのような良いことがあるのか、過去に言われていた持続可能な開発やSCR、ESGなどと何が違うのか知りたくて、本書を読みました。
本書ではSDGsの成り立ちや、そもそもどういったことを目標としている考え方なのかなどが書かれており、SDGsを取り巻く社会の動きなどが網羅的に分かりました。
「SDGsウォッシュ」という、実態を伴わずにSDGsの取り組みをやったふりだけをすることを防止するための考え方や、「ムーンショット」や「バックキャスティング」といった目標設定の考え方、「CSV」という価値創造の考え方などが分かり勉強になりました。
ちょうどコロナ禍の中で書かれたということで、ポスト・コロナの道しるべとしてのSDGsの役割についても少しですが言及されています。
ただ、本書はSDGsを推進する立場の人が書いているので、良い面ばかりに偏っている面は否めないです。
実際に企業や自治体でSDGsの取り組みを行っていく際には、教科書通りには行かないことが多いと思います。そのような現場の動きが分かるともう少し良かったです。
SDGsの入門書的には良いと思います。
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SDGsの第一人者、平たく言えばSDGsの“中の人”が書いた入門書。
国連での採択までの経緯を細かく綴るあたりはさすが。これだけで読む価値がある。他にも、分かりやすく説明するにあたって、近江商人の経済哲学「三方よし」をもじって「四方よし」とするあたりは、思わず膝を打った。(「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方に、「未来よし」を加えた四方)
それでも、やはり”中の人”が書いた本なので、環境保護というブレーキと経済成長というアクセルを同時に踏むというSDGsが抱える矛盾には答えていない。斎藤幸平が指摘する通り、やはり資本主義を脱しない限り、SDGsは地球規模の空論?…などと考え出して、もっといろいろな考え方に触れないと…と思い始めて、自分への課題図書を増やすという結果に行きついた。
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網羅的でSDGsの全てに触れようとしているのは分かるが、SDGsに関心を持って、初めて読むものとしては、難しい。教科書のような印象。
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歴史からガバナンスまで、実際にSDGsの策定に携わった著者だからこそ書ける本だった。
特に、目標制定後、実行に移している現状を書いた、5章は面白かった。
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「持続可能な開発目標」についての教科書と考えるのがよい本。
目標とターゲットがあるのみ。17の「目標」=2030年までに、地球規模での目指すべき到達点、169の「ターゲット」=達成年や数値がより具体的な到達点。これは「目標ベースのガバナンスと呼ばれる。
仕組み(ルールがない)、測る(指標で測る)、総合性(全部つながっている)
・・・指標はいわゆるKPIだが、世界の見方を示す。
従来の経済優位だった価値観を、経済、社会、環境を統合したことに一定の意義
経済
・貧困、仕事、
・インフラ・産業化・イノベーション、
・消費・生産形態、社会・司法
社会
・飢餓、健康的な生活・福祉の推進、
・教育・生涯学習、
・ジェンダー平等、不平等、
環境
・気候変動、海洋・海洋資源、陸の生態系、
・居住地、
・水・衛生管理、エネルギー、
といったテーマがならんだ最後に「パートナーシップ」という手段が示されている。一人では解決できない課題ばかり
それぞれの立場で何ができるかという視点
・企業の立場で
・自治体の立場で
・国連の立場で
・日本政府の立場で
・研究教育界として
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SDGsという言葉をよく見かけるけど、あまりその意味が分かっていなかったので購入しました。
目標が17個ありその全てを達成することが目標で、達成までのルールは何もないのは新しいと思いました。
国連加盟国全てが賛成し、SDGSへの取り組みが地域創生にも役立つことが自分には学ぶのもありだなと思いました。
だが、少し難しかった。
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政府のSDGs関連の委員や顧問などを務める著者がSDGsの成り立ちから目指すべき未来(2030年)を丁重に解説し、企業、自治体、政府、教育機関、海外などの対応状況を説明します。欧州でのSDGsの取り組みと比べると日本は遅れているとのことです。個人の生活で考えると個別合理性と全体最適が相反する場合があります。エシカル(倫理的な)消費はよりコスパ消費に傾き安い自分だったりもしますが、全体最適との整合性を今一度考えたいと思います。
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全体を俯瞰するにはちょうどよい難易度と量だった。
基礎編にしておこう。最近は小学校でもSDGsを学ぶので、これくらいの知識がないと大人としても歯が立たない恐れもあり。苦笑
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SDGsの国内外の策定・普及に深くかかわる著者によるわかりやすい入門書。
これを読めばSDGsの概要は一通りわかる。
SDGsは、本書でも書かれているように、環境問題だけでなく、経済、社会にもかかわる目標設定。この目標の実現が、現世代のみならず次世代の人間が地球で幸福に人間らしく生きるために不可欠になっている。
巻末のSDGs全目標の全訳も便利。ただ人によっては、事実の羅列と感じで退屈と思う人もいるかも。
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<目次>
はじめに世界の課題と日本の課題
第1章SDGSとは何か
第2章SDGSが実現する経済、社会、環境の統合
第3章SDGSの全貌
第4章企業はSDGSにどう取り組むべきか
第5章自治体におけるSDGSの取り組みと課題
第6章皆の目標としてのSDGSへ
第7章SDGSのこれから
あとがき
2020/8/25初版
SDGS認定の課題図書の1つ。
文字ばかりでわかりにくいのかと想定していたが
実際はとてもわかりやすい。
著者はSDGSの第1人者でもあるし、SDGSの入門書
としえは最近の本の中では、一番であろう。
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Sustainable development goals
環境,社会,経済にまたがる17の目標と169のターゲット
気候変動問題をきっかけとした国際的な行動目標
2030年の状態を目標とする。
新たな価値体系になったな。なぜこれら17の目標なのかを理解することが行動する上で大切だろう。国連とか国際に弱く考えることを放棄すると評価数値に振り回されるだろう。それぞれの活動主体(国,自治体,企業,個人)が相互に影響を及ぼし,力を集約することが目標達成への道筋だろうが,意図的に集約することは難しそうなので,価値の創出がポイントになるのだろう。