伊賀越えを乗り切る
2022/01/15 11:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
足軽から鉄砲組足軽大将になり、家康の命に従い、活躍を続けるが、いよいよ苦しみなが伊賀越えに臨んだ。さらに甲州への侵入へ。主人公が武士の義にとらわれず、あくまで農民出身の心を持ったまま、痛快に活躍するのが、読んでいて楽しい。さあ、小牧長久手の戦いへ向かうのだ。
投稿元:
レビューを見る
信長、本能寺に死す!京を脱出した茂兵衛がもたらした一大事に、わずかな供回りのみの家康は、突如、敵地と化した畿内から伊賀を越えて本国三河まで逃げることを決意する。だが、信長の同盟者である家康の首を狙って、後ろからは謀反人の明智軍、前では落ち武者狩りや、天正伊賀の乱の復讐に燃える伊賀者が待ちかまえていた。本多平八郎らと共に殿軍についた茂兵衛は、血と泥に塗れながら伊賀路をひた走る。戦国足軽出世物語、天下大乱の第7弾!
投稿元:
レビューを見る
家康の練りに練った作戦で、信長の仇討ちにも出たという事実と、甲州への領土拡大という作戦もどうにか成功する。
またしても足軽たちは重労働だ。
そんななか、茂平にも長女が生まれる。
百姓上がりの茂兵衛は武勲よりも、生きてることが重要。
仲間を一人でさえ無くさぬようにと采配し戦う。
そしてそんな茂兵衛だからこその目線で描かれる時代小説の妙。
史実に輝く武士たちの実像を冷静に観察しそこで生き延びるために働く主人公。
だから他にない面白さなのだろう。
いよいよ、織田家は秀吉が主人となる。
秀吉にとって煙たいのは家康のみ。
投稿元:
レビューを見る
三方ヶ原の敗走と並び有名な、家康のいわゆる「神君伊賀越え」。恥ずかしながら、信長に京へ呼び出されたほぼ丸腰の家康が、本能寺の変の報を受けて、明智勢の襲撃から逃走するため、消去法で安全と思われるルート……と言っても落ち武者狩りの脅威と、信長に対する反感渦巻く伊賀を通らざるを得なかった伊賀越えだったとは知らなかった。茂兵衛を家康とは別ルートで進ませることで、史実とフィクションを巧く融合させている。信長亡き後、秀吉が台頭する。領地を加増され140万石の大大名となった家康も、まだ天下取りまでの雌伏の時である。
投稿元:
レビューを見る
シリーズ7巻目。
いやもう堂々たる戦国の侍となった主人公。
闘えば必ず勝ち、直属上司の覚えめでたく、部下に慕われ家庭円満、なれど任務は大変。安心して物語に没頭できる。愉しいねえ。
作品紹介・あらすじ
信長、本能寺に死す! 驚愕の報せに慌てふためく家康主従。突如、敵地と化した畿内を脱出するため、一行は「伊賀越え」を決意する。本多平八郎とともに殿軍を務める茂兵衛に、落ち武者狩りや、天正伊賀の乱の復讐に燃える伊賀者が襲いかかる。戦国足軽出世物語、三十六計逃げるに如かずの第7巻!
投稿元:
レビューを見る
三河雑兵心得 第七巻
巻を重ねるごとに面白くなっていく、三河雑兵心得。
今回は、本能寺の変から秀吉と家康の争い序章まで。
信長亡き後、三河、駿河、甲斐、信濃で展開された徳川の勢力拡大の戦。
その中を縦横無尽に駆け抜ける、我らが茂兵衛。
しかも、戦の間には、心に染みるエピソードが散りばめられている。
見事なり。
面白かった。
投稿元:
レビューを見る
今回は、本能寺の変の後の伊賀越えから信長亡き後、家康が三河、遠江、駿河、甲斐、信濃を有する大大名になるあたりまで。
あくまで、百姓上がりの植田茂兵衛の視点の物語で、この時点で秀吉の活躍、明智のその後など、ほとんど出てこないのも絶妙である。
投稿元:
レビューを見る
三河雑兵心得、7冊目
最近お気に入りで、1冊ずつ読み進めてる
最初の破天荒な感じだった主人公だが、この辺まで来ると中間管理職の辛さが身に染みる感じ
雑兵心得と言いながら、かなり偉くなってきてて、家康絡みのエピソードを違った視点で見られるのも面白いと思ってる
イッキに読んじゃうと続刊が待ち遠しすぎる感じになっちゃうので、ゆっくりと読み進めたい
投稿元:
レビューを見る
例によって茂兵衛は伊賀路を這いずり回ることに。
2022年末のNHKで伊賀越えではなく甲賀越えの可能性もあったとやっていた。
いろいろ欺瞞策を講じたんでしょう。
投稿元:
レビューを見る
本能寺の変を身をもって体験した茂兵衛、命からがら逃げ帰る。途中、穴山梅雪の消息が気になり戻ったところ、家老の有泉を救出し、怪我の彼を担いで戻るという超人的な活躍。
6月2日に本能寺の変があり、岡崎に戻ったと思ったら、家康より甲州への侵攻を求められて出兵したのが6月9日。中間管理職とはいえ恐るべき酷使のされよう。
初恋の女性とたった一度の逢瀬で長男誕生。長男は全てを承知の義弟辰蔵夫婦の養子となる予想外の展開。硬軟取り混ぜた内容に、読むペースが加速する。
投稿元:
レビューを見る
2023.2.10
アクの強い家康とのやり取りがいいなぁ。
地元のヤンキーの先輩と絡んでるような緊張感の100倍の緊張感を常に持ってなきゃいけない武士は俺には絶対無理だ。
胃がザルになる。
戦国時代に生まれないでよかった。
臨機応変、現場の自在度が高ければ高いほど
確かに面白く、やり甲斐はあるのかもしれないが
心は疲弊するものだ。
投稿元:
レビューを見る
本能寺の変勃発後、植田茂兵衛は、本多平八郎らとともに伊賀越えを行う。
休む間もなく、植田茂兵衛は、主人なき甲州へと向かい、武田滅亡後の甲斐、信濃支配の足固めを行う。
投稿元:
レビューを見る
シリーズ第七弾。
本能寺の変の直後、畿内から伊賀を越えて逃げる道中をドキドキしながら読み、乱世で生き残るための徳川の汚れ仕事を茂兵衛と同様に「ま、ありそうなこったァ」と読んだ。
落ち武者狩りや、復讐に燃える伊賀者たちに狙われながら、本多平八郎たちと殿を務める茂兵衛。
全て茂兵衛の目線での物語なので、秀吉の中国大返しも描かれず、なかなか斬新な戦国物だと思う。
続きが楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
Audible読了
読み終わって、ふうと息をついた。
家康の運命とは、数奇としか言いようがない。
本能寺の変に巻き込まれ、無事伊賀を越えたら今度は信長の息子に窮地に追い落とされる。まさに最後まで信長に翻弄され続けた半生だったということが分かった。
それを縁の下から支える茂兵衛は、想い人や仇敵との清算を経て、ここがサラリーマン人生のターニングポイントと見る。
これ以降は、大久保忠世の右腕として、武田家滅亡後の甲斐・信濃平定へと赴く。それは徳川家の「看板」の1人として数えられるようになった、ということではないか。他家の武将への接し方が、家老たちの評価をも動かしたのだろう。ナンマンダブの精神の賜物なのではないかと思う。
投稿元:
レビューを見る
茂兵衛が成長して戦国武将と渡り合っていく。物頭目線で描かれた作品は新鮮で面白く、ずっと読み続けたい。